第13話 再開
外履きに履き替え、体育館裏へと向かうエル。
満開に花を咲かせた木の下にリエラはいた。
「リエラ……。」
「エルっ!!!」
リエラが強くエルを抱きしめる。エルも抱きしめ返すが、その力はほとんどないに等しい。
「エル……会いたかった……会いたかった……」
静かに涙を流すリエラ。
リエラが自分の事をこんなに思ってくれているのだと実感するエル。
「ねえ、エル?」
「どうしたの、リエラ」
「私はこの7年間エルに会いたくて会いたくて、ずーーーーっと我慢してた。エルは私に会いたかった?会えてうれしい?」
「うん、とっても嬉しいよ。やっぱりリエラの近くだと安心するよ。」
「そっか!」
笑顔になるリエラ。だが、その笑顔も長くは続かなかった。
「ねえ、エル?それにしてもエルはいろんな女の子と一緒にいたよね?手もつないでたし……どういう事かな?エルは私のものなんだよ?わかってる?」
「俺は…誰のものでもないよ。それに俺は生きるために執事になったんだ。執事として主人をエスコートしないといけない場面だってあるよ。あとリエラは王女になったんだから、あんまりべたべたしないほうがいいんじゃないかな?」
「だったら私の執事になればいいよ!それに私は王女の以前にエルの幼馴染なんだよ?どうして悲しいことを言うの?」
「リエラのためだよ。こんなところ見つかったら王女として生活できないかもしれない。それに執事にしたいって言ってくれるのは嬉しいけど、今の環境にも恩義を持ってるから、申し訳ないけど裏切る気はないかな。」
「……そっか。エルは私じゃなくてライヒェンバッハ家を選ぶんだね。」
リエラから怪しげな雰囲気が醸し出される。
「ふふふふふふふふふ……。やっぱりそういう事なんだ。エルはたぶらかされてるんだ。私が、私が治してあげなきゃ。ねえ?エル?」
「リエラ?何を言って…」
エルの体に手袋が当たる。
「え……?」
「決闘よ、エル。私が勝ったら私のものになってもらう。他の女子との縁は切ってもらうわ。」
「……嫌だけど?」
「拒否権なんてないわ。」
「いや、決闘したばかりだから休戦期間でできないし。」
「え……。」
「リエラ……疲れてるんだよ。ゆっくり休みなね。あえて嬉しかったよ。元気そうでよかった。また学年戦で会おうね。対戦するときには全力でぶつかって勝ちに行くから。」
エルはリエラのもとを去って行く。
リエラにはリエラの道、俺には俺の道がある。既に歩むべき道が違っているんだ。
俺は強くなってこの世界を変える、そしてあのモンスターを倒す。手段は選ばない。
7年ぶりの再会は感動の再開とはいかず、残念ながらあっけなく終わったのだった。
~第0章完~
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なを、第1章では学年戦含め戦闘シーン、ラブコメシーン、ヤンデレシーン等描いていきますので、今後ともよろしくお願いいたします。




