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第三十九章︰アークの古代スパ施設〜ミイラと混浴はご遠慮ください〜

砂漠のど真ん中にそびえ立つ、黒曜石の神殿。

その地下に広がるのは“死者の癒し処”と呼ばれるスパダンジョン――


《古代スパ施設》


山田︰「あのー……ナナ婆、ここって“ダンジョン”じゃなくて……“温泉旅館”じゃないすか?」


ナナ婆︰「山田よ。お前さん、見ておらんのか?湯船の底に沈んどるミイラを……」


山田︰「ぎゃあああああああああああ!!?あれ人だったの!?ただの風呂場オブジェじゃなかったの!?」


ナナ婆︰「ここは、死者の魂を癒すスパ施設として作られた。が、死者が帰らず溜まりすぎてな。今や“沈没ミイラ湯”じゃ」


山田︰「どんな地獄スパだよ……!」


その時――


コツ、コツと響く足音。現れたのは、黒衣の男。


アーク︰「君の清掃ペース、三分遅れだ。理由を説明してもらおうか」


山田︰「出た!デザインフェチの完璧主義男!」


アーク︰「ここは最近私が設計した施設の一つだ。“機能美と神聖美の融合”がテーマだったのに……この腐臭と水垢は何だ?」


山田︰「聞いてよ!ミイラが勝手に湯船でふやけてるんですってば!」


アーク︰「ミイラは飾りだ。彼らに罪はない。問題は“お前のモップ捌き”にある」


山田︰「じゃあやってみなさいよ!ほら、この“クラリネットX”!」


アーク︰「……それは国家指定危険物モップ。私は設計士だ、触るなと教育された」


山田︰「おいィィ!なら文句ばっか言ってないで設計士らしく“自動排水機構”とか作ってよ!」


アーク︰「ふ……この施設にはすでに設計済みだ。“死者の汗による自浄システム”が存在する」


山田︰「気持ち悪っ!!」


湯煙の向こうから、ミイラたちが一斉に立ち上がる。


その表情――いや、包帯の隙間からの眼差しが、どこか潤んでいる……!


山田︰「え、まさか……俺の掃除で“ととのった”とか言う気じゃないよね!?」


ミイラA︰「アー……ウ……ィイ……(肩こり……取れた……)」


ミイラB︰「キ……モチ……イイ……アリガ……ト……」


アーク︰「君の雑な掃除でも、魂には響くらしい。奇跡だな、山田純一」


山田︰「ちょっとバカにしてません!?俺、今、スパの神になった気分なんですけど!?」


ナナ婆︰「ふぉっふぉっふぉ、山田、次の任務は“露天風呂エリアのヌルヌル苔除去”じゃ」


山田︰「もういい!!帰りたい!!布団で寝たい!!地球に帰せええええ!!!」


アーク︰「だが、君のモップは輝いている。“美しき掃除の道”へ、ようこそ」


山田︰「やめてその一言が一番重いぃぃぃぃぃ!!!」

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