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作成開始

「そろそろ、すべてのパーツは揃ったようね」


「アン姉様はもうお分かりになったのですか?」


「アネットたちが帰ってくる前に、ノア達の報告も聞いたから何となくね」


「みんな、どうにかしてマリーナの部屋を見たいわ

事前に知られるのは避けたいわね

出来る事なら、マダムには知られないようにしたいし」


「マダムには教会から呼び出してもらうのはどうでしょう」

ノアが言った。


「下宿に入るのは、王家の名を出して騎士を派遣しましょうか?

姉上の考え通りなら、猶予はあまりないですよね?」

オスカーが言った。

多分、オスカー様とアン姉様は同じ結論に達したのだろう。


「そうね、もうぐずぐずしてても、しょうがないわね

細かい指示をを出すわよ」


そう言ったアンリエット王女の素早い決断力と指示が飛び明日の明朝に作戦決行となった。





◇◇◇◇◇◇◇◇



私達にその知らせが入ったのは次の日、つまり日曜日の朝の9時すぎだった。

私とルイーゼはお留守番を言いつけられて、サロンで仮眠しながら待っていた。


朝になり、ルイスが、戻って来た。

「もうすぐみんなも帰ってくるから、朝食の用意をしよう」


寮の食堂に頼んでサンドイッチを作ってもらった。


ルイーゼがお茶を用意して、私が林檎を剥いていると、アンドリューとノアが帰ってきた。


「オスカーと、アンリエット様は王城に帰ったよ

一応陛下に報告をしないといけないからね」


そうよね、一応学院で起きているけど、事件だし

それに、王家の騎士を動かしたもんね。


「それで、アリーナ嬢は無事だったの?」ルイーゼがみんなにお茶を入れながらきいた。


そう、マリーナ嬢は見つかった。自分の部屋から…


彼女は失踪したわけでも、拐かされた訳でもなかった。

ずっと部屋で寝かされていたのだ。

マダムによって。


ちょうど1週間前の日曜日、マリーナはブレインといつものように公園でデートをしていた。


それをマダムに見られてしまった


「多分ね普通にベンチで話しているだけならまだよかったんだけどさ

公園の前の店の人も言っていたけど、あの2人結構一目も憚らずイチャイチャしてたらしいんだよね」


「あの男女の関係に厳しいマダムがそれを見てどう思ったでしょうね」

私は考えただけで怖かった。

あのマダムの暗い目を思い出して…

ノアに後から聞いたけど、マダムは若い時に男に騙されて駆け落ち紛いの事をして、教会に預けられていた時期があったらしい。

その時の事が元で極度の男性不信になったそう。

ノアに対しての塩対応の訳もそう言うことだったのだ。


だから、下宿の令嬢たちにも、とっても厳しく男性との付き合いを、禁じていたのだろう。


それなのに、マリーナはマダムの目を盗み男と親しく付き合っていた。

彼女からしたら、許せる事ではなかったのだ。

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