少女の空想世界
友達の腐女子協力してもらい、書きました。
BLのことを面白おかしく語ってみました。
大丈夫だと思いますが、苦手な方はご注意ください。
私の名は山代茜。
腐女子だ。
……ところで皆さんは、『腐女子』のことを
どれくらいご存知だろうか。
一つ、例を挙げてみよう。
あそこの公園で遊んでいる彼ら
普通の人ならば、仲のいい兄弟だと感じると思う。
だが、我々腐女子は違う。
腐女子目線で推測するならばーーーー
彼らは、恋人同士だ!(普通に仲のいい兄弟です)
今は公園で遊んでいるが、あれは仮の姿……
きっと家の中では、きゃっきゃウフフしているに違いない!
親が居ないのをいいことに、あんなことやこんなことを……ああああああああああ‼‼
やばい!これはやばい!
毎日この公園に通い詰めるぞ私は!
……ふぅ。
取り乱してしまって申し訳ない。
あんまりにも素晴らしかったので、つい……。
まったく、朝っぱらから破廉恥な……
……まぁつまり、このように優れた妄想力を持つ女子を、一般的に腐女子と呼ぶのだ。
「おはよ、茜」
「ん?あぁ……おはよう、浩介」
紹介しよう。こいつは宮下浩介。
私の幼馴染だ。
「あ、あのさ……茜」
「なんだ?」
「……やっぱ、なんでもない」
……一応言っておくが
こいつが私に好意をよせていることはとっくに知っている。
確かに、イケてるメンズな幼馴染といえば
少女漫画のような恋愛を想像する人が大多数いる。
だが、あいにく私は腐女子。
禁断の愛にしか興味がない。
普通の愛など……もはや卒業している。
どうせならクラスメートの佐藤(男子)に恋をしてくれ。
……いや、こいつも佐藤もヘタレだからな。
あまりいい組み合わせではない。
せめて、どちらかが不良……または
「委員長だったら良かったのに……」
「……え?」
おっと、口に出してしまった。
いかんいかん、気をつけなければ。
「よし、学級委員決めるぞ〜
委員長立候補する奴手ぇあげろ」
「はいっ!」
「お、宮下ヤル気あるなぁ」
なんだとおおおおおおおおおおおおお‼
委員長⁉委員長だと⁉
浩介……お前まさか……!
本気で佐藤を狙っているのか⁉(違います)
なんということだ……浩介グッジョブ!
こうなったら私は全面的に協力するぞ!
……ふん
だが、まだまだ甘いな浩介。
佐藤を落とすなら、まずは彼の家の花屋から攻めなければならない……
これなら
下北沢(男子)の方が落としやす、……
……な、なんだと……もしかしてこれは……!
三角関係!!??(勘違いです)
下北沢は浩介が好きで、浩介は佐藤が……?
待て待て待て!
ちょっと待て……落ち着け!
下北沢が浩介を愛しているのは知っていたが、まさかこんなことに……(前提から間違っています)
では、佐藤は誰を……
……ん?さっきから佐藤は、なにを見て……
…………、…………。
担任の五反田ああああああああああ!!??
(授業中だからです)
佐藤は五反田先生狙いだったのか!?
私が目を離した隙に、教師の魅力の虜になっていたというのか!
だが佐藤!五反田先生は妻子持ちだぞ!
BLなどとは真逆のリア充だ!どう頑張ってもその恋が報われることはない!
ああああ……なんと悲しい男なんだ佐藤……
私はお前を応援している!頑張ってくれ!
帰り道。
「茜……お前、好きな人とか」
「浩介」
「え、あ、なに?」
「道のりは険しいが、頑張れよ……!
下北沢でも佐藤でも、どちらを選んだっていいが、後悔はするな。わかったな……?」
「……はい?」
私は山代茜。腐女子だ。
茜は割と気に入っていたりします。