扇風機が人間になるなんて何のアニメ?
書いてる本人も意味が分からなくなっている小説です。
観覧には色々注意してください。
私は夏が好きである。
何故かって?
だって私の初恋が夏だったから。
蝉が苛々するほどに鳴いている。
「あー、五月蝿い!」
私、千条智香。
物心が付いた頃から夏が大嫌い。暑いし、蝉は五月蝿いし。
そして扇風機がないと生きてられない。
私の部屋は窓からはいってくる風はあんまり無いから扇風機でどうにかしなくてはならない。
「扇風機扇風機・・・」
立ち上がって扇風機をつける。
「あぁぁぁぁぁぁ~~」
扇風機といったら前に座ってエコーに決まってる。
友達に子供とか言われたけどこれは癖なのでどうしようもない。
・・・あ、大事な事を思い出した。
アイスも必須アイテムだった事。
「面倒だけど今家にアイスないし買いに行こうかな。コンビニすぐそこだし。
扇風機ちゃんまた後でねー!」
扇風機を消して家を出る。
その時扇風機が少し動いていた事に私は気づかなかった。
「外暑い。部屋より暑い。アイス諦めようかな」
自然と呟く程度には暑い。
出来るだけ急いで(それでも早歩きだけど)コンビニへ行った。
・・・あ、自転車に乗ってこれば良かった。
コンビニの中は涼しく、心地いい。
その中で私はアイスを目の前ににらめっこをしていた。
「んむむ・・・ガリ○リ君はおいしいしお財布にも優しい値段・・・
だがしかし・・・すぐ解けてしまうという難点をお持ちになられている・・・
次にピ○・・・これは少ない上にお財布に少し厳しい値段・・・
だがしかしこれはおいしくて・・・
・・・あ、パ○コ置いてあるじゃん!明日も食べれるしこれでいいか」
お得意の自問自答でアイスを選び終わり、会計を済ませようと思ったときポケットに居た
携帯電話が震える。
「電話・・・ま、後でいいか」
名残惜しいけど会計を済まし、コンビニを出た。
歩きながらパピコを食べながら歩いていると再び携帯電話が震えた。
流石に二回目なので電話に出た。
相手はお母さん。どうせ買い物とかだろうけど・・・しょうがないので一応出る。
「もしもしー?」
『あ。智香!ようやく出てくれたわね!あのね、家にね』
「うん」
『男の子が貴方を探してるって来たのよ。心当たりあるかしら?』
「え?男の子?」
全く心当たりが無い。
だけれどどうしても気になる。
『心当たりないのね?』
「否、うん、あるから私の部屋に上げておいてくれる?」
『わかったわ』
「んじゃ急いで家帰るねー」
電話を切って私は駆け出す。
女の子ならともかく男の子を部屋に上げるのは危ないって言うのは考えないでおこう。
「ただいまー!」
急いで冷凍庫にもう1つのパピ○を入れて部屋へ行った。
「えーっと、こんにちはー?」
「智香、ようやく来てくれたんだね。待ってたよ」
目の前に居た男の子は凄くカッコよくて、凄く心地いい声をしていた。
「・・・誰か知らないけど、君、誰?」
「智香気づかないの?別にいいけどね」
「え?・・・あ、暑いから扇風k・・・あれ?扇風機が無い!?」
お母さんが片付けるはずはない。
じゃあ、扇風機は・・・?
「あ、智香気づいてくれた?僕扇風機だよ。この部屋に居た、ね」
「へー、この部屋の扇風機かぁ・・・ってえええええええ!?」
今時そんな夢のような話があるわけない。
うん、これは夢。そう、夢!
「智香、夢とか考えてるでしょ?違うよ、現実だよ」
「なんで私の心読めるの!?」
「だって顔に書いてあるから」
そういえば昔から顔に全部出てると言われてたなぁ。
「・・・てか、うん。 なんで扇風機が人間になるの?」
それにしても自分が冷静すぎて気持ち悪い。
あ、これはあれか。テンションが上がりすぎて落ち着いちゃったパターン。
「・・・そりゃ気になるよねー。僕は君が好きになってしまったから
神様に許可をもらって人間にしてもらったんだ」
「話ぶっ飛びすぎでしょう」
ハッ、つい敬語に・・・!
しかもさり気なく人生初めての告白ももらいましたよどうしましょう。
敬語が抜けませんどうしましょう。
あれ、体温が上がってきた気がする。
夏だもんね。暑いだけか。
「・・・顔、赤いよ?智香」
「そ、そんな事ないよ!つか神様って何よ!簡単に人間になれて良いの!?」
「それはさくs・・・ちょっと少しの間待ってて、智香。
僕は戦わなくてはならない相手が出来てしまったから。」
行き成り意味不明なことを言い出して目の前から消えた。
よくわからないけど何処からか物音が聞こえる。
人が喧嘩をしているようなそんな音。
私はそれをスルーしろ、と本能が告げるのでスルーをして、
さっき言われた事を思い出していた。
・・・あれ、おかしい。神様とかの部分も触れるなって本能が言っている。
仕方なく別のことを思い出そうとすると・・・
・・・か、考えたくないかな、かな。
すると目の前に行き成りさっきの男の子が戻ってきた。
さっきはピシッとしていた服が若干シワになっている。
「おかえり?」
「ただいま。あ、何があったかは聞かないでくれ。厄介な事になるから」
「う、うん」
その事には触れないで置こう。触れたら私もあのようになる気がしたからである。
「あ、えっと扇風機君じゃ呼びにくいし・・・ってか今までちゃん付けだったのごめんね」
「あー、名前か。ちゃん付けは気にしてないしいいよ。名前は智香が付けてよ」
「私名前のセンス無いんだけど・・・?」
今までつけてきた名前の数々はセンスないと言われ続けてた。
事実センスないし。
私がつけるって大役過ぎる。
「せ、扇風機だから・・・千季とか?」
「智香って単純だね、そんなところが好きだけど」
「う、五月蝿い!千季なんて大嫌い!」
「ツンデレ?智香可愛いなぁ」
「五月蝿い五月蝿い!扇風機無いから暑いんだけど!」
「あ。扇風機?出すの忘れてたよ、今から出すね」
・・・あれ?へんしーん!とかじゃなくて出すなの?
すると言った通りポンッと扇風機を出した。
「これ僕の代わりに使って。じゃあ僕は一度家に帰るから。また、明日来るね」
「え、明日も来るの?」
「君と付き合うために毎日来るよ」
「は、はぁ・・・?」
「じゃーね!智香!大好きだよ!」
頬にやわらかいものが押し付けられる。
「ひゃいっ!?」
そのまま何処かへ消え去ってしまった。
・・・キスしておいてそれはないよね・・・うう。
続きます。
想像より長くなっちゃったなんて絶対言いません。