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魔法不適合者の成り上がり譚~魔法が当たり前の世界で、魔法が使えない俺は成り上がる~  作者: にじ
第0章 持たざる者と持つ者の再開

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第7話 お嬢と執事

「ん”ん”ん”……。」

俺は体が重く何かが乗っている感覚に襲われ、目を覚ました。


「「あっ……。」」


ベッドの上に寝ている俺の上にかぶさるヴェルろ目が合う。なんだか気まずくなり、お互いに黙ってしまう。


「エルッ!目を覚ましてくれてよかった。そしてあの時は私を守ってくれてありがとう!」

頬を赤く染めながら、ヴェルがお礼を伝えてくれた。


「ヴェル、それはいいんだけど、いったん降りてくれないか?重い……。」

「なっ!重くないよ!私これでもちゃんと体重とか管理してるし!」


「いや……普通に重い……あとこんなところ誰かに見られたら「おーい、邪魔するぞ~。」……あっ。」


「えっ」

「あらら~」

「……ッ」


ヴェルのお父さん、お母さん、ノエルさんに見られてしまった。正直お父さんに関しては怒っているオーラが出すぎていて、近づいてほしくない。


ヴェルのお父さん、ライヒェンバッハ伯爵が俺の方に手を置いてきた。

「娘を守ってくれてありがとう。でも、ここまで親しくする必要はないんじゃないかな?執事として。」


目が全く笑っていない笑顔を向けられ、萎縮していると伯爵夫人がフォローに入る。

「まあまあ、あなた。エル君はヴェルを守ってくれたのですよ?ヴェルが好きにならないほうが難しいんじゃないですか?」


「まあ、それはそうなんだが。ヴェルはヴェルは……私と結婚するって昔言ってくれてたのに…それにまだ5歳だぞ!?いくら何でも早すぎないか!?」


「女の子なんてそんなものですよ。エル君娘を守ってくれてありがとうございました。夫はどうにかしておくから、今後とも娘のことよろしくね。」


「はっ…はい。」


二人は去って行った。


「エル……よくやった!」

ノエルさんに頭を撫でられる。


「ご褒美になんでも1つ願いをかなえてやろう!私のモットーは褒めて甘やかして伸ばすことだからな!」


「えっ…!!いいんですか!?」


「ああ、ただし私にできる範囲でだけどな!」

俺の中に一瞬リエラと会いたいという願いが浮かび上がったが、残念ながらなかなか叶わない願いだと諦める。

「とりあえず、取っておきます。」

「別に構わないが、エッチなお願いをしたいなら、早めにしろよ~。私も今は18歳だが、エル坊が大きくなる頃には30とかだからな~。」


ニヤニヤしながらノエルが伝えてくる。エルは恥ずかしくなってうつむきながら返答する。

「そんなことお願いしま……。」

ノエルの顔を見る。正直憧れのお姉さんではあり、非常に可愛い。胸も大きく、好みのタイプではある。


「ん~?」

ニヤニヤしながらエルを見るノエル。


エルはヴェルにほっぺを引っ張られ、怒られた。

「お願いでそんなことお願いしちゃだめ!大体そういうのは好きな人同士じゃないとだめなんだよ!!」


「まっ…お嬢が嫉妬しちゃうから、これぐらいにしておくか~。で、真面目な話だが、エル、お前は何者だ?」


ノエルに真剣なまなざしで問いかけられるエル。

「何者って言われても……。」


「先ほど王家から内密の問い合わせが来た。エルという男が街にいないか……と。返答は保留してある。」


「……実は……。」


自分のこれまでの流れを2人に説明する。


空気が重くなる。


「なるほどね……だからお前の体には火傷の跡があったのか。おそらくお前の幼馴染のリエラちゃんってのは、新しく公表された王族のリエール・オルフォンス・ラーネル様だな。」


「リエラが王族!?」


「ああ、その子の魔法適性が物語ってる。炎1等級・風2等級なんて平民では発現しないレベルだ。しかも炎属性が強いのは王家の血筋だ。」


「…リエラが生きていたのであれば、まずはそれでいいです。」


「で、お前さんの目標であるリエラ嬢を連れ戻すってのは無理ってことになるが、どうするんだ?」


「俺は諦めません!リエラが嫌がってるなら、俺が助けに行きます!」


「そうか……お前って大物になりそうだよな。やっぱりさっきのエッチなお願いは受諾してやろう!」


「えっ……」


「こらーーーー!!ノエルもエルもだめーーーー!!」


「「「あっはっは!!」」」


「真面目な話に戻るが、今回王家からきている内密な調査は恐らくお前を処分しようとしている可能性が非常に高い。王家直轄の魔法師団:近衛魔法師団が主体で動いていると思う。伯爵もその予想をしていたから、伯爵にはいないと虚偽の報告をするように伝えてくるぞ。」


「……ありがとうございます。でももし虚偽の報告をしたとばれたら伯爵の立場が……。」


「あっはっはっは!!大丈夫だ!王家よりも実はこの伯爵家の方が経済力が高いんだ。だからいくら王家だろうと、簡単にはこの家に口出しはできない。」


「そうなんですね……。」


「安心したつもりでいろ!そして明日からは普通に訓練するからな!お嬢も準備しててくださいよ!」


「「はーい」」


ノエルが部屋から去って行く。


「ねえ、エル?エルはノエルとかそのリエラさんとかの事が好きなの?」


「いや……好きっていうよりかは、なんて言ったらいいんだろう?ノエルさんは綺麗な人だな~とか尊敬できる人だな~みたいな感じかな?リエラはずっと一緒にいたから家族みたいな大切な人かな?」


「ふーん。ちなみに私は?」


「うーん。護衛対象?」


「ふん!私だってお母さんが巨乳だからノエルを超えるぐらい大きくなるし!それに魔法だってついに使えるようになったんだから、ノエルを超えるぐらい使えるようになるし!そのリエラさんよりもエルと一緒にいる時間長くするし!」


「う、うん……。」


「お母さんにおっぱい大きくする方法聞いてくるから!また明日ね!」


「うん……行っちゃった。」

今日目を覚ましてからヴェルの様子がおかしい。どうかしたんだろうか?


俺はベットに入り、再度横になる。窓の外を見ると、木の上には謎の魔法陣があった。


俺は窓を開け、見てみる。


「エル……浮気は許さないよ?」


魔法陣から音声が鳴った。



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