13話 オレ、ようやくレベルが3になる。
「オゥケー!ユー達が使節団ネ、ワタシハ馬車引きのマイケル・フジオカ、よろしくネ!」
「……お、おう」
浅黒い肌にもじゃもじゃのヒゲとグラサン。
やけに濃いキャラの馬車引きのオッサンだな……。
「ソレジャ、リィーダルまでレッツゴー!」
▽ ▽ ▽
王都を離れてから半日程が経った。
オレ達は特に襲撃者と出くわす事もなく順調で穏やかな旅を続けていた。
……とはいえ、ただ馬車に乗って無為な時間を過ごすのは少々勿体ない気がする。
オレは旅の合間の休憩時間でレベリングをやってみる事にした。
無論前回の反省をきちんと活かし、今回はちゃんと武器も持ってきている。
例の死神から拝借した短剣だ。
当然、売り払う事も考えたが武具屋のおやじ曰くかなりのレアものらしい。
詳しく詳細を教えてもらうとこれが中々の優れもので、攻撃の補正値がかなり低い代わりに斬った時の追加効果で毒、麻痺、睡眠の三属性の効果を選んで付与できるスキルのスロットが標準で付いているらしい。
オレの素の攻撃なんて元々カスみたいなもんだし、何より毒、麻痺、睡眠に特効がある。
下手な攻撃力アップ武器よりもオレにぴったりな武器って訳だ。
「……おっいるいる」
オレは結界の外の見晴らしのいい草地でスライムを発見する。
無理そうならすぐに助けを呼ぶ。
……剣を構え、試しにスライムを毒属性付与の状態で斬ってみる。
「おりゃあ!!……どうだ?」
スライムは一瞬だけ反撃の動作を取ったが、そのままその場から動かなくなり眩い光になって消失する。
「……あの一瞬のラグは毒が入ったって事でいいのか?」
直後、視界の上の方に文字が表示された。
EXP→+1
よし経験値が入った。
つまりオレはスライムを倒せた事になる。
ひとまずリベンジ成功だ。
コツを掴めば簡単、というか毒が強い。
スライム程度ならほぼワンパンだった。
そんなこんなで約二時間の休憩中、ざっと30匹はスライムを倒した。
その結果はというと……。
名前:マズダ(笑)
性別:男
種族:人間
装備:黒影の装束
武器:冥厄の短剣【スロット★★★】【毒効果(小)】【麻痺効果(小)】【睡眠効果(小)】
レベル:3
HP :32
MP :14
攻撃:3+10【60%猛毒付与】
防御:5+15
速度:20+22
魔力:3
賢さ:1
運 :15
特殊スキル:【ラアル】
ちなみにこの攻撃力でも毒が入らなければスライムは一撃では倒せない。
いや、ダメージが入るだけなんぼかマシになったとは言えるな。
▽ ▽ ▽
休憩が終わり、馬車の旅が再開されたのでオレはみんなにレベリングの結果を報告した。
「……いや、すごいじゃん!マズダ。あの短期間にレベルを2も上げるなんてさ」
「そうか?なんかすごい実感湧かないけど」
「いえいえ、並みの冒険者なら数日かかる事ですわ、それに農民には一生をレベル1で終わる者もいる位ですのですごい事ですわよ」
「ヘルさんの言う通りよ、マズダ少しは自信持ちなさいよ」
オレがレベリングしている間にアドラとヘルは少し仲良くなっている気がする。
「……だな。レベル3か、オレにしてはまぁ上出来だよな」
どうやらサクサク進むゲームと違ってこの世界のレベリングはかなりハードな難易度に設定されている。
だとすると神であるヘルは置いといてアドラはどんなレベリングをしたんだって感じだけどな。
そしてそのアドラすら超えるこの前の死神やソリトゥスってラスボスは……いかん、考えただけでもゾッとする。
しばしの時間、雑談に花を咲かせながら街道を眺めて異世界での旅を楽しんだ。
朝一番に出発した旅も気付いた時には夕暮れに差し掛かっていた。
「ヘイ!ユー達今日はこの先の村で寝泊まりスルヨ、イソガバーマワレ。夜出歩くのは危険がイッパイだからネ」
「そうね、襲撃者の事を考えると不安だけど夜営するのもリスクがあるわ。ここはマイケルさんの言う通りにしときましょう」
「そうだな」「ええ」
太陽が沈み月が辺りを照らし出した頃、オレ達一行は街道沿いの小さな村ホンジへと到着した。
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