I'll go my Adventure!!!
どうも! Genshoです。今回の作品は、長寿の世界。まぁ異世界なんすけどね。そこで、全国を回る。実際世界だったら。チャリで日本一周とか、アメリカ横断みたいな感じすかね。地図がないんでわかりにくいと思いますが、文章の説明でどうにかこうにか頑張ってください。
[この作品はフィクションであり、実在する人物、団体、事件とはなんの関係もありません。ご了承ください。]
3162──この世界にはこれだけの国が存在し、その国民一人一人が日々を生きている。
僕は小さい頃から、冒険者になるのが夢だった。
......と言っても、ダンジョンに潜って、魔物やモンスターと戦うのを望んでいたわけではない。正しい意味での、『冒険』をしてみたかった。
僕は幼い頃から本当にアウトドア派で、小さい時からいろいろなところに行っては親に怒られていた。
そのせいかな? 今僕が行おうとすることに両親や数多の親戚たちが何の文句も言わないでくれたのは......
......だとしたら、本当にいい人生を送れてるんだろうな。僕は。
今から僕が行おうとしているのは、未だ嘗て誰も達成していないと言う、全国制覇だ。
しかし、武力で制覇するなんて、毛頭考えていない。
僕(達)は、全国の冒険者ギルドで、『最強の軍団』の称号と権威をもらうことにより、『全国制覇』の証拠とすることに決めた。
まぁ、僕は元々武力に長けていなかったのでね。それはアスナに任せて、僕は軍師役だ。
僕が作戦を立てて、アスナと実行する。二人だけで軍団を組むのもあれなので、街で出会った人を勧誘しながら旅をすればいい。
『アスナ』と言うのは、僕の再従兄弟であり、幼馴染だ。彼女とは本当に仲良くさせてもらってる。
まぁ、親がなんか違う方向に進む時もあるのだが......
それはそれで僕も嫌ではないので特に突っ込まないんだけどね......
それはそうとアスナは、若干13歳で、《剣士》の称号をもらえるほど、剣の使い勝手がいい。
《剣士》──というのは剣術において実力を持つものがもらえる称号の一番下の称号だ。実力が上がるにつれて剣士→剣師→剣匠→剣将→剣豪→剣聖→剣神のようにランクが上がっていく。
僕も何度かやりあったことがあるが、彼女に勝てる人はそうそういないと思う。それだけの実力者だ。
僕や彼女の親が最後まで言って聞かなかったのが、彼女の同伴だ。
僕は当初必要ないと行ったのだが、最初は両親が、すると次第にアスナの両親までもが、連れてけと言うので、まあ迷惑になるわけじゃないし、押し切られるような形で同行させることにした。
今考えると、その選択はあながち間違ってはいなかったんだと思う。
「リョータ。行く準備は整ったの?」
『リョータ』と言うのが僕の名前だ。
「ああ。必要最低限のものは所持したよ」
「そんなんで大丈夫なの? 長い旅になるんでしょ?」
「ああ、次帰ってくんのは5千年後くらいじゃん?」
「そう。結構かかるのね」
「そうだねー。まぁ、でもあくまで予測だから?」
ここでこの世界の時系列をお話ししよう。この世界では、一週間を5日とし、7週間で一ヶ月。十ヶ月で一年の暦を用いてる。
先ほど「五千年後」と言ったが、それも嘘ではない。この世界の寿命は約1万年〜5万年と言われている。僕は今17歳。アスナは15歳になったばかりだ。まだ赤子もいいところだろうが、この世界での成人年齢は15歳だ。
アスナが成人するのを待っての出発、と言うことだね。何年生きれるかは知ったこっちゃないけど、僕が初めての「制覇者」になると言う気持ちは誰よりも強い。
......アスナのこと全然見てなかったけど、なんであんなに荷物が多いんだ?
「なぁ、アスナ」
「......何よ」
「荷物、持とうか?」
「──ッ!!」
筋力の心配もあるのだろうが、僕の荷物はリュックひとつ分だけなので、軽々持てる。
「ってか、なんでそんなに荷物が大きいんだよ」
「しょ、しょうがないでしょ! 女の子なんだから!」
意味わかんねぇ理由で返されてしまった。荷物の大きさに性別は関係ないのでは?
