第五十一章:親方バルドと行く!地獄の現場見学ツアー
朝5時、まだ空気が岩のように重たい時間。
山田純一は、なぜかヘルメットを被せられ、背中に巨大なモップを背負い、火山帯ダンジョンの建設現場に立っていた。
山田:「山、燃えてません!?いや、普通に燃えてますよねコレ!?温泉とかじゃなくて“溶岩”ですよね!?」
バルド:「いい目してるな、坊主。そうだ、これが第七坑道だ。魔王城からの直通ルートを掘るための――火山直下ダンジョンよ!」
山田:「アホじゃないですか設計者!!」
バルド:「アーク・トレイスだ」
山田:「やっぱりかぁああああああ!!!」
バルド:「よし、山田。まずはこの地獄のような現場の“清掃ライン”を見せてやる。俺の背中から学べ!」
(と、バルドは片手でコンクリのブロックを持ち上げながら、軽々と足場を進んでいく)
山田:「うわっ、現場猫も逃げ出すレベル……!」
バルド:「まずは溶岩だまりの上に設置された“浮遊足場”だ。落ちると即死だが、掃除しないと魔導流が詰まる」
山田:「なんでこんな場所にホコリが溜まるんですか!?」
バルド:「魔物の毛だ。魔界産ヤギと溶岩ガエルの抜け毛が混じると、静電気で岩肌に吸着する」
山田:「知識が妙にリアルゥ!」
バルド:「次にあの廃棄物“風呂釜ゴーレム”を見ろ。最近、配管に詰まりがあってな、排熱がこもって暴走気味なんだ」
(ごぉぉぉおぉぉお…!と煙を噴きながらうなる巨大ゴーレム。頭にはなぜか風呂桶)
山田:「何その存在!?なんで風呂に意思があるの!?」
バルド:「このゴーレムを掃除できたら、お前も一人前だ」
山田:「そっちはそっちで無茶ぶりすぎる!!!」
(そこへナナ婆からの魔導通信)
ナナ婆:「山田や、忘れるでないぞ。“掃除する者に祝福あれ”は今月から一日一回限定じゃ」
山田:「なぜ制限つけたあああああ!!!」
バルド:「さあ!この現場で、お前のモップ魂を見せてみろ!」
山田:「いや、なんで毎回俺だけ命がけなんですかーーーっ!!!」
――こうして、山田は“燃える現場”で、親方バルドのもと新たな清掃修行に突入したのだった。




