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星の煌めきしダンジョンで  作者: 酒吞童児
11章 閉じられた瞳
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140話 閉じられた瞳1

 風呂から上がり、アリーが眠ったのを確認してダンジョンのメニューを確認していると、一通のメールが届く。

 差出人の名は明記されておらず、ただ【Ⅿ】とだけ表記されている。

 ……これは外部から、ダンジョンのメールシステムに入り込んで送ってきているのだろう、ならばアザトースがこのメールの存在を認識する前に確認するべきだろう。


『我、汝が得し力を持つに相応しき者か判別するものなり』

 ……一文目から嫌な予感がする、下手したら暴食を剥奪されかねない相手な気がする。

『汝がその力を示し、正統な者より譲り受けしその力、我らはそれを人が持つべきモノとは考えぬ』

 ああ、うん、天軍みたいだ……それも高位の存在だろう。

『だが、正統な契約である以上、我らはそれを無理に剥奪する事は無い。 しかし、それが原罪である以上我らは、人がそれを持つ事を認める事は出来ない。 なれど人の子にして魔に属す者よ、汝がそれと釣り合う美徳を証明するのであれば、我らは汝の原罪の所持を認めよう』

 ……つまりは原罪の所持を認めて欲しければ、それと釣り合う程の美徳を私が持って居ると示せという事か。

『汝、己の美徳を証明する意志あるならば、聖神国に来られよ、門は汝が名を名乗れば開かれる』

 これは……幸運だ、神に準じる程の力をもう一つ得るチャンスだろう。


 メールに対し、近いうちに向かうと返信し、メールを削除する。

 ……最早、行かない等と言う選択肢は無い。

 私の目的達成が更に楽になるのだから当然だ。


 まあ、一人で行くべきだろう、もし戦いになれば、誰かを守る余力等無い、

 客人として招く以上、問題は無いだろうが、何処にも先走る者は居るものだ。


 ……美徳か、私が美徳ねぇ。

 正義は微妙。

 慈愛はありえない。

 親切は……可能性はあるけど難しいか。

 節制は多分無理。

 寛容……無理だね。

 勤勉なら可能性はあるかな。

 純潔、論外。

 勇気は場合による。

 誠実……可能性は高そうだ。

 ……思いついた物を挙げてみたが、私が行けそうなのが勤勉と誠実しかないが、まあ何とかなるか。


 さて、少し寝たら早速向かうとしようか。

 ……目的の為ならどんな苦難でも受け入れる、この不屈の意志が美徳として認められたら楽なんだけどね。

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