第十九章︰マンドラゴラの森林ダンジョン!気を抜くな(二つの意味で)危険、叫びで鼓膜が割れる!?
朝もやの中、山田純一は重い足取りでナナ婆に渡された地図を見つめていた。
山田:「うわあ……“森林型危険魔植物区域”って書いてある……嫌な予感しかしねぇ……」
その場所は、《マンドラゴラの森林ダンジョン》。
地面から生える魔植物・マンドラゴラが多数生息しており、不用意に引っこ抜くと叫びで鼓膜と精神が破壊されるという危険地帯である。
■静かなる森、だが足元に注意!
山田:「っし……大丈夫。掃除するだけだ。引っこ抜かなきゃ問題ない……はず……」
クラリネットXを軽く回し、山田は茂みの間の落ち葉を掃除しはじめる。
《掃除する者に祝福あれ》の効果で、掃除した範囲の空気が清らかになる。
山田:「おぉ、なんかこう……森林浴って感じ?自然の中でモップも悪くないな」
そのとき、モップの先が何かに触れた。
「ぴぎっ」
山田:「ん?今なんか……」
地面から、目玉がついた大根みたいな顔がヌッと現れた。
「ぴぎゃあああああああああ!!!!!」
山田:「耳がああああああああ!?!?」
■鼓膜崩壊と音波攻撃
辺り一帯がサウンドブラスター級の悲鳴で揺れ、木々から葉っぱが落ち、鳥たちが全羽退避。
山田は地面に転がりながら、耳を押さえて叫ぶ。
山田:「こんなもん掃除じゃねえ!災害だよ!!魔王級の肺活量持ってんのか!?」
そこへ、風のように現れたのは――
アーク:「……また無駄な音を出していると思えば、君だったか」
■アークと対立、そして提案
アークは、懐から《沈音結界式設計図》を取り出す。
アーク:「これは、マンドラゴラの悲鳴を吸収し、空気中に音波を分解して拡散する仕組みだ。だが設置には……」
山田:「……掃除が必要なんだろ?」
アーク:「……正確には“雑菌・胞子・腐敗物の完全除去”だな」
山田:「うん、掃除って言えよ!こっちの気持ち考えろよ!」
■マンドラゴラとの交渉(!?)
マンドラゴラたちは大量に地面から顔を出し、ぎょろぎょろと山田を見つめる。
山田:「えーっと、皆さん……できれば叫ばずに、じっとしててもらえないでしょうか?」
「ぴぃ……」「むぴぃ……?」
山田:「このクラリネットXで優しくなでるだけです!優しく!殺しません!いや殺す気ないですから!」
恐る恐る《モップ術・初級》で地面の周囲を掃除すると、
マンドラゴラたちは気持ちよさそうに「ふにゃぁ……」と音を漏らした。
山田:「おい、まさか……こいつら、掃除されるの、好きなのか?」
■予想外の“掃除ブーム”到来
気づけば、マンドラゴラが列を作っていた。
「次はオレぴぎ」「肩の根っこも頼むぴぎ」「ふくらはぎの胞子も除去希望ぴぎ」
山田:「掃除屋が人気サービス業になってるーーー!?なんで!?」
アーク:「ふむ……この現象、記録しておこう。“植物系モンスター、清掃によるリラックス効果の実証”と」
山田:「研究テーマにすんなや!!」
■報酬と後日談
こうしてマンドラゴラたちは騒音をやめ、静寂と清浄が保たれる森林に。
報酬として:
・《マンドラゴラの癒し根(耳栓代わりになる)》
・《森林清掃士認定バッジ(ダンジョン労働組合発行)》
山田:「もうしばらく野菜は見たくねぇ……」




