第27話「親の血を引く兄弟よりも・・・ (前編)」
第27話
「親の血を引く兄弟よりも・・・
(前編)」
「それでは、ジョージ。
11月20日に横須賀で会いま
しょう」
「O.K. Masa.
See you later,
at Yokosuka.
Bye bye 」
マーシャル大尉と詳細を詰め、
俺はアプラ海軍基地を後にした。
グァムに来て初めて、菜穂美とは
別行動だった。
この日、菜穂美はエリー、リンダ
逹とお買い物である。
「浜田さん。
お疲れ様でございました。
夕方からサンド・キャッスルで
ボスが席を用意しております」
「なんですか?
そのサンド・キャッスル言う
のんは?」
「グァム随一のレビューが見れる
シアターレストランです」
「ほほぉ。
ほな、宝塚歌劇みたいなもん
でんな?」
「宝塚歌劇と言うのは自分はよく
知りませんが、ラスベガスの
ショーのようなものとお考え
いただければと」
「なるほど。
菜穂美も喜びよるやろな」
「そうですね。
自分逹も、そうそう行くことの
できる所ではありませんので」
どうやら、高級キャバレーと
シアターレストランが一緒に
なった所のようである。
あっと、言う間にホテルに帰って
きた。
菜穂美達も丁度帰ってきたところ
のようだ。
両手に、たくさんの袋を提げて
いた。
「エエもん、よ〜さん買うてきた
みたいやのぉ」
「(♀)だ〜りん。
ペアウォッチのエエのんあった
から買うてきたぁ」
「ほぉ、ブルガリやないか。
しかも、これめっちゃ好みや」
「(♀)よかったぁ。
コンビのんがなかったから
どないかな?と思てんけど」
菜穂美は、ほんまにエエ嫁やと
つくづく思う俺だった。
「今日の晩飯はラスベガスばりの
ショー見ながらやで」
「(♀)え?
ほんま?
うち、いっぺんそないなん見て
みたかってん」
「それでは、6時にお迎えに参り
ますので」
「ああ。
毎度毎度、すんまへんね」
「いえ。
それでは一旦失礼します」
ジミー達と別れて俺逹は部屋に
戻った。
「(♀)だ〜りん。
話はうまいこといったん?」
「そやな。
しかし、義兄さんにあんじょう
乗せられてしもたなぁ」
「(♀)グァムで、なんぞあると
思とったけど。
まさか、だ〜りんのデビュー戦
やとは思わなんだ。
しっかり、気張ってや。
まい、だ〜りん」
「気張らいでか」
「(♀)ほな、だ〜りん。
シャワーしよっ」
「そやな。
やっぱぁ、緊張してごっつう
冷や汗かいたし」
シャワーと言えば、お約束。
いつのまにやらバスルームには
甘い声が・・・(笑)
「マサやん、お疲れさんでした。
あんじょういったみたいやな」
「はぁ。
せやけどむっちゃ冷や汗かき
ましたで」
「ははは。
まあ、今宵はゆっくりとショー
を楽しみながら旨いもん食い
ましょ」
俺たちは、サンド・キャッスルの
一番よい席でラスベガス仕込みの
ショーやイリュージョンを心置き
なく堪能した。
※この小説は、『フィクション』
です。
実在の場所を使用していますが
登場人物、団体は、全て架空の
ものです。
☆この小説の著者は「わたし」
です。
著作権は「わたし」にあり
ます。
頼光 雅