表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星の煌めきしダンジョンで  作者: 酒吞童児
8章 罪は私を緋色に染めて
110/291

105話 罪は私を緋色に染めて28

 鼓膜が破れそうな音と共に敵の姿が吹き飛ぶ。

見ると盾は完全に壊れており、頭部は半分消し飛んでいた。

……こんな所で使うべきじゃないよな、変な体制で使ったから右腕が痺れている。

「星華、それは?」

耳鳴りから復帰したらしい空に聞かれ、まずは立ちあがって説明する。

「アザトースに私の家から持って来て貰った」

「銃やな」

「そう、トーラス・レイジングブル、弾は454カスール……と言っても詳しくないと説明するだけ無駄だけど、大経口のリボルバーで、この弾は、まあ大型の獣を倒すのに使う奴だね」

有名な44マグナム弾がクマを倒す最低限の威力を求めた物で、これはその二倍前後の威力があるから凄まじい物だ。

「そんな代物を持っとったんか」

呆れたような声に笑って答える。

「まあ、私はカタギの人間じゃ無いからね」

賭場での用心棒以上に色々やってる。

「そんな事より先に行くよ」

そういってリボルバーの弾を確認する……あと五発、まあ十分だろう。

レイスを一体呼んで銃を持たせておく、基本的にトンファーを使っていかないと弾が無くなる。


 少し先に進むと、通路にの正面に大きな鉄の扉が表れる。

「多分横道のどこかに開ける方法があるんやろな」

「そうだね、まあ下がってて」

そう言ってトンファーの打突部分をひねると、ペットボトルのキャップの様に外れる。

そこに別の打突部分を取り付けれるようになっていて、今回は円錐状のキャップを取り付けた。

これは貫通力は高いが、破砕威力が下がる物だ。

それで扉の蝶番を全力で殴った。

「よし、開いた」

「ダンジョンの壁は不壊やなかったか?」

「だって蝶番は壁じゃない」

屁理屈に聞こえるだろうが、アザトースのシステム設定の緩さだったら多分行けると確信していた。


 その後、何度か襲われたが、さほど苦戦する事無く先に進めた。

それとどうやら、氷の洞窟では、私の荊がまともに働かないようだ。

暫く進むと最後のボス部屋があった。

「どう見てもボス部屋やな」

扉の前でそう言った空に頷く。

装飾が豪華すぎて、ボス部屋だと簡単に分かる。


 「さてさて、鬼が出るか蛇が出るか……」

「鬼なら、此処に居るやないか」

軽口を叩きながら扉を開けると……ボスもやっぱり蜥蜴だった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