第1章:久方ぶりの感覚♪
・・・先日、数ヶ月ぶりにロンスケをやってきた。
やはり、楽しい♪
梅雨入りが近い6月の関東にあって、こんなに爽やかな空気の日も珍しい。
夜勤明けの疲れた体ではあったが、さっそく、物置兼トレーニング・ルームから板を引っ張り出してみる。
(・・・ずいぶん、ほこりと蜘蛛の巣が、たかっているな。)
(・・・ごめんよ。掃除も修理もしないで。)
心の中でボードに謝罪し、湿度が低く、まるで五月晴れのようなすがすがしい空気の中、ぼくはロンスケの『リハビリ』に向かう。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
・・・ぼくが見つけた、数少ない「サーフ・スポット」ならぬ、
『ロンスケ・スポット』というものは、
実は、それほど多くはない。
それについてはこれから、少しずつ、あとの章で述べていくこととしよう。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
・・・ここは、栃木県某所にある、
いってみれば、
『ぼくだけのポイント』・・・
さしずめ、シークレット・スポットといったところか♪
ほかに、ロンスケや、ショート・スケボーをやっているプレイヤーはいない。
・・・ここを初めて訪れた、19年前のあの日からずっと、
ぼくの貸切状態が続いている。
河川敷の堤防の延長線にある堤ぞいに、このポイントは存在する。
ぼくにとっては、大切な「聖地」。
まずは、毎回実施する「テスト飛行」だ。
いきなり高いスタート地点を設けてしまうと、いざ、ロンスケの技や感覚が衰えていたときに、
大ケガをするおそれがあるからだ。
ラジオ体操のような、仕事前の準備運動的な意味合いも、実はある。
低い高度からのテイクオフ。
大丈夫。
いささかも、衰えてはおらぬ。
(・・・やはり、カラダで覚えたことは、そうやすやすとは退化するモンじゃねぇんだよなぁ。ヨシ! じゃあ、てっぺんからやってみっか♪)