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星の煌めきしダンジョンで  作者: 酒吞童児
7章 束の間の安寧
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69話 束の間の安寧9

 「いよいよだね~、まあ結果は分かってるけど楽しみだよ」

「アザトース、余り眠れてないから静かにして」

正直少し眠い、いやかなり眠いかも。

「……何やってたのさ」

「ダンジョンに仕掛けを作ってた、主に術式」

「嗚呼、確かにすごい事になってるね」

時間稼ぎが目的だから大した事は無い。

「やり過ぎじゃないのこれ、なんか禁術すれすれの術式もあるんだけど」

何だろ、狂気の術式の事かな?


 「遅れてしまったでしょうか?」

「大丈夫だよ碧火、寧ろもう少し遅ければ寝れたのに」

「なら私たちは運が良い様ですね」

まあそうなるだろうな。

「それじゃあさっさと始めようか」

「ちょっと待ってくれるか?」

それを三人と一緒に来ていた空が遮る。

「なに?」

「ワシも参加するで」

「解った、頑張ってね」

あっさりと了承すると全員が驚いた顔をする、最も最強のポーカーフェイスのアリーと今のところ感情を抑えているセイは別だ。

「ええと、何か望む物は?」

アザトースが聞くと空はあっさりと答える。

「そんなもんいらんわ」

「そうだね、既に協力関係にあるんだから私も特に無いよ」

「じゃあダンジョンバトルを始めるよ、星華ちゃんたちは防衛でダンジョンコアの強奪が勝利条件だね、まあ皆頑張ってねー」

そう言ってアザトースは転移でどこかに行き、開始までのカウントが始まる。

「それじゃあね」

それだけ行ってダンジョンに戻ると、配置に付いた。




 「それでは行きましょう」

カウントが終わり、ダンジョンに入れるようになる。

「はい」

中に入ると不気味なほど一本道が続いている。

「ちょい待ち、なんかおるで」

そう言われて目を凝らすと確かに魔物の姿が見える。

「スケルトン……星華さんのダンジョンに居ました」

エルがそう言い私も頷く。

「まあ、この位なら私がやります」

そう言って懐から打神鞭を取り出すと本来の姿に戻す。

それは一本の鞭で、普段のただの棒よりも少しましにしか見えないが凄まじい威力を持つ。

【神鞭・風刃】

魔力の籠った鞭をふるうとそれは真空の刃を生み出して目の前の敵を殲滅した。

「こんな物は時間稼ぎに過ぎないでしょう、先に進みますよ」

…………そして進んだ先には恐らくこのダンジョンバトル用の最大の仕掛けが施されていた。

道が三方向に分岐し、看板が用意してある。

『道の先にはそれぞれアリー、セイ、私の誰かがいます、全ての道がマスタールームに繋がっているので、どれか一本の道を全員で来ても構いません、ただその場合は他の二人が援護に向かうので注意してください』

……物凄く親切に教えながらも私たちの道をほぼ限定してくる。

何となく気配でどの道の先に誰が居るか分かる以上、編成は決まっているのだから。


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