......って言うか普通女の子は荷物が少ないはずでは???
と聞こうとしたが、アスナの眼光が鋭いので、やめることにした、と言うのは内緒だ。
「って言うか本当にリョータそれだけで足りんの? 何をすればそんなにコンパクトに収まるのかしら......」
「何を持ってるのって......本当に必要最低限のものしか入れてないからね???」
俺がリュックに入れたものがこちらだ。
・地図
冒険するにあたって絶対必要なものと言えるだろう。これはアスナも持っているはずだ。
・お金
こちらもまた旅するには必要不可欠なものだ。これがなければギルドに加入することも、日々生きて行くことも不可能だ。
・食料
非常食として携帯している。食いっぱぐれた時用だ。まぁ、そうならないのが一番だけど。
・寝袋
一応アスナのぶんも。持ってないと思うから......
・火打ち石、着火剤
生肉は食えないからね......あと、モンスターの死体を燃やすときにも使う。
・辞書
他国に行った時のために翻訳用として。アスナは何言語か喋れるようだけど......
・護身用の短剣
アスナだけで耐えきれない時用。要は非常用。刃渡り20cmにも満たない長さの剣。人によってはナイフというかも。
・戦略書、戦術書
作戦を立てる時のマニュアルのようなもの。
・モンスター図鑑
モンスターの習性、弱点などが載っている図鑑。図鑑というよりもはや攻略本。
こんなもんだけあれば生きていけるだろう。最悪必要になったら現地で調達すればいい。そのための金だ。
「え、なんでそれだけしか持ってないの。他にも必要なものあるんじゃないの?」
......と、アスナはほざくが、僕は全くもって検討もつかない。
「えっと、ちなみにその「他にも」ってどんなのがあるの?」
「え? そ、それは......おやつとか、お布団とか、剣とか、盾とか、
その......砥石とか! 後、化粧品とか、着替えだっていっぱい持ったし、正装用のドレスも。
あとは......その......」
? なんだ? もうすでにこの時点で必要なさそうなの一個ほどあったけどな。
「なんだよ。はっきり言えよ」
「......ごにょごにょ」
「え? 聞こえん」
「で......ロ......バ......ごにょごにょ」
見間違いか多少顔を赤くしながら小声で何か囁いている。なんだ、いうと恥ずかしいようなものなのだろうか。
余計知りたくなるじゃないかこのやろー。
「あーもうまどろっこしいな! はっきり言えよ!」
意を決したかのように、生唾を飲み込むアスナ。
しかしその口から飛び出た単語は......
「**とか! ***とか! あと****とか!!!!」
......R18の内容ばっかりだった。
とても齢15のお子様が使うようなものではない。しかし、清楚だと思っていたアスナもこんなに淫らだったなんて。お兄ちゃんショックだよ。
「あ......えっと、なんかごめんな?」
でもまぁとりあえず謝っておく。
しかし対するアスナは......
「ふぇ......ぐすん......」
泣いていた。まぁ、精神的にも耐え難い屈辱だろう。
でも一つだけ確認したい。
......僕悪くないよね???
「えっと、大丈夫か?」
「大丈夫なわけないでしょ! ......全部リョータが悪いんだからねっ!!!」
いや、僕に言われても。
「悪かったって。その、アスナがそんなことするように見えなかったからさ......」
「リョータだってどうせHな本持ってきてるんでしょ! 見せなさい!」
おっと、それは困る。僕の秘伝のコレクションは誰にも見せるつもりはない。
それ以前に貴様のようなお子様が見ていいような代物ではない。
「やめろって。それより、お前はそんなのどこで買ったんだよ」
「......友達にもらった」
ヘェ〜え、今時の子供は成長してますね〜僕の頃はそんなやつ一人もいなかったぞ〜
「それよりさ、こっから始めるんだから、雰囲気悪くしてないで。
......進もう。
......前へ」
「雰囲気悪くしたのはどこの誰ですか」
辛辣なお言葉。元を正せばお前が悪いのでは......?
「そう言うなよ」
「なんかやな始まり」
「これから良くしてこうぜ? 二人で」
「まぁ、うん」
とりあえず了承を得られたということで、こうして僕たちの、長い、長い『冒険』が始まった。
ファァァァァァァァァ。部活行きたい。