第18話「誓いの儀式、そして・・・」
第18話
「誓いの儀式、そして・・・」
部屋に戻って一風呂浴びた俺達。
「はに〜。
今日は世界で一番別嬪やった
で。
疲れたやろ?」
「(♀)おおきに。Chu!
ううん。
疲れてなんかあらへん」
「さて。
明日はどないすんねん?」
「(♀)う〜ん・・・
この泳げる水族館言うの行って
みた〜い」
「おお、こらぁエエわぁ。お魚に
なったワ・タ・シちゅうやっ
ちゃな?
はに〜は、スキンダイビング
でけんのか?」
「(♀)何、それ?」
「シュノーケリングとも言うな。
知らんかぁ?
それやったら最初から教えたる
わぁ。
こない見えてもPADIのAdvance
持っとるさかいな」
「(♀)やさしぃしてな。
あんた、体育会系やから」
「ははは。
心配しなて。
そやな、いきなりタンク背負て
スキューバ言うのも楽しいかも
しれへんな」
「(♀)うん。
だ〜りんと一緒やったらでき
そうな気ぃするわ」
「よっしゃ。
ほな、そろそろ寝よかい」
「(♀)・・・」
「ん?
どないしたんや?」
「(♀)だ〜りんにな、どない
しても言うときたいことあん
ねん」
菜穂美がベッドの上で正座し、
改まって言った。
俺も思わずベッドの上で佇まいを
正す。
「な、なんやねん?
急に改まって」
「(♀)雅美さん。
こないな、阿婆擦れ女を嫁に
してもろて本当にありがとう
ございます。
ふつつかな嫁ですが今後とも
よろしくお頼み申します」
ベッドの上で菜穂美が三つ指を
ついて頭を下げた。
「ほな、俺も改めまして。
菜穂美さん。
極楽とんぼのわたしですが命の
続く限り、あなたを全身全霊
かけて守り抜きます。
こちらこそ今後ともよろしく
お頼み申します」
俺は拳の中に親指を握り、作法に
則って頭を下げた。
気がつけば、菜穂美の頬に一筋の
涙が流れている。
「菜穂美。
今日ここに俺達は、ほんまもん
の夫婦になった。
教会での誓いの通りや。
これからも俺の、はに〜でいて
くれな」
「(♀)はい。
わたしも、教会の誓いの通り
です。
これからもずっと、うちの
だ〜りんでいて下さい」
どちらからともなく躙り寄る。
菜穂美の肩を抱き寄せて俺が
言う。
「菜穂美、愛してるで」
「(♀)雅美さん。
うちも愛してます」
長いKiss。
・・・二人の夜は、今始まった
ばかりである。
※この小説は、『フィクション』
です。
実在の場所を使用していますが
登場人物、団体は、全て架空の
ものです。
☆この小説の著者は「わたし」
です。
著作権は「わたし」にあり
ます。
頼光 雅