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バトる?バトる!

思い切り寝たら日付感覚が曖昧になりました。

「んん、んー………。朝?」

目を開けると周りには誰もいない。自分が今いる場所も、室内じゃない。おかしい、確かグィラムの所有する家?倉庫?みたいな大きな建物の中で寝た気が…。

『お、やっと起きたッスか。おはようございますッス』

「おはよぉ〜。早起きだねぇグィラムは。ふあぁ〜」

『なに言ってるんッスか。もう昼時ッスよ。随分長いこと寝てたッスねぇ』

「まだ寝足りないけど、う〜ん。……寝よう」

『待ってくださいッス!お二方に頼まれたッスよ。起こしてきてって』

「なら仕方ない。ありがとね」

『ちゃんと戻れるッスか?』

「大丈夫。なんとかなる。セラたちに起きたって伝えといて」

『了解しましたッス!』



「え!?シルフィーを1人で帰らせたの?はぁ〜。なんてことを」

『だ、ダメだったッスか?』

「ダメなんだけど、知らなかったんだから仕方ないわ。言わなかった私も悪いし」

「たぶん、面倒なことになってるの」

『な、なにがあるッスか?』

「帰ってくればわかる」

ここはシュラハトだから面倒事って想像つくのよねぇ〜。出来るだけ早く帰ってきて欲しいけど。

「まあ、シルフィーなら問題ないでしょ」


「ただいまぁ〜!はぁ〜、遠いねここ」

「おかえりなさい。無事でよかっ…た」

「セラ姉どうし……!」

なぜ私を見て黙るのか。私はいつも通りだし、何も問題は…ない、はず。

「どうかした?」

「いや、初日から大変ね」

「ん?」

大変?なにが?

『帰ったッスね。よかった〜。ってそれ!』

「ん?ああ、これ?これねぇ、帰り道に渡されたから貰ってきた。ちょっと量が多いけど、なんなのこれ」

『なにって対戦申し込み用のバッチ、それも10、15、20もあるッスよ!あの短距離でなにが起きたッスか!』

あ、そうなんだ。これが対戦バッチ。

「なんとなく歩いてたら竜族がいっぱいいるとこに出て、見つかって集まってきて」

「ね、言ったでしょ?面倒な事になってるって」

「リリィはここから一歩も出たくないの」

『竜族は戦闘が好きな種族ッスからね。竜族同士でもやるッスけど、飽きてくるんスよ』

「これ、いつやるの?」

『午後からッス。今から昼食とってすぐじゃないッスかね』

「え!?じゃあ早く作らないと」

「もう作ってあるわよ。早く食べないと」

「おお〜!さすがセラだね」

「リリィも手伝ったの」

「ありがとう。いただきまぁす」



シルフィーとリリィが出た後、ハートのバッチの仕事場に行った。

「お、来たな新入り。俺はここの管理人だ」

「よろしくお願いします。セラです」

「知ってるよ。セラちゃんには水辺の周りを担当してもらう」

「具体的には何を?」

「さあ、子供に聞いて一緒に遊べばいいだけだ。先輩にあたる奴がいるから教えてもらえ」

「わかりました」

先輩かぁ。誰だろう。優しい人ならいいな。



「…………」

「なんだい?その目は」

「なんだい?じゃないですよ。なんであなたがここにも!いるんですか!」

目の前にいるのは、今まで訪れた場所に必ずいたヴェルノだ。

「どうして行くとこ行くとこに必ずいるんですか!」

「どうしてと言われてもなぁ。ストーカーじゃないし、仕事できただけだし」

「仕事?」

「そう仕事。定期的に来て、子供たちとゲームしてるのさ」

「やっぱり遊んでるだけ」

「子供ってすごいよね。僕らには考えつかないことをやってくるんだよ」

「知りませんよ」

「今日は何して遊んであげようかなぁ〜」

「私に聞かないでください!」

ヴェルノといるとなぜかイライラするのよね。喋り方なのか、それともキャラなのか。ヴェルノという存在を嫌っているのかもしれない。何にしても、私がヴェルノを良く思っていないのは確かだ。

「これから一緒かぁ〜」

「よろしく頼むよ」



「これからよろしくお願いします!」

「う、うん。よろしく」

どうやら、この小さな女の子が私の世話役になったらしい。

「早速1人目の条件からお伝えします。種族特有の能力使用は禁止。簡単に言えば殴り合いです」

満面の笑みで殴り合いって言う女の子。もっと違う言葉はなかったのか。

「ああ〜、えっと、いちいち戻るの面倒だから連続でできないの?」

「できますよ。ただ、そうなると条件を伝える時間がなくて、最初に全て覚えてもらう形になります」

「じゃあそっちで。その紙見せて」

「どうぞ」

ふむふむ。竜族は能力を使った戦いを好まないらしい。大半が能力禁止と書いてある。まあ、能力ありだと納得できない時があるからね。

「覚えた。行こうか」

「え、もういいのですか?」

「能力ありだろうと無しだろうと全部同じ戦い方でいけばいいからね」

「見る限りでは猛者ばかりですが、余裕なのですか?」

「余裕ではないけど、負ける姿が想像つかないんだよね」

「かっこいいですね。あ、そろそろ始まりますので準備を」

「わかった」


やあ、私だ。ここで重要なお知らせをぬるま湯から預かっている。ええっと、十字大陸が終わったらこの旅日記を終わりにするんだって。いや〜、本当はね、十字大陸以外にも大陸はあるんだ。でも行かないみたい。行かせないが正しいのかな?まあ、そう言うわけだから。今回はこの辺で、また次回。

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