2.
スタートを押してゲームが始まった。
さて、どこで何をしますかね。本当に感覚がリアルなんだな。
風も感じる。土を踏む感じもリアルと同じ…
とりあえず金だな。
どうやって稼ぐかな。
ギルドとやらに行って見た。
NPCに話しかけて話を聞くと、クエストか、薬草を取ってきたら買ってくれるという。
薬草採取が楽そうだな。そっちにしよう。
薬草を見分けるには鑑定が必要らしいが…見た目判断でできないかと聞くとできるという。見本を見せてもらってスクショ。
これでよし。
そのNPCに感謝を伝えてフィールドに向かう。少し走って向かっていると。
ピコン!
速さレベルが2になりました。
回避レベルが2になりました。
走ればあがるのか。
本当にレベル上がりやすいな。
そのまま走っていくと草原に着く。
そこまでで回避と速さはレベルが5までいった。少し木と草むらがセットになった部分がチラチラある感じ。あそこが採取場所だろうか…
剣を持って魔物というものに挑む奴らの後ろで採取をする。
魔物は全無視。
スクショを出して見た目判断で薬草を探す。
探して見つけて抜く。
ピコン!
プレイヤーレベルが2になりました。
スキル〈採取〉を取得しました。
攻撃レベルが2になりました。
あん?
力を入れて抜いたからか?
ほう…
当分は抜きまくるか。
………
攻撃レベルは5までいった。
さて、次の草むらに…
ガサガサ…
ガウ!
無視で。
次はどこの草むらに行くかね。
ガウ!!
犬が襲ってきた。
避ける。
無視なんだよ。
草むらに走る。
ピコン!
プレイヤーレベルが3になりました。
速さレベルが6になりました。
回避レベルが7になりました。
犬を避けたからか?
防御が上がらんな…何しよ。
グルルゥ!!!
…まだいたのかお前。
体当たりしてきた。受け身を取る。
ピコン!
防御レベルが2になりました。
お?
これはこれは…
次は噛みつきか。これは避けよう。
体力気にして半分まではこれを続けるか。
……よし、防御レベルが4になった。
相手は苛立ち始めている様子。
今度は攻撃もちゃんとしてあげよう。
今、攻撃のレベルは5これでどれくらいの力なのか。
さてさて?
向かってきたところを避けて頭にげんこつを落とす。
キャイン!
ダメージを与えて初めてこの犬の体力バーが現れる。最初は緑だったものが一撃により赤いドットが残ってるのみである。
…キュ…キュ〜…
ありゃ?犬がひっくり返って服従のポーズ。
「なんだ?」
ピコン!
ブラックドックが使い魔を希望しています。
んー。使い魔って何さ。
ヘルプで検索かける。
えーっと、
使い魔とはプレイヤーに服従しプレイヤーを主と認めた魔物と契約した後の者をいう。
基本的にプレイヤーを守る存在であり、プレイヤーとともに成長して行く者でもある。
使い魔に指示できるのは使い魔によって違う。成長するにつれて増えていく。
使い魔は基本プレイヤーの影が住処である。
敵が現れれば勝手に出てきて倒す。
ふーん。
勝手に戦ってくれんのか。それはいいな。
「契約してやるよ。」
ガウ!
ピコン!
名前をつけてください。
名前な。
呼び名詐欺で、
「ウルフで。」
ピコン!
ウルフが仲間になった。
ウルフのステータスが見れます。
ウルフを触ってください。
早速触る。
ウルフLv2:ブラックドック
体力:250
魔力:10
攻撃Lv3
防御Lv1
回避Lv3
速さLv5
スキル
・威嚇・噛みつき・突進・待て
ふーん。
早いのは犬だからだな。
名前ウルフだけど。
早速ウルフに命令する。
「ウルフ、俺に向かって威嚇。」
グル?
「いいからして。」
グルルゥ!!
ほう、少し体が押さえつけられる感覚を感じた。まあまあだな。
ピコン!
パッシブスキル威圧耐性を取得しました。
む?これもスキルになるのかな?ステータス確認するか。
カラLv3:拳闘士
体力250
魔力0
攻撃Lv5
防御Lv4
回避Lv6
速さLv7
スキル
〈採取〉〈〉〈〉〈〉〈〉
パッシブ
《威圧耐性Lv1》
ん?違う枠になってやがる。…まあ、これはこれでいいが…パッシブって確か常時発動スキルだよな?つまり?そういう耐性系はいくらでも取れると?
ふーん。他の奴らは知ってんのかね。
まあいい、勇たちに聞けばいいことだ。
そんなことより威圧耐性にはレベルがある。つまり、耐性系はレベルをマックスにしたら無効とかになる可能性がある。まあ、なかったらなかったで、損はないと思うが。
これも上げていったほうが良さそうだ。
「ウルフ、俺に向かって威嚇やりまくれ。あと、いつでも突進とかしてきていいからな。お前の防御とかも上げないとな…ふむ。」
グルルゥ??
ん?なんだ?
「どした?」
なんか、伝えようとしているな。
…
……わかった!
「なんでこんなこと命じてくるかわかんないのか?」
ガウ!
