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星の煌めきしダンジョンで  作者: 酒吞童児
9章 顔無き者
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111話 顔無き者3

 一通りの鍛冶が終わり、干し肉を齧って居ると、警鐘の音が聞こえてきた。

……来たか、ここに居る場合では無いな。

立ちあがって周囲に居る皆に声を掛ける。

「大丈夫だとは思うけど、念の為に全員建物の中に避難して!」

避難を確認して、兵舎へと素早く移動する……壁を乗り越えるショートカットなどを使ってだ。


 兵舎に着き、既に準備の終わっている者たちに指示を出す……本来なら軍務尚書の仕事だが、書庫に行っているらしく、まだ戻って居ない為、私が代行する。

「全員三人一組で行動し、一人が傷を負ったら他の二人が援護しながら撤退しなさい、その後、無事な者同士で再び三人組になってから出撃する事!」

基本的に怪我人を一人で守りながら逃げるのは難しいが、二人いれば生還率も上がるだろう……死ぬ気で戦うものは不要、生き残る気で戦う者にしか勝利は訪れない。


 「星華ちゃん、敵は西の帝国だけみたい、東の森に動きは無かった」

それを聞いて頷く、アイツが動くとは思えなかったが、一応確認させておいたのは憂いを断てて良かった。

「それでどうしようか?」

「豊は防壁の上に弓を持って待機して、魔物が来たら射抜いて……防衛戦は出来るだけこの国の人によって勝利を収めたい……【眠り姫】と紅蓮と言う男は私が対処するけど」

紅蓮……直接見た訳では無いが、彼が魔術を使った場所を確認した時、非常に強い陰の気が残されていた……あれだけの陰の魔力を扱えるのは、私の知る限り、私自身とアザトース程度だ。

その上、大剣を片手で扱っていたと言うのだから侮れる相手じゃない。

眠り姫……輝夜は言うまでも無く危険な相手だ、ゆっくりとした体感時間をフルに使って回避を行われると攻撃が当たらない上に、どのような魔術を使うのかが不明だ。


 ……さて、そろそろ行かなくてはな。

武器は匕首だ、他の武器では恐らく練習不足が祟るだろう。

私には目的がある……この程度は余裕で超えれなければならない程の。

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