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ミライ  作者: 相沢 朋美
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ピンク:子ども時代の夢

 松嶋果歩(まつしまかほ)は子ども時代、周りの女子たちが着ているようなパステルカラー(ピンク・水色・オレンジ・黄色など。特に果歩が好きな色はピンクだった)の服を着るのが夢だった。しかし母親が果歩に買い与える服は白か黒かグレーか茶色の服ばかりだ。売り場でピンクの服がほしいと泣いて訴えても、

「あんたは顔が地味だからピンクなんて似合わないの」

と却下された。

 高校生までモノトーンの服ばかり着ていた果歩だけれど、大学生になって1人暮らしを始めてから今までの反動が一気にきてしまったのだ。持ち物も部屋のインテリアもほとんどがピンクばかりとなる。さすがに全身ピンクというわけにはいかないけれど。


 そんなある日、果歩は人気インフルエンサーのみるくとJULIAというアパレルブランドがコラボした服をインスタグラムで発見する。ピンクのVネックニットと白いキャミワンピースがセットになっており、みるくのこだわりが詰まったデザインだった。果歩はこの服に一目惚れし、JULIAの服を取り扱う通販サイトのLALATOWNで購入する。1万円近くしたけれど、ニットとワンピースの2点を1万円近くで買えたと思うと安上がりだった。というのも、ニットとワンピースを別々に着ることも可能だからだ。

 数日後にLALATOWNから服が届き、果歩は初めてピンクのニットに腕を通した。その瞬間、果歩は涙が出そうなほど感動する。子どもの頃からずっとこうしたかったからだ。

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