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ゆるゆるエルフ系ヴァンパイアの旅日記  作者: ぬるま湯
旅立つ前の準備を忘れずに
6/40

アーネス海とシルフィーと

前半は珍しくシルフィー視点です。

まだ話してる。ママって長話好きだったのかなぁ?

私は面白くないし、つまらない。まったく海がすぐそこにあるのに、なんで行かないのかなぁ。

クイックイッ……。

「なに?どうしたの?シルフィー」

「…………つまんない」

「あ、ごめんねシルフィー。つい話し込んじゃって。遊びたいわよね」

「退屈だったよね?ごめんねママを独り占めしちゃって」

セラのママさんが申し訳なさそうにしている。私は許可をもらって遊ぼうとしただけで、ママと一緒じゃなくても平気だったんだけど…。

「メルディーは話してていいぞ。俺が面倒見てるから」

「そう?でも、私も遊びたいと思ってたり思ってなかったり」

「はっきりしないなぁ。素直に遊びたいと言えばいいだろ」

「リーネさんの前で言ったら失礼でしょ」

「構いませんよ。海に来たらみんな遊びたくなるものですよ」

セラのママさん優しいなぁ。

「すみませんがお部屋をお借りしてもいいですか?」

「どうぞどうぞ。右にある部屋をお使いください」

「ありがとうございます。ほら、シルフィー何か言うことは?」

「ありがとうございます。セラのママさん」

「リーネでいいわよ。私たちは外で準備しておきますね」

「俺も手伝いますよ。着替えなんて一瞬ですし」

すでに着替えが終わってる。いつ着替えたの?

『バレットノトクギ。ヨビドウサハ、ナイ』

へぇー。なんで精霊が心の中を読み取れたのかは聞かないでおこう。なんか怖い。

「いいのですか?ぜひ、お願いします」



着替え完了!

ママの水着の小ささにびっくりした。泳ぐと外れそう。ママの身体は欠点がないから自信持って着れるんだろうなぁ。まあ、いいや。いざ、うみへ!

「ちょっと待ってシルフィー!日焼けはお肌に良くないわ。そうねぇ。練習も兼ねて精霊にお願いしてみましょうか」

なにを言っているの?ママは精霊は見えてないはずだけど…。

「でも、いないよ?」

「呼ぶのよ」

「どうやって?」

「目を閉じて、心の中で呼ぶの。言葉に決まりはないからやってみなさい」

「う〜ん。よくわかんないけど、やってみる」

こうかな?

『精霊さん出て来て』

『ヨンダ?シルフィーガ、ヨンダ?』

!?

どこから出て来た?

「その反応は、来てくれたのね」

「うん。それで、どうするの?」

「肌を守ってもらえるようにお願いしてみなさい。これ持って」

見たことない木の実を渡された。美味しそう。

『えと、精霊さん。私の肌を守ってくれませんか?』

『キノミ、ヒトツダヨ。テノナカノヤツ、チョウダイ?』

木の実を渡すと精霊が私の周りをグルグルと飛び回る。キレイだなぁ。

『デキタ。コレデ、ダイジョウブ…ダヨ』

『ありがとう、精霊さん』

「ママ、できた」

「すごいじゃない、精霊はなかなか言うことを聞いてくれないのよ」

「そうなんだ」

優しかったけどなぁ。それより、今度こそ…。

「さあ、行きましょうか。バレット達も終わったみたいだし」



「わあ〜キレイ!」キラキラ

「本当に楽しみだったのね」

仕方ないよ。初めて見るんだもん。待ちに待ったうみ!さあ、遊ぶぞぉ!

「ちょっと待てシルフィー。遊ぶ前に準備体操だ」

「はあーい」

パパが輝いてる。太陽を背にしているからもっと眩しい。

「セラもだよ」

「え?私も?立てないけど…」

「座ってやればいい」

「そうだぞ。人魚族だからと言って準備を怠るのは許さんぞ?人魚族だって溺れるからな」

「ちょっと補足するとね、人魚族は陸と水中で呼吸の仕方が違うのよ。その切り替えを間違えて水中で溺れるって訳ね」

なんで人魚族に詳しいのこの2人。

「よし終わった。行こうセラ!」

「うん」


娘を見守る親達。ここで初めて人魚族を肩に乗せて歩く姿を見る2人。乗ってる娘をあわあわと心配そうに見ている1人。

「シルフィーちゃん、すごいんですね」

「セラちゃんも、バランスすごいですね」

「なんだろう、違和感がないのが恐ろしい」


海では逆だった。セラにつかまって猛スピードで泳ぐシルフィー。

「ほんと仲がいいのね」

「そうだな」

「あの子があんなに楽しそうにしてるのは初めて見ました」

「リーネさん、それは…」

「はい、私たちは仕事柄家にいる時間が少ないんです。姉と2人で大丈夫と言うのですが…笑ってはくれませんでした」

「セラちゃん、寂しかったのね」

「でも、迷惑をかけないようにと気を遣える優しい子だよ。見ればわかる」

「シルフィーちゃんのようなお友達ができて良かったです。」

「でも適度に会って会話しなきゃダメよ」

「そうですね。仕事を変えようと思いました。家でできる簡単なものに」

「それがセラちゃんのため…かもね」

「この話はここまで、俺たちも一緒に遊ぶぞ!」

「そうね、行きましょうかリーネさん」

ひょいっとバレットがリーネさんを持ち上げる。やるとは思ってたけど、声くらいはかけようねバレット。



それから夕暮れまで遊んでいた。子供のテンションは下がらないのね。

「良かったら泊まって行きませんか?夜の森は危険ですし」

「そちらがいいのであれば……。」

「問題ないだろう」

「え?お泊まり?やったー!セラと一緒に寝るぅ」

「いいよ。一緒に寝よっか」

「すっかり懐いちゃったみたいね」

「夕飯手伝います。何もしないと落ち着かないもので」

「俺は片付けしとくから、シルフィーたちは風呂に入りなさい」

「おっふろ♪おっふろ♪ってどこ?」

「こっちよ、ついてきて」



広い!海が見える!露天風呂だ!

「髪が傷んじゃうよ。早く洗って」

アワアワ〜。お返しアワアワ〜。

身体もアワアワ〜。お返し………。

「大きい」

「ん?何か言った?」

「セラ大きい!ママほどじゃないけど大きいよ!」

「な、なんで近付くの?その手の動きはなに?」

「触らせて」

「いやよ。なんかシルフィー怖いもん」

「怖くなーい。ちょっと興味があるだけだから」

フニュン………。ムニムニ………。

「ママより柔らかい」


「っくしゅん」

「大丈夫ですか?」

「ええ、大丈夫です」


フニュフニュムニュン

「あ、だめっ、……揉まないでぇ…。やめてぇ」

「ふわふわぁ」

「おわり、やめて…んぅ、ひゃあ…そこ……ダメ…」

ピチピチ。ビクッビクン!

「はぁ、はぁ。も、ゆるひてぇ」

「あ、やりすぎた」


……のぼせたことにしておこう。


バレットの近くには必ず一体精霊が飛んでます。詳しくは後ほど。調子にのって書きすぎました。目が痛いです。

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