表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

32/85

第三十一章︰腐敗スライムの温泉洞窟ダンジョン!湯気と絶叫と掃除モップが乱舞!

ダンジョンギルドの掲示板前。

山田純一、異世界転生してからというもの、モップと洗剤と爆発に囲まれた生活をしている男は、渋い顔をしていた。


山田︰「……出たよ、“腐敗スライムの温泉洞窟”依頼。またコイツか。温泉って響きはいいけど、実際はぬるぬる腐敗系なんだよな……」


アーク︰「見た目は温泉、実態は腐臭地獄。美しさの裏に潜む混沌。それもまた設計の妙だ」


山田︰「お前の設計じゃないよな!?念のため聞くけど!!」


アーク︰「今回は違う。だが次回は“納豆温泉ダンジョン”を提案する予定だ」


山田︰「絶対やめろおおおおお!!」


そのとき――


ミリル︰「おまたせしましたっ、お兄ちゃん!NPC型自動風呂桶搬送機“ゆげまる”起動準備完了です!」


山田︰「って、何その機械!?ドラム缶に足ついてるじゃん!?」


ミリル︰「これはNPC型だから感情もあるんです!“温度感情機構”で『今日はぬるい気分』とか喋るんですよ!」


ゆげまる︰「ぬる〜い……今日、ぬる〜い気分……ぬる〜く沈むのが、夢……」


山田︰「怖いよ!?感情が完全にバグってるってばよ!!」


■ダンジョン突入!ヌルヌル地獄


温泉洞窟ダンジョンは、見た目だけは幻想的だった。湯気が立ちこめ、硫黄とわずかにラベンダーの香りが混じっている。


ミリル︰「わぁ〜、天然温泉って感じ……NPC配置したら湯けむり旅館できそうですねっ!」


アーク︰「温泉旅館など無駄の極み。美は静けさと規律の中にあるべきだ」


山田︰「いや今、掃除に来てるからね!?宿泊気分やめよ!?」


すると、バシャァアアアッと湯船から腐敗スライムが飛び出した!


腐敗スライム︰「ぐじょぉぉ……あたたかいぃぃぃ……とろけるぅ……」


山田︰「とろけるなぁぁぁあああああああ!!」


ミリル︰「お兄ちゃん!あれ、サウナ好きなタイプのスライムですね!表面がぬるぬるしてて、ちょっと柔らかそう!」


山田︰「可愛く言ってるけど、腐ってるからな!?ほぼ臭い納豆だぞ!!」


アーク︰「山田、後方から来るぞ。左右にも。おまけに天井からも。包囲されている」


山田︰「言い方が戦場っぽい!スライムごときで絶体絶命みたいな空気やめろ!!」


■モップ無双、そして湯けむり地獄

山田︰「クラリネットX、起動!全力モップ清掃っ!!」


クラリネットXが魔導エネルギーを帯び、ヌルヌル床を一瞬で磨き上げていく!


スライムたち︰「アッツゥ!ピカピカになってるうぅぅぅ!?我々の腐敗がああああっ!!」


ミリル︰「すごい、ぬめり取れすぎて床が反射してますー!私の義眼が反射してますー!」


山田︰「視界にミリルの義眼が三個くらい見えるんだけど!?ホラーか!?これホラーか!?」


アーク︰「ふむ。ピカピカすぎて美観が損なわれたな。……泥でも撒いておくか」


山田︰「やめろぉぉぉぉ!俺の努力を一瞬で無にすんなぁぁあ!!」


■温泉(物理)につかる山田


スライムを一掃した山田は、汗だくでへたりこむ。そこに、ゆげまるがドラム缶風呂をゴロゴロと運んでくる。


ゆげまる︰「今日はぬる〜い……でも、頑張ったから……ちょっと熱くしてみる……」


ドボン!


山田︰「ぬるっ!?うわっ、なんか気持ちいいけど複雑!!ていうかこれ、“洗い流し用湯船”じゃん!?」


ミリル︰「うふふ、お兄ちゃんよく似合ってます〜!ゆげまるも嬉しそうです!」


ゆげまる︰「……あついの、いい……わりと、好き……」


アーク︰「……混沌だな。だが嫌いではない」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