第一章 第7話 やっと地上へ!
今回は師匠登場から行きます。
やって来たのはいいけど、どんな嫌がらせしてやろうか。
1人の男は不快としか言えない笑みを見せながら、後に二人組が来るであろう洞窟へと入っていった。
(地盤は頑丈そうだから多少の無理はいけるな。)
「手当たり次第に魔方陣置いとくか。」
そういって洞窟の半分くらいまで、残像と大量の魔方陣を残していった。
「このくらいでレンちゃんがピンチだろうから、ボスっぽいの置いて、ハルスに最深部までこさせよう。そうだなぁ、カエル辺りでいっか。”召喚”」
そう言うと突如、男の目の前に通常の数倍はあるであろうカエルが現れた。
「貴様に命令する。ここに来たものを捕獲せよ。」
「ゲコォオ。」
巨大カエルはそう鳴くと天井に跳躍しへばりついた。
「ここはこんなもんかな。さて、最深部にいくか。”サーチ”...ふむ、ここから1キロってとこか。分かればいいや。”テレポート”」
男はそこから消え、最深部へと到着していた。
「よし、おーい!ここの主は誰だ!出てこい!」
「誰ダ。コノ儂ヲ呼ブノハ。貴様カ。」
「...モグラかよ。」
「モグラかよ、トハ何ジャ!オノレ、痛イ目見セテヤロウゾ!」
「めんどくさい。”従え”」
彼は魔力の”一部”を言葉と共にオーラとしてモグラに当てた。
「コノ魔力ハ!マサカ!」
「皆までいうな。消すぞ。」
「何ダ..イエ、スミマセン。」
そうしてモグラは彼、師匠の部下となった。
「と言うことだ。」
「動きまでとっくに読まれてたのか。」
「そういうこった。甘いな。さて、レンちゃんが死にそうだから戻るか。」
「そうだな。」
そういってレンを見たら辛うじて立ってはいたが、いつ倒れてもおかしくないような感じだった。
「よし、おいモグゾウ」
「モグゾウて..こいつのことか。」
「おう。モグラのモグゾウだ。良いだろ。」
凄いどや顔で言われたが、ネーミングセンスの欠片もない。
「...もういいよ、突っ込まねぇよ。で、どうやって上に戻るんだ?そのーモグゾウ?」
「汝マデモ、モグゾウト言ウデナイ!勝ッテモナイノニ!」
「消すぞ。」
「ア、スミマセン。」
どんなことしたら、こんなに怯えることになるんだろうな。
「ンッン。デ、戻ルニハダガ、儂ノ後ロニ、魔方陣ガアル。ソレニ乗ッタラシマイジャ。」
「「おう。サンキューな。」」
「ソコダケ、何故声ヲ揃エタノジャ...」
「深い意味はないよ。じゃあレン。さっさと帰るぞ。」
言った途端レンの目が輝いて、魔方陣にサッと乗った。
「そんなに嫌ならホント、来なきゃ良かったのに。」
「色々あるんだろきっと。じゃ、先に戻ってるぞ。”テレポート”」
今更だが師匠はテレポートで何処までも行けるのに、何で俺は行けないんだろ。不思議だな。まあ、今はいいか。それよりも早く魔方陣に行こう。レンのやつに殴られたくはないからな。
そうして、モグゾウを残して全員地上へと戻っていった。
キリが良いので今回は短めです。今度はレンの強さを出して行こうと思います。