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0:赤い頭巾の女の子

―むかしむかし、あるところに赤ずきんという女の子がいました。


ある日、赤ずきんはお母さんにおつかいを頼まれます。



「森に住んでるおばあさんが病気になってしまったの。お見舞いに行ってくれる?」


「大変!行ってくるわ!」


「ふふ、ありがとう。途中で寄り道しちゃ駄目よ?」


「任せて!」



赤ずきんは意気揚々と出かけました。




ですが、赤ずきんはオオカミに言われて寄り道してしまいます。


オオカミの言う通り、お花を摘んで行ってあげたらおばあさんが喜びそうだもの。


その間にオオカミはおばあさんの家に先回り。


おばあさんを食べてしまいました。


オオカミはおばあさんに成りすまして赤ずきんを待ちます。


やがてやって来た赤ずきん。不思議そうにおばあさんに尋ねます。



「おばあさん、どうしてそんなにお口が大きいの?」


「それはねぇ…お前を…食べるためさぁ!」



びっくりした赤ずきんは動けません。


そのままオオカミに食べられてしまいました。




満腹のオオカミは森でお昼寝。


そこへ通りかかった猟師さんは、オオカミのお腹を見て大慌て!



「大変だ、誰か食われてしまったのかも!」



急いでオオカミのお腹を切ってみると、赤ずきんとおばあさんが出てきました。



「あぁびっくりした!ありがとう猟師さん!」


「こんな悪いオオカミはこらしめてやらないと!赤ずきん、家から針と糸を持っておいで!」



赤ずきんがおばあさんの家から針と糸を持って来ると、


おばあさんがオオカミのお腹に石をたくさん詰めていました。


そしてお腹を縫い直してしまいます。


しばらくして目が覚めたオオカミは、川の水を飲もうとしたらお腹が重くてよろよろ。


川に落っこちて、溺れて死んでしまいましたとさ。



「あぁ怖かった!おつかいの途中で二度と寄り道なんてしないわ!」



赤ずきんは固く、決心しました。めでたしめでたし。





ここまでが有名なお話。











さて、それから数年後…



すっかり大きくなった赤ずきんに、森の中でオオカミが尋ねます。



『赤ずきんさん、何処行くの…?』



「あぁ?南西の街に住んでるクライアントに届け物だよ。

わかり切ったこと聞いてんじゃねーぞ馬鹿が。」



『いや、あの、それは知ってるけど、何でこんなに急いでるのかなーと…』



「あと2時間で着かないといけないから。」



『2時間!?いや絶対無理なんだけ…痛っ!?』



オオカミが引く荷車の上、鞭を持った赤ずきんがニヤリと笑います。





「四の五の言わずに…さっさと走れやクソオオカミがぁ!」





『ぎゃあああ!!』










…あれっ?

副題:『赤ずきんは凶暴な女の子に育ちました。』


一体何が彼女をそうさせたのでしょうか。

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