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ゆるゆるエルフ系ヴァンパイアの旅日記  作者: ぬるま湯
ゆったりのんびり2人旅
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16/40

2週間の看板娘たち〜後半〜

タイトルと書いてることが合ってないのでは?と思いつつ諦めました。この世界の食べ物は私たちのと一緒です。

「休憩終わり!っと、戻るよシルフィー」

「うん。グラント、もしかしたら店にその人来るかもしれないから、一緒に居ようよ」

『タシカニ、ワシデハナク、シルフィータチヲミテタノカモナ。コッソリテツダイナガラ、ミハッテイヨウ』

グラントはどうしても誰なのか知りたいみたいですね。変態さんは勘弁です。



「2人とも休めたかい?夕方からは、昼より忙しくなるよ。がんばってね」

「酔っ払いさんは嫌ですね。何してくるかわかりませんし」

「その時は抵抗して、最悪追い出せばいい。金は払ってもらってな」

「殴ってもいいの?」

「こら!言い方に気をつけなさい、シルフィー」

「いいよ。昔からうちはそうしてるし、そうさせてる。客もそれを承知で飲みにくるからな。最近は殴られに、わざわざ来る奴もいるぞ」

「つまり、いろんな変態がくると」

「そういうこと」

身の危険を感じても、何もできないかもしれない。私、ヒレ以外の力は人間族と変わらないから。店の構造上ヒレを水から出せないし。

「大丈夫。セラに何かあったら、私が助ける」

「ありがとう。でも、やりすぎないでね?」

「わかってる」

「これからの注意点を言っておこうか。まず、酔っ払いは今言った通りに対処。次に、昼よりも酒の注文が多くなるはずだ。君たちはまだわからないだろうから、精霊に聞くといい。以上だ!」

「はい。わかりました。って、ローアさん精霊認識できるんですか!?」

「見えないよ。シルフィーちゃんの目線があっちこっち動いてたからね。推測だったけど、当たりだな」

「人間族には見えないはずなのに、見えるんだって思ったよ」

「俺たち人間族は、特徴がないが、個人で持っているものを高めていくんだ。俺はたまたま観察眼だったわけだ」

「案外人間族が1番恐ろしいかも」

「それは言い過ぎだ。無駄話はこれくらいにして、そろそろ始めるぞ」



始まってすぐに店内はお祭り騒ぎになりました。グラントはお酒の並ぶ棚の前にいるらしいです。

「姉ちゃん、とりあえず安いものから持ってきてくれや」

「はい!」

安いものか。種類を言って欲しいんだけど。

棚に近づくと、すぐにお酒が一本浮いている。グラントが聞こえたものを用意してくれていたみたい。精霊って力が弱いって聞いたけど、どうやってるんだろう。あとで聞いてみよう。

「お待たせしました」

「確かに安いなこりゃ。姉ちゃんよくわかったな」

「勘ですよ」

精霊が選んだなんて言えない。

どうやら、夕方から来るのは常連のお酒が大好きな人たちみたいですね。厨房のローアさんとも楽しそうに喋ってる。


ビシッ!

ガッタァーン!

シルフィーがお尻を触られてデコピンしたみたいです。手加減してるよね?

「お触りは禁止ですよ。お客様」

「いいじゃねえか、ちょっとくらい。減るもんじゃないし」

「減る減らないは関係ないですよ。次はお金払って出て行ってくださいね」

「わかったよ。もうしないよ。………俺はな」

「なにか?」

「いえ、なんでもありません」

おいおい、なにやってんだよ。ワハハハハ!

と盛り上がってます。いやらしい視線を感じてます。

いつ自分が触られるかわからない恐怖がありますね。

「見ろよ、あの姉ちゃん、胸デケェぞ」

「はあ?何言ってんだよ。あのちっこい嬢ちゃんのがかわいいだろ」

「なんだと?お前また言ってんのかよ。懲りねえな」

「胸がでかけりゃいいお前にはわからんだろうよ!」

「あ?やんのか?」

「やってやろうじゃねえか!」

あらら、喧嘩が始まりました。酔っ払いはこれだから嫌いなんです。食器とか壊さないで欲しいです。


いいぞ!もっとやれ〜!おい、こっち来んな!

などと、このままだと大変ですね。

「シルフィー、お客さんの注目を私に集めてくれない?」

「いいけど何するの?」

「いいから」


「お客様、他の人に迷惑です。喧嘩はやめてください」

「うるせえな!今日こそはこいつと決着つけんだ!」

「お前は負けるがな」

「やめてと、言っているんです!その、胸の大きい子が何かするみたいですよ?やめなかったらやりませんよ?」

「何かするだと?どこでだよ」

「あそこです。あの人魚族用の場所」


私ならできる。と思って言ったけど、緊張してきた〜どうしよう〜。皆こっち見てるぅ。

「グラント!お願い!」

キラキラ

なんだか、落ち着いてきた。グラントが緊張を沈めてくれたのかな?ありがとうシルフィーたち。



「グラントってなんだ?姉ちゃん何してんだ?」

「始めるみたいですよ」

〜〜♪〜〜〜〜〜〜♪♪〜〜〜♪〜〜♪

「歌?聞いたことない歌だな」

「でも、なんだか楽しい。いや、安らぐみたいな。そんな気分になってきたな」

「お客様、席に座って聴かれてはいかがですか?」

「そうだな。そうするか」


『シレーナノウタハ、ハジメテカ?』

「うん。セラの声が透き通ってるみたい」

『シレーナハウタウシュゾク。ウタデ、カンジョウヲヒョウゲンスルノガ、スキナンダ』

「へえ〜」

「すみません。ワインください」

「はい、ただいま」



私、今歌ってる。歌えてる。いつから歌ってなかったんだっけ?まあいいや、そんなことは。歌うって楽しい。




「2人ともおつかれ〜。セラちゃん上手だったよ」

「いえいえ、そんなことないです。すみません、勝手に歌っちゃって」

「いいよいいよ。こっちも良い歌が聴けたし、店の損傷もなかったし、助かったよ。また、よろしく」

「はい。私でよければ」

「給料上げとくね」

「やったー。ありがとう、てんちょーさん」

「なんでシルフィーが喜んでるのよ」

「なんとなく」

「ハハハ、賑やかでいいね。じゃ、2週間頼むよ」

「はい!」

「おー!」




宿にて

「グラント〜。見つかった?」

『ダメダッタ。ケハイハアッタ、スガタハアラワサナカッタナ』

「悪い人じゃなきゃいいんだけど。無理はしないでね」

『ワカッテイル。シルフィーニメイワクハカケナイ』

「ねえねえ。グラントってお酒どうやって持ってたの?」

「普通に持ってたよ。手で」

「え?力弱くて持てないんじゃないの?」

「自分に効果を付与した。って言ってる」

「そうだったんだ。できるんだね」

「ワシにしかできんよ。だって」

「シルフィー大変だね」

「面倒なんだよね。疲れてるから余計に」

「ごめんね。もう寝よ。おやすみ」

「うん。おやすみぃ」


セラ視点難しいですね。グラントの声はセラには聞こえていませんよ。シルフィー以外にもです。言い忘れてましたが、セラはグラントに「さん」とかつけて呼んでいません。

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