10, さて、みんなで脱出です
こんな所、早く逃げよう
バッグ持ったし、忘れ物は無いよな
ふぅ 時間前に戻れた
(みんなまだだなぁ )ソファーに座って待っていた
自分のバッグに付けてあるネコのぬいぐるみ 、姉さんが作ってくれた大事な物だがボサボサでちょっとほつれてる
綺麗に直せないかなぁ[鑑定しますか?] んっ鑑定?
[スキル 手芸でなおせます、クリーンで綺麗になります、現状維持魔法でずっと保てます いかがですか?]
んっ鑑定さんすごいなぁ ありがとう
「スキル 手芸、それからクリーン で 現状維持」
パーアっと優しい光がぬいぐるみを包んだ
「おぉ〜 すごいなさくら君」
「えっ」声がした方に向くと涼介が笑顔で見ていた
「ネコのぬいぐるみ?さくらの花かなネコが持ってるの。もう一個着いてるのはクマかな?」
「はい、姉さんがテディベアとか作るフワフワので白色が余ったからって作ってくれたんです。さくらの花は編みぐるみの糸で編んでくれたんですよ。こっちのクマは僕が教えてもらいながら作ったからいびつで。」えへへ と俺は頭をかいた 恥ずかしい
「上手だね、クマは何を持ってるの?」
「あぁこれは、一応ツバキなんですけど。上手くできなくて。」
涼介さんと姉さんの名前が椿だから椿の花を作ったと言ったら笑顔で聞いてくれていた
同じ2人兄妹だからと頭を撫でてくれた
しばらくしてみんなソファーに座ってこれからの事を話した
その時、俺は4人に王宮から要らなさそうなものとか持ってきたと話すと 大丈夫だったか心配された
1人1人にバッグを渡した
中身の説明も一応したが途中から何でもいれたから分からなくなったとも話した 4人は唖然としていた
でも時間があまりない 俺はみんなに
そのバッグから隠蔽ローブをみんなに出してもらった
「姿隠しのローブより魔力とか気配も消してくれるローブです お互いが分かるようにできるみたいなんですけど」
どうですか?とみんなに着てもらい辺りを見回した
「5人で手を繋いでみよう それから着てみたらどうかなぁ」と杏奈の提案で試してみた
おぉ〜成功かな?5人共見えるみたいだ
俺のサーチを使って巡回の騎士に合わないよう注意しながら部屋を出た
部屋には涼介が幻影の魔法をかけた これでしばらくは大丈夫だろう
5人で王宮の門まで来た周りをサーチしても大丈夫そうだ
みんなで顔を見合わせて門番が居る場所から少し離れたドアをゆっくり開け、外に出た
そのままサーチしながら街道を歩く
街の中まで移動し、公園の木が覆い茂っている場所まで来た
「大丈夫みたいね。でも私達の髪の色目立たないかな」「確かにな」
ん〜っと悩んでいたが (あっそういえば)とバッグの中身を(バッグの中身が分かるようなのできないかなぁ)と心の中で思うとブン と目の前にタブレットみたいなのが出てきた おぉ〜 周りからは見えないのか
4人に教えると 4人とも目の前に出てきたらしい
よかった ごちゃごちゃ入れたから エヘヘ
バッグの中身を見て4人の目が点状態だ
「バッグに限定通信の指輪とイヤーカーフがあるんですけど、この指輪髪の色とかも変えられるみたいなんですよね」
と指輪とイヤーカーフを着けて見せた
すると俺の髪が青に近い紺色になった、髪しか意識しなかったからか目の色は茶色のままだ
4人も指輪とイヤーカーフを着けた
涼介と結菜は濃ゆい翠だからよく見ると緑かな?ぐらい
杏奈は明るめの茶色でキラキラの金髪より綺麗だ
奏多は俺と同じ色だった ちょっとお揃いで嬉しいかもしれない
「これなら大丈夫だろ、限定通信って事は登録しなきゃだよな? 」
って事で5人で登録した もちろん鑑定さんが仕方を教えてくれた 本当有能だ
限定通信は携帯みたいに2人でも話せるし登録した5人までなら3人4人でも出来た しかも5人ともこの世界の地図を目の前に出せるようになった
これにお互いがどこにいるか分かる 迷子になっても助けを呼びたい時にも使えるから5人でホッとした
「この国を出るまでは5人で行かないか?
身分証を作るには冒険者ギルドが良いみたいだし
でもここで登録はしない方が良さそうだから、王都を出るのには身分証は要らない、隣の都市 ライドラムは自由貿易都市だからそこで作るのがいいと思うんだ」
涼介は王宮を出た後のことをかなり詳しく調べていた (本当助かるよ 4人ともしっかりしてるなぁ)
って事でみんなで次の都市を目指すことにした
やっと王宮出れたよ
捕まらないように慎重にね




