第23話「In the sea of Guam “Under Water World”」
第23話
「In the sea of Guam
“Under Water World”」
俺たちのグァム滞在もそろそろ
1週間になる。
昨日と一昨日の2日をかけて
菜穂美がスキューバダイビングの
講習に行った。
認定証(C-Card)を取るのが目的
ではない。
安全に海の中をお散歩できるよう
に必要最低限のこと。
例えば、マスククリアとか、
シュノーケル・クリアや
レギュレータークリア等の技術的
なことを習い、減圧症や潜水病、
窒素酔い等、命に関わるところを
学習した。
後は、Own your risk である。
俺は、Advanced Openwater Diver
として認定されている。
が、悲しいかなブランクがある。
それで、俺もその講習に参加を
したわけである。
菜穂美もまったく泳げないと言う
わけではく、水に対する恐怖心も
ないので二人とも、3日のところ
を2日で終わったわけである。
「(♀)あの空気タンク(酸素
ボンベではない)ってやつ。
見かけによらず重たいんや
なぁ。
うちみたいな、か弱き乙女には
つらいわぁ」
「そやな。
水の中ではそないに感じへん
けどな。
わいがアドバンス取った時は
気合いの連続やったなぁ。」
「(♀)ふ〜ん、そうなんやぁ。
だ〜りん?
一個、質問があんねんけど?」
「なんや?」
「(♀)何か、あの空気吸うて
たら、すんごい喉渇くねんけど
何で?」
「それはな、単純にあの空気が
高圧で乾燥してるからなんや。
湿気があると、高圧のかかる
タンクの内側が錆びて大変に
危ないんや」
「(♀)あぁ、なるほど〜。
水ん中潜るねんから喉渇いたら
水あるやんと一瞬思てんけど
海の水は塩水やからなぁ。」
「そう言うこっちゃな。
まあ言うても1時間も潜って
へんねんから我慢せんとしゃあ
ないわなぁ。
それとなぁ。
気ぃつけんとあかんことが
あるんやぞ」
「(♀)何?
鮫に気ぃつけとか?」
「それもあるけどな。
海ん中はな、美しいものには
毒があるっちゅうてなオニ
ダルマオコゼとかミノカサゴ
とかヒレに毒持っとるのがおる
からな。
うっかり触って毒にやられたら
ちぃ〜と辛い目に遭うで」
「(♀)そうなんかぁ。
ほな、あのちぃちゃいけど
可愛いクマノミさんとかも?」
「いや、あいつは大丈夫や。
オコゼとカサゴにエイに
イソギンチャク、クラゲ。
あと、ウニにヒトデやな。
それから、珊瑚もあかんぞ」
「(♀)いや〜ん。
そんな、ようさん覚えてられ
へんわぁ。
だ〜りんの後ろついていくから
しっかり守ってな」
「そやな。
ほな、お手々繋いで行こか?
それが一番安心やな。
要はな、水の中では何も触るな
取るな言うこっちゃ」
「(♀)ほな、うちしんどなった
ら言うから引っ張っていって
な」
「そらぁ、無理な相談やなぁ」
「(♀)えぇ〜?
なんで、そんな冷たいこと言う
のぉ〜?」
「考えてみ?
水の中では、言葉がしゃべれ
な〜い。
う〜ん、残念。
切腹!」
Like a Youku Hata. ww
「(♀)うわぁ〜、ふるぅ〜
でも、言われてみたらそや
なあ。
うち、しんどなったらどない
したらエエん?
それとか、空気なくなったり
とかしたら・・・」
「大丈夫や。
せやから、お手々繋いで行こう
言うてるやないか。
それやったらわいが引っ張った
ることもできるし安心やろ?」
「(♀)あぁ、そっかぁ。
横に、だ〜りんがいてんね
やぁ」
「そうでっせ、忘れんといてや。
あとなぁ、運がよかったら
マンタ(イトマキエイ)が見れる
かもしれんでぇ」
「(♀)それは、危ないやつと
ちゃうの?」
「尻尾が危ないかなぁ?
せやけど、わいらが近づいても
我関せずでヒ〜ラヒ〜ラと
どっか行ってまいよるわぁ」
※この小説は、『フィクション』
です。
実在の場所を使用していますが
登場人物、団体は、全て架空の
ものです。
☆この小説の著者は「わたし」
です。
著作権は「わたし」にあり
ます。
頼光 雅