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星の煌めきしダンジョンで  作者: 酒吞童児
8章 罪は私を緋色に染めて
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番外編 新年の宴

 「……またか、そして今更か」

晩御飯を食べて居たら強制的に呼び出された。

「何食べるかに文句言う訳じゃ無いけど、今になって蕎麦食べるの?」

呆れた様に言うアザトースに言い返す。

「悪いか、数日は蕎麦を食べる気分になれなかったんだよ!」

「いや、別に良いけど」

「で、もう三が日は、終わった筈だよ?」

「用意した出店の片付けとか、忙しかった」

アホだこいつ、こんなポンコツでも一応神なんだから魔物に手伝わせればいいのに。

……思ってた事が声に出てたらしく、アザトースが「その手があったか!」とでも言いたげな表情になる、邪神だけど全く怖くない。


 「それで今度は餅つき?」

「何故わかった!?」

「お餅を焼いてる匂いと、醤油の焦げる匂いがする」

「あ、確かに」

まあ、行くか、豊は今日は寝ている……疲れている様だから無理に付き合わせる気にはならない。

「今日は自分でついてね」

「あ~はいはい」


 校庭には多くの臼と杵が並べられており、炊けた餅米を貰って、その内の一つに放り込む。

……餅つきってもう一人居るよね普通。

どうしたものか……ああ、あの手があったな。

荊を数本召喚して杵を振り下ろす。

すぐさま荊で餅を捏ねる。

再び杵を振り下ろす。

……異形の餅つきである。

それでも延々と餅をき続けると、粒の感覚がなくなり、粘り気のある餅が出来た。


 例の如く屋上に行って、山葵わさび醤油を付けて食べる……ツンと鼻に来る辛さが美味しい、餅は米に合う物なら、大抵美味しく食べれるから好きだ。

私が食べるのは少しにしておいて、残りは持ち帰り用に貰ったタッパーに詰める。

豊が好きな、きなこと砂糖を合わせた物を少し貰って持って帰る。


 翌日、豊に食べさせた所、とても喜んでくれた……多分好物だからではなく、私が作った物だからだろうけど。

 

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