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Run away!  作者: 貴幸
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少しするとハルトが帰ってきた。


服には血が、付着している。


「次はアカラギだ。」


「…ハルトさんは、人を殺すのが楽しいんですか?」


声が震えている。

そりゃそうだ。

いつ殺されるのかもわからないのに。

使えなくなった時はあっさりスパンと首を切ってるだろう。


「殺したいとは思わないよ。」


「仕方なくなんて理由になりません。」


「お前が思っている以上に人はすぐ死ぬぞ。」


何も、言えない。


「行くぞ。」


握った手はとても冷たく感じた。


「あとさ…手つかんでくんの止めてくんね。」


「え?ハルトさん…照れてるんですか?」


ハルトの顔をみるととても青ざめた表情をしていた。


「女は嫌いだから…」


なんか…


「可愛い」


「死ねよ」


この人になれていっている自分がなんとなく怖く感じた。






アカラギのすぐ、そばまできた私とハルトはビルとビルの間に隠れている。

隙だらけの時に行かないと間違いなく殺されるらしい。

それもそうだ、相手は時を止めれるし剣も使える。

そして何よりハルトさんが胸を一突きされたら終わる。


あの人に触れられている間は能力は使えない。

つまり胸を貫かれたまま死ぬのを待たれると終わりなんだ。


「お前はここからでるな、殺されるぞ。」


「そんな…」


「お前がここからでたところで役にたつとでも思ってるのか?」


言葉が胸に突き刺さる。


「ハルトさんが死んだら、私は殺されるのを待つしか、ないんですか?」


何故かぽろぽろと涙がでてきた。

ふとハルトの手が、私の頭を撫でた。


ただ、無言で。



「護身用のナイフだ、じゃあな。」




ただ、無言で。


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