ぼくのこころに咲くバクダン(冒頭)
図鑑にも、教科書にも、学校でもバクダンの作り方は書かれていなかった。
でもある日、インターネットにバクダンの作り方が掲載されているのを見つけた。
何かに取り憑かれたようにバクダンの作り方をメモし、材料を買い集めに回る。
薬局で材料を集めレジに向かうが、足が止まった。
(ここで買ったら、材料を集めた形跡を残してしまう・・・ダメだ)
急いでカゴの中にある商品を元の場所に戻し、家に帰って、インターネットの検索履歴を削除する。
ぼくは考えた。
(水素爆発も、ガスコンロを使った爆発もできる。・・・でもそれは違う。火薬。火薬がほしい)
その日、ぼくは自分の家が爆発する夢を見た。
何もかも吹き飛んで、大きな爆音と爆風。跡形もなく家は消え去った。
ついでにぼくも死んだ。
朝、目を覚ますとぼくは涙を流していた。
それはどんな気持ちから流れた涙か、わからなかった。
そんな涙を誰かが拭き取ってくれる。
ぼくと同じ、子どもの姿をした誰か。
ぼくのこころはバクダン以外のことでいっぱいになった。
そこで一言。
「誰?」
冒頭だけ。
続きはぼちぼち書くよ。