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前回書いた事は覚えています。決して嘘を言ったわけではなくて。結果的にそうなってしまったわけでして。だから、その…許してください!こんなでもここまで読んでくれた皆さんに感謝を!!

ロスト、ファウンドがいなくなった。シュラハトの崩壊は止まった。

「終わったの?」

リリィが私に問いかける。

「うん。ロストたちはもういなくなったからね」

さっきまでの賑やかさが嘘のように、静かな時間。家屋の焼けた匂い。まだ落ち着かない波の音。

「疲れた〜。今すぐにでも寝られるよ」

血の量が元に戻ったから身体が重い。

「うわぁ!」

足に力が入らず倒れてしまった。倒されてしまった。でも痛くない。柔らかいクッションのようなものが衝撃を吸収したのだろう。後ろに感じる人魚が原因。

「よかった。無事でよかった」

「あの〜。セラさん?苦しいんだけど」

「窒息させてないだけマシでしょ?」

「………」

今この状態でセラの胸に埋まったら気を失いそうだ。

「よお。大丈夫か?」

「パパ…助けて」

「無理だな。やってもいいが、ジーブに何されるかわからないからな」

これから寝て起きるまでずっと抱き枕にされそうだ。

「その状態でいいから聞いてくれ。シルフィーたちに頼みがあるんだ」

大体予想がつく。というより、自分から言おうと思っていた。

「俺はこれからシュラハトを直す。そのためには人が足りなくてな。手伝ってくれ」

「私はいいよ。リリィたちは、」

「了解なの!」

「役に立つかわからないけど」

「だそうです」

「決まりだな。よし!じゃあ一旦家に帰ろう」

「そうだね。………家?」

「我が家だ。道具はあっても材料がない」

「そっか。じゃあ、あとよろしくね。疲れちゃった」

そう言って私はセラとリリィと一緒にパパの影に入った。柔らかい枕に顔を沈めながら。




数ヶ月後


避難していた竜族たちと協力し、シュラハトを直した。今回の件により、シュラハトは他種族との交流を深めることにした。竜族との決闘や子供たちの面倒などは変わらないが希望制になった。十字大陸の腕自慢や竜族の子供と触れ合いたい者が集まるだろう。近いうちに復興記念でヴェルノがイベントを開催すると言っていた。これからシュラハトは今まで以上に賑やかになるだろう。もちろん、私たちも参加する予定。ちなみにグィラムは、

『もっと強くなるッス!』

といってどこかに飛んでいってしまった。まあ、またどこかで会うだろう。

それと……


「ねえ、いつまで書いてるの?」

「ん?そろそろ終わるよ」

横から顔を出し退屈そうにこちらを見つめる人魚。

「そろそろ見えてくるって。終わったら外に出て来て」

「わかった」

逆立ちで器用に歩いて部屋から出ていく。しばらくして再度扉がバン!と音を立てて開かれる。

「シルフィー!見えてきたの!」

「本当に?」

「早く来るの!」

「あ、ちょっと待って。引っ張らないで」


『騒ガシイノオ。モウ少シ静カニナランノカ』

『今ヤメタラ次ハ、イツ書キ始メルノデショウカ』

『ハア、仕方ナイ』


それと、本当の旅が始まった。行き先は別の大陸。今度はゆるゆると、のんびりと、楽しい旅にしたい。いや、する!


『微妙デスネ』

『イイジャロ!ワシハ、コンナ日記ナド書イタ事ガナインジャ!』

ごめんね。私だよ。最終話という事で、私からも一言。ここまで読んでくれて本当にありがとう。

と、また新しいのをぬるま湯が思いついたら会えるかもね。それじゃ、また。

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