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17話 旅の開始は波乱の幕開け

 村を出てからもオレ達の旅は順調に……いかないんだよな、これが。

 トラブル発生。

 街道の先の方に複数の小さな人影が見える。

 良く目を凝らすと、そこには村人と思われる一人の若い女がどことなく世紀末間の漂うガラの悪そうな連中達と楽しそうにダンスを踊って……る訳はなくて、捕まっていた。

 

 「きゃー!助けてぇ!!」


 凄く面倒な事に女はオレ達の馬車に向けて必死に助けを求めてくる。


 「勇者サン達ドウスル?このままススム?」


 馬車を操るマイケルは少し困った表情を浮かべている。


 「マイケル……出来れば面倒な事に巻き込まれたくない。この街道を迂回する道はあるか?」

 

 当然。

 スルーするだろ、あんなのは無視だ、無視。


 「うーんそうは言ってもネ。ここは一本道ヨ……デモ結界の外ナラ別ネ。モンスターイッパイオッパイだし、オススメはしないヨ」


 ……それは困った。

 このまま道なりに進むとなるとあの面倒な連中と確実に鉢合わせる事になるし、どうしたものか?


 「道が一つなら進むしかないんじゃないかしら?」

 「アドラはそう思うのか?」

 「街道の守衛はいつやって来るのかは分からないし、検問まがいな事をしているあいつらが一日や二日であの場からいなくなるとも限らないわ。」

 

 アドラの言う事も一理ある。

 ここは王都から大分離れた田舎、街道の治安維持も殆ど行われないのだろう。

 だからこそ、ああいうチンピラが我が物顔でたむろしている訳だし。


 「今は時間が惜しい場面だ、この場は金で解決させよう」


 万が一、手荒な事をしてくるようであればオレ達が王国の使節であるという事を告げる。

 こうすればオレ達に何かあればタダじゃ済まされないと脅しをかけれるからだ。


 「ですわね、お金ならまだ余裕はありますし……押し通って馬を襲われてしまえば今後の旅に支障が出てしまいますわ」

 「……だな。やつらの付近まで行った時にオレとアドラで交渉をしてくる。ヘルはマイケルと馬車を守ってくれ」

 「承知いたしましたわ、マズダ様」


 さっき話した通りオレとアドラはチンピラたちと接触する手前で馬車を降りた。


 「ひぃ、ふぅ、みぃ……相手は十人ね」

 「そうだな、なるべく戦わない方向で行こう」


 オレ達はゆっくりとチンピラ達の方へと歩みを進めた。


 「そこの人達!た、助けて―!!」

 

 こちらの接近に気が付いた女がより一層大きな声で助けを求める。

 

 「……うるせえ!黙ってな!」

 

 大柄なチンピラの一人が女を片手で押さえつけたまま、喉元にナイフを突きつけて黙らせた。


 「……行ってこい」


 大男の合図で別のチンピラ一人がオレ達の前に歩み出る。

 

 「へっへっへっ、金が無けりゃここは通さねぇぜ~」


 ……すごい、雑魚みたいなセリフだな。


 「マズダ、なんかムカつくから斬っていいかしら」


 ……いや、アドラさんそれは早いって。


 「あ?何か言ったか?」

 「ごほん!」

 

 慌てて咳き込んで誤魔化す。

 そしてオレは手筈通りに金貨の入った小袋を取り出してチンピラ達全員に見えるように掲げた。


 「悪いが持ち合わせはこれしかない、金貨30枚だ。どうかこれで通行の許可を頂けないだろうか?」


 ……どうだ?


 「ヒャーッハッハッハッァ!足りねえなぁ……あっちにある馬車とその中身も丸ごと頂くぜぇ!」

 「げっへへへ!!」 


 前のチンピラが高らかにそう告げると後ろにいた他のチンピラ達が一斉に品の無い笑い声を上げた。

 チッ……クソバカ共が。

 

 完全に舐められてるな……それもしょうがない、こっちの交渉係はちんちくりんのガキに女剣士。

 正直こうなる事は想定していたが、金貨30枚だぞ。

 日本円に換算すれば約300万、これだけ提示すればどうにかなると思っていたが考えが甘かった。


 「……ねぇ、マズダ、こいつら斬っていいかしら?」

  

 アドラは呆れた顔を浮かべながら小声で囁いた。


 「まぁ、待てアドラ」

 「あ?どうした払えねぇってんなら……ここは通さねぇぜ~」

 

 お前そのセリフ絶対気に入っているだろ。

 だったら次の作戦だ。


 「オレ達は王国の使節だ……証拠もある、このように王国発行の特殊通行手形も持っている。悪いがこれ以上問題を起こすとなれば王都にあなた方の事を報告せざるを得ないが?」

 

 ここまで念を押せば流石にオレよりも頭の悪そうな連中でも理解できるだろう。

 

 しかし、チンピラ達の回答は想定外の「嘲笑」だった。


 「げへへへそいつは傑作だぁ!オレ達は元冒険者、盆暗の騎士なんざ何人来ようが話にならねぇんだよ!さぁ、馬車と金、全て置いていきなァ!でなけりゃ……ここは通さねぇぜ~」

 「マズダ、こいつら斬っていいかしら?」


 どうやらアドラは我慢の限界の様だし、交渉の余地も無い。

 はぁ~、仕方ない。

 

 「……よしっ、いけ!アドラ!君に決めた!!」

 「なによそのモンスターテイマーみたいな掛け声、調子狂うわね……まぁいいわ。正義のホームレス悪役令嬢剣姫アドラ=フィオーネ、参る!」


 アドラは待ってましたと言わんばかりに勢いよく刀を抜きチンピラに斬りかかる。

 ところでよ、その口上、毎回言わないといけない決まりでもあるの?


 「あ?……ごほぉ!」


 そこはあべしじゃないんだ……。

 アドラの先制攻撃を食らったチンピラは反撃する間もなく、肉塊と刀の錆びへとなり果てた。

 そのままオレとアドラは残ったチンピラ達に向け武器を構える。

  

 「……あいつら、舐めやがって!やっちまえ!」


 その号令を合図にしてチンピラ達は各々の武器を構えて一斉に突撃を始めた。


 「結局戦闘になっちまうか……まぁいい。丁度オレの()()()をどこかで試したかった所だ!」

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