そうだよ!的な感じで縦にふる。
「別に強くなりたいわけじゃない。楽しく冒険するためには強くならないといけないから仕方なくだ。」
「俺はな、生き物を殺す行為が嫌いだ。だから、襲ってきた魔物はできるだけ無視する。それでもなお前みたいに襲いかかってきたやつらはとりあえず殴る。」
「そして、瀕死になったら放っておく。倒すということはお前たちにとって死なのだろう?なら、俺はやらない。もし、間違いで倒してしまったらその場に即席の墓を作る。それを見てへんに思う奴らがいるかもしれないが無視する。他人や人は基本どうでもいいからな。」
「お前は好きにすればいい。プレイヤーである俺を守るために戦うのであれば死ぬことは許さん。命を大事にして、命が危ういなら俺の影にすぐに入れ。何があっても意地を張ってでも死ぬな。」
ガウ!
「今は互いに強くならないといけないだろう?お前と俺はレベルが近いから、お互いに痛めつけて強くなるのが手っ取り早い。だから、命令する。すきあらば俺に襲い掛かれ。自分を鍛えるために、俺を使え。俺もお前を使うのだから。」
ガウ!!!
長い話は終わりだ。
「ま、互いに今は体力少ないからな。一度休もうか。」
ガウ!
すると、ウルフは影の中に入る。
影の中に入れば回復するようだ。なんと便利な。
俺は街に戻ってポーションの類を買うために、ギルドで薬草を金に変える。薬草について質問した最初に会ったおっさんだった。
『序盤は品質が悪いが…後半はいい。品質低いのが5Gで数が20高いのが10Gで数が120全部買取で……1300Gだな。よくこんなに集めたな。』
「あんがとさん。それで教えて欲しいんだけど、傷薬的なものっていくらぐらい?」
『ポーションは体力が30回復するものが130Gだ。ここでも買えるが買うか?』
「んじゃ、全部よろしく。」
『……200出せば60回復するのもあるぞ?』
「いや、30でいい。」
数が欲しいから。
『ふむ、なら初級ポーション10個だ受け取れ。』
「あいよ。また薬草取ってくるよ。」
『まあ待て、他にもいいクエストがある。それをやればいい。採取系がいいのだろう?なら、月光草の採取依頼をやってみないか?』
報酬がいいのを紹介してくれる気かな?
「報酬が上がるの?」
『そうだ。1つ50Gになる。』
おぉ、5倍ですか。
入手しにくいものなのかな?
『夜に取りに行ければ、すぐに見つかるが昼は見つからないだろう。それでやるか?』
今何か引っかかる言い方しなかったか?
「取りに行けれない理由でもあんの?」
『…鋭いな。この町の門番が1人頑固な奴がいてな。外に冒険者を出さないように働きをかけているんだ。』
「それをどうにか説得なりなんなりして抜け出して取りに行けと。」
『そういうことだ。まあ、大概が諦めて昼に探すが…まだ見つけられたものはいないな。』
ふーん。
特徴は夜に光る草らしいから、夜は簡単に見つかるんだそう。だが、日が昇ると同時に草は土に潜るらしい。
草なのに潜るのか。そりゃ見つからんわ。
それにしても説得ね。
「まあ、受けるだけ受けとく。無理そうだったら薬草取ってくるよ。」
『お前なら行けそうだがな。……それと、夜に町の外にいくと、夜に活動がしやすくなるスキル…てのが手にはいるかもな?』
…このおっさん。
やるな。
やる気を出させるのがうまいというかなんというか…まあ、だいたい察しはつく。が、とりあえず、鍛えてからだな。
そろそろ、ウルフも回復するだろうし、もう一回外に行ってこよう。
おっさんと別れて、外へ向かう。1人頑固そうな門番を見つけ、一応見ておく。…ま、鍛えればどうになるでしょ。
早速外に出たら木と草むらのセットの場所にでウルフを呼ぶ。
「ウルフ、じゃやるか。」
グルルゥ!!!
ピコン!
威圧耐性のレベルが2になりました。
ドン!
ピコン!
防御レベルが6になりました。
じゃ、次は俺も!
軽く頭を叩く。
ガウッ!
グルァ!
ピコン!
ウルフの防御レベルが2になりました。
ピコン!
ウルフがパッシブ威圧を取得しました。
待て待て、お前もパッシブ覚えられんの?
常時威嚇してる感じになるのか?
…姿を見ているだけで体が押さえつけられる感じになる。この状態で威嚇なんてしたら…
ガルァ!!
「ぐっ」
耐える!!
ピコン!
威圧耐性のレベルが4になりました。
ピコン!
防御レベルが9になりました。
動きが食い止められ、そこに突進。
ドン!!
「いっつぅ〜〜」
ピコン!
防御レベルが10になりました。
「こんのっ!」
ゴン!
ギャン!
ピコン!
攻撃レベルが7になりました。
飼い主と飼い犬、痛さに悶える。
ピコン!
ウルフの防御レベルが5になりました。
ピコン!
パッシブ痛覚耐性を取得しました。
ピコン!
ウルフがパッシブ痛覚耐性を取得しました。
あ、あんま痛くなくなった。
グル?
ウルフも自分の体の変化に気づいたようだ。ポーションを使って体力を回復させ、しばし待てをさせる。
もう一回ステータス確認。