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星の煌めきしダンジョンで  作者: 酒吞童児
8章 罪は私を緋色に染めて
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85話 罪は私を緋色に染めて8

 「……なにか、問題でも起こりましたか?」

今回は胡蝶のみに会いに来たので、その旨を伝えると妓楼の胡蝶の私室へと案内された。

「貴女に聞きたい事が出来た」

「何用でございましょうか?」

「貴女は何故マーガレットを助ける」

その言葉に対して胡蝶は何を今更といった風に首を振る。

「私とマーガレットは彼女が革命を起こす前からの友人、妓楼で生まれた私は遊女として生きるしかない、そんな中であった、ただ一人の友人の夢物語を現実にしてあげたいと願う気持ちになんの問題がありましょうか?」

「……ない、それと彼女の考えについてはどう思っている?」

「綺麗事に過ぎないでしょう、ですが、だからこそ、それを目指す事に価値があると」

それもそうだ、私もまたその綺麗事を心地よく思って協力しているのだから。


 「それはそうと、暴れていた数人を捕まえましたが、なにか解りましたか?」

「……少しは、家族がおらず、貧しい者を選んで金で雇っている事。それともう一つ、男達に命令したのは身長180cm程の黒い服を着た男だったとの事です」

「……本当ならかなりの大男だな」

「その情報で探させては居ますが見つかっては居ません」

そうか、となると普通の人間ではない可能性もあるな。

知能の高い人型の大きい魔物が人間に化けている可能性も無いとは言えない……アザトースの例もあることだし。

……ここは一旦落ち着いて整理を行うべきだろうな。

「分かった、何かあったら報告をしに来る」

「了解致しました、いつでもお越しいただけるよう準備をしておきます」

立ちあがって出ようとした所でふと思いついた事を言ってみる。

「そういえば、貴女はマーガレットにどことなく似ていますね」

「……そうでしょうか?」

「信念とかの話ですよ、それでは」

そう言って今度こそ豊を連れて妓楼を後にした。


 少し歩く事にはなったが、またあの茶屋に来て団子を頼む。

「身長180cmはちょっとおかしいよね」

「そうだよね、私は160より少し下だし、星華ちゃんの方が身長あるけどそれでも180は……」

その言葉を手首を振って否定する。

「ないない、160後半だったと思う、男ならもっと高い人も居るとはいえ、流石に180は目立つよね」

やはり魑魅魍魎ちみもうりょうたぐいだろうか、考えても埒が明かないとはいえ、考えさせられてしまう何かがある……単に180cmが色々と衝撃なだけだと思うけれど。

取り敢えずややこしい話は置いておいて、団子を食べて糖分を補給するとしよう。

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