第三十四章︰ミリルの村人NPC製造工房!?量産型おっさん爆誕!
― 山奥のNPC製造工房《ハインニケ研究室・出張所》 ―
澄んだ空気、鳥のさえずり、そして……謎の爆発音。
ドッカァァァァァァン!!!
山田︰「おいミリル!!また爆発音したけど!?」
ミリル︰「えへへ、大丈夫大丈夫!今回は“村人タイプB(ツッコミ担当)”を作ってたんですけど、ちょっと魂の注入量を間違えちゃって!」
山田︰「魂の注入って軽く言うな!!ツッコミ担当が爆発しちゃ駄目だろ!!」
アーク(通信越し)︰「……まさかとは思うが、ダンジョン村に配置する予定のNPC試作ではあるまいな」
ミリル︰「はいっ!この子たちが“村人の基本”を担う予定です!」
机の上には、ずらりと並んだNPC用の木製義体。
ラベルには「おじさんA」「おばさんA」「犬っぽい何か」「謎の少年」と書かれている。
山田︰「お前、村に投入したら“ホラー”になるぞ!?全部表情死んでんじゃん!!」
■魂の注入タイム
ミリル︰「さあ、魂注入いきます!“生命のスプーン・試作型”で、そ〜れ!」
シュポォォォン!!
――シュワァァァ……!
「村の平和は、ワシが守るぞい」
「野菜が高いのぅ……」
「明日から本気出す」
「そろそろ寿命かもしれんのぅ」
山田︰「なんで全員ジジイ系!?村が老人会になっちゃってるじゃん!!」
ミリル︰「だって、お兄ちゃん……NPCって安心感が大事でしょ?」
アーク︰「それは否定しないが、平均年齢87歳の村など誰も訪れん」
■NPC暴走イベント発生!?
そして事件は起きた。
NPC「おじさんB」:「……さっきからワシのツボの位置が気に入らんのじゃ……」
NPC「おばさんA」:「ほんにそうじゃ、家の扉の位置も東向きじゃないと運気が悪いんじゃ」
NPCたちは一斉に――
\村のレイアウトを変え始めた/
山田︰「おいおい!村の建物勝手に動かすな!!何その超パワー!?」
ミリル︰「あっ、それも試作スキル《自己建築欲》の影響かも!」
山田︰「いらねぇスキル作るなああああ!!」
■ミリルの反省と、村の希望
山田︰「……はあ。全部元通りに掃除したけど、労働時間16時間だぞ。俺の魂が浄化される寸前だったからな……!」
ミリル︰「ご、ごめんなさい……でも、ちゃんと見ててくれたよ、みんな……」
そう言ってミリルが見せたのは、NPCたちが勝手に書いた手紙。
『この村に生まれてよかった。ありがとう、製造師さま』
『もうちょっと若く作ってほしかったけど、まぁええわ』
『次は猫とか作ってくれ』
山田︰「……なんか、ちょっと泣けるじゃねーか」
ミリル︰「えへへ、次は“お兄ちゃんっぽいNPC”も作ろうかなっ!」
山田︰「それは絶対にやめてくれ!!」
■エピローグ
その夜、山田は夢を見る。
――NPCになった自分が、村の広場で「野菜が高いのぅ……」とつぶやく夢を。
山田︰「やめろぉぉおおおおお!!」




