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星の煌めきしダンジョンで  作者: 酒吞童児
8章 罪は私を緋色に染めて
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番外編 Christmas party

 ハロウィンが過ぎて、暫くしたある日の朝、起きると豊がダンジョンに来た。

「星華ちゃん、黒いサンタが来た!」

「ん、黒いサンタ?」

「朝起きたら、私のダンジョンの神社の境内に石炭が山積みになってた」

「ああ、確かに黒いサンタが来たみたいだね……」

そういって枕元に目をやると、真黒な便箋が目に入る。

何となく嫌な予感がしたが、開けてみると案の定だった。

「……こっちには、腹黒いサンタが来たみたいだ」

手紙はアザトースからで、今日は元の世界でクリスマスで、クリスマスパーティーを開くから学校に来いとの事だ。

「星華ちゃん、パーティーには行けば良いけど、石炭どうしよう」

「私のダンジョンの倉庫部屋に運んどいて、金物作る時に使うから」

それだけ言ってさっさとパーティー会場の学校へ転移する。


 学校ではそれなりな規模で出店が出ており、賑わっている……参加に拒否権が無いからだろうが。

取り敢えず向かう先は放送室だ、この学校の最上階にあるから、窓から校庭が見渡せ、尚且つアナウンスが出来る場所だ。

「アザトース、居るか?」

「……ただいま留守にしております」

「よし、壊すか」

「止めて、直すの面倒」

あっさり扉が開いて、アザトースが出てくる。


 「……邪神主催のクリスマスパーティーやって楽しいか?」

「正直微妙」

本音が出たアザトースに追加で質問する。

「アザトースって、クリスマス一緒に過ごす相手居ないの……居る訳ないか」

だからこそこんなパーティーを開いてるんだし。

「……」

「その上さぁ、この数日後に大晦日あって、忘年会して、その翌日に新年会でもやる気でしょ」

「はい」

「それ、開く側は良いけど、巻き込まれる方は面倒だから自重して、正直鬱陶しい」

絶対にやめる事は無いだろうが、言うだけ言って、外へ向かう。

「あんたはこのまま帰るの?」

「出店の売れ残りを貰える時間まで豊とゆっくり過ごすけど?」

クリスマスパーティーの売れ残りなんて、ハロウィンのパンプキンパイの売れ残りより売れないだろうから、捨て値で買い叩いて帰る気だ。

豊にプレゼントでも送ろうかと思ったが、一緒に居ればそれでいいかと思ったのと、何を贈ればいいか分からなかったから止めにした。


 ……売れ残りの食べ物を安く買い叩いて帰った後は豊と空、後私のダンジョンのメンバーで軽いパーティーをした。

大人数でテーブルを囲んで食べるのは久しぶりで、空が帰った後、たまにはこんなのも良いなと思いつつ、豊と同じ布団に入って目を閉じる。

……やっぱり年末のイベントの多さはどうかしてると思う。

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