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女神と魔王を店員に異世界経営  作者: きらんここ
2/6

やはりアイテムは有効利用しなければ!

肩の力を抜いてゆったり読んで下さい。

「えーーーーーーーーーー」

ハテナの声が草原に響き渡る。その声に反応し、「っ、うっせえよ」と舌打ち混じりにその言葉を吐き出すと、音無はポケットから携帯を取り出す。

そんな音無をよそに、ハテナは呆然とそこに立ち尽くした。

空白がその場を支配する。

そして、その空白を破ったのは、その空白を作り出した張本人である、音無だった。

「第一、お前が女神だという確証が持てない。そして、俺が勇者をやる義務も利点もねえよ」

その言葉を聞くと、ハテナは我に帰り、首をブルブルと振った。そして、

「あなたは唯一の、勇者の才能を持った人間なのですよ?人として、困っている人間を救ってあげようと思わないのですか⁉︎」

ハテナは半分発狂しながら、音無に語り掛ける。

しかし、その叫びも音無の心には届かず、音無は携帯をいじり、「くそっ、Wi-Fi飛んでねえし!」と、ぶつくさ文句を言っている。

「聞いてるんですか!」

ハテナは綺麗な碧眼をうるうると潤ませ、音無に抗議の視線を向ける。

「え…あぁ、聞いてなかった」

「聞いて下さいよ!」

音無は携帯をパーカーのポケットの中に突っ込むと、自分の手首についたブレスレットを触った。

「これなに?」

脈絡もない話の切り替えに呆れたハテナは、ため息混じりに説明を開始する。

「それはですね、最新式グロフィッカーといって、音声認識式の、まあ今持っているアイテムや自分のステータスなどを簡単に見ることのできる装置です。

試しにブートと唱えて見て下さい」

その説明を聞き終えた音無は、グロフィッカーに目を落とし、

「ブート」

瞬間、自分の視界内に画面が広がる。

「無事起動できたんですね」

ハテナはそう言うと、先程の続きなのかペラペラと説明を開始する。

「その画面の左に映っているのがあなたのステータスです。右にあるのはメニュー欄。上からアイテム欄、地図、連絡用ツールの順でとりあえず配置してあるはずです…って聞いてます?」

得意げに説明するハテナをよそに、音無は画面をいじり始める。

「ちょっと、聞いて下さいってば!」

ハテナはプンスカ怒りながら、音無の近くで騒ぎ立てている。

それを今まで無視していた音無は、急に口を開いた。

「なあ、これ何?」

音無はアイテム画面に表示されていたアイテムをタップすると、それが現実に現れる。

青色の結晶が集まり、少しずつ形を成していく。

それは、銀色をした首輪。

ハテナは「なんですかこのデジャブ…」と呟くと、また説明を始める。

「それは勇者の才能がある者だけが使うことのできる契約の首輪。自分よりレベルの低いモンスターに首輪を着けることで、そのモンスターと契約し、ある程度の命令をすることができるようになります」

「解除方法とかあんの?」

「一応あるにはあります。契約した側が自分から切ることができるものと、鍵になる言葉を決めて、契約させられたものがその言葉を言うこと…ですが、モンスターは基本喋れませんので、主には自分から契約を切ることですかね」

ハテナがそう一通り説明を終えると、音無は目を閉じて考え込む。そして、ハテナの方をジッと見つめる。

「どうかしたんですか?」

ハテナは頭の上にハテナマークを浮かべていると、音無は何か閃いたように手を叩き、ハテナに向かい、こっちこっちと手招きをする。

「?」

ハテナは手招きされるがままに音無に近づく。

そんなハテナに、音無は満面の笑みを浮かべると、


ガチャ


ハテナの首に、銀色に輝く首輪を着けたのだった。


読んでいただき、ありがとうございました。これからも頑張っていきます!

是非、コメントよろしくお願いします!

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