〜スキル獲得〜
「嘘、、、だろ。」
自分の体を見渡して肉体が無くなっている
と言う状況に飲み込めていない。
「ど、ど、ど、どう言う事だ?まままままさか
死んで幽霊になったのか?しかも見知らぬ地で?
ラノベとかにある転生ではなく?」
俺はショックのあまりその場で気絶した。
*
今の状態を否定し続けて3日がたった。
「よし、いつまでもクヨクヨしたって
しょうがない。俺は死んで幽霊になった。
受け入れてやろうじゃないか!」
俺は自暴自棄になって考えるのを放棄
した。ふと、今自分が乗っている岩に
違和感を感じた。ダジャレじゃないよ。
この岩は崇められているようだった。
俺は乗っている岩から降りて
岩を見上げて見た。何か文字が彫って
あった。しかしそれはどこの国の言葉
なのかは分からなかった。
しかし日本語ではない事は確かだった。
「これって俺の墓なのか?しかし何故
森の中?そして何故崇められている?
あと彫ってあるこの字も気になる。」
やはり一度考えると止まらないと思い
岩をじっくり観察した。すると岩の下部に
穴が開いていた。やる事もないし、
入って見ることにした。穴は
丁度いい大きさでスッポリ入った。
岩の中は空洞になっており結構広かった。
真ん中には、骨壷のような物がありその隣には、
ボロボロになった本があった。
それは結構古いように思われた。
表紙には、日本語が書かれていた。
しかし表紙の文字はかすれていて
読み取れなかった。俺は、中身が気になったが
手足が無いのでページをめくることができない。
「くそ〜手が無いと不便だな。そうだ!たしか
幽霊ってポルターガイストで物とか
動かせるから俺もできるんじゃないか?」
俺はそう言って本の表紙のページがめくれる
ように念じた。すると本がカタカタと
揺れ始め表紙がゆっくりと開こうとした
次の瞬間
『スキル:念力 獲得しました』
と頭の中で機械音混じりの女性と
思われる声が聞こえた。
「うわ!?」
俺はビックリして集中を切らしてしまった。
「何だ今の声?スキル念力獲得したとか言って
たよな?スキルって事はここは異世界なのか?
だったら 異世界転生でのお馴染み鑑定とか
あるのかな?」
俺はそう仮定をして少し期待した。
そして俺は、鑑定、と念じたら頭の中で
何かがモヤモヤと浮かび上がった。
名前:無し
種族:ゴーストハート
レベル:1
体力:10
魔力:14
攻撃力:4
防御力:6
スピード:8
スキル:ユニーク
『操夢』『クリエイトボディlv,1』『鑑定lv,5』
ノーマル
『念力』
おおーー!!自分のステータスが見れた
事に俺はとても感動した。そしてこれで確信した。
それはこの世界が異世界である事、
そしてゴーストタイプの魔物に転生したこと。
しかし名前が無しになっているのは、
どういう事だろう?ステータスも強いのか弱いのか
基準がないと測りようがない。考えても分からない
から後回しにした。一番気になるのは、
スキルだ。鑑定や念力は、大体分かるけど
その他のスキル操夢やクリエイトボディが
結構気になる。鑑定で二重鑑定してみた。
適当にやったつもりが出来た。
操夢:相手の見ている夢を操る。
、、、カッス。夢なんか操ってなんになるんだよ。
クリエイトボディlv,1:人間の身体の一部を生成し
動かす事が可能。
、、、微妙。日常では使えそうだけど、実戦だとな〜
しかも一部だけだし。俺のスキル戦闘向きのがない。
今使えるかな?物は試しだ。ついでに本のページを
めくれるし。
「クリエイトボディ[手]」
すると俺の目の前に小さな魔法陣が浮かび上がり
そこから手が現れた。感覚的には、無くなった
腕が生えた感じだ。しかし手は、片方だけだった。
まあページをめくるくらいなので充分だった。
次回読書タイム(^ω^)