第三十六話
洞窟の入り口に到着した。
早速探索を開始する。
十秒後。
探索が終わった。
入り口から十メートルほど進むと、行き止まりがあったのである。
「……これは、どういうことだ?」
床を見ながらつぶやいた。
あちらこちらに散らばった骨。
黒を基調とした服。
黒いハンドガン。
サバイバルナイフ。
詳しい名称はわからないけど、銃をしまうためのホルダー。
あとは……メモ帳か?
「骨の散らばり方からして……魔獣にやられたのか?」
骨になっているということは、死んだのはかなり前。
とりあえずメモ帳を手に取った
早速開いて一ページ目を読む。
【破滅時代・81年・12月11日
部隊とはぐれて森のなかを彷徨っている
帰り道がわからない
早く家族に会いたい】
続いて二ページ目。
【破滅時代・81年・12月13日
最近果実しか食べてない
仲間と一緒に骨付き肉が食いたい
俺は生き延びることができるのだろうか】
三ページ目。
【破滅時代・81年・12月14日
川に沿って進んでいると湖に到着した
滝もある
運よく洞窟を見つけたため今日はここで一夜を明かそうと思う】
それから四ページ目を捲ると、白紙だった。
「つまり……この洞窟で眠っているところを、何者かに殺されたと……」
不吉すぎる。
とりあえずここから離れよう。
もしかすると、魔獣の住処なのかもしれない。
考えるのは後だ。
「落ちている物は……全部もらっておくか」
黒の服を上から羽織る。
この服は軍隊用の装備なのか、わりと素材がしっかりしている。
ポケットがたくさんあったため、ハンドガンやサバイバルナイフ、メモ帳、ホルダーを全てしまうことができた。
俺は一目散に洞窟から出ると、崖を伝って湖の側へと戻る。
それから近くの木の上に登った。
太い枝の上に腰を下ろす。
「これで安心……というわけではないのか」
あのわけがわからない軍隊鳥が襲ってくる可能性もある。
一応葉っぱで体は隠れているはずだが。
見つかる可能性はゼロじゃない。
だけど、地面やあの洞窟で寝るよりかはよっぽどマシだ。
「……まあ、なるべく静かに過ごすとしよう」
その後、俺は体と幹を紐で軽く固定して休憩を始める。
さてと。
休んでいる間暇だし、戦利品のチェックでもしていくか。
まずはこの黒い服。
コートのような見た目。
異様に分厚い。
おそらくこの世界の軍服か何かだろう。
両胸の部分にチャックのポケットが二つ。
袖にもボタンで留めるタイプのポケットがそれぞれついている。
更に胴の部分には左右に大きなポケット。
とにかくポケットが多い。
胴部分の右ポケットに入れてあるサバイバルナイフを取り出す。
俺が所持しているものに似ている。
微妙に違うが、ほとんど同じ。
ま、二つあって困ることはないだろう。
次にホルダー。
ハンドガンを収納するためのものだ。
これは……太ももにつける感じのやつっぽいな。
お腹に巻き付けるタイプであれば、もう少しベルトが長いはず。
早速右足につけてみよう。
ベルトをしっかりと調節し、きつくもゆるくもない所で留めた。
完璧。
続いて、左ポケットからハンドガンを取り出す。
「俺……銃なんて初めて持ったんだけど」
て、ちょっと待てよ。
銃があるってことはさ。
この世界ってやっぱり地球なのか?
銃のある異世界って、ラノベとかでもあまり聞かないよな。
まあそもそもラノベが正解基準というのはどうかと思うけどさ。
他に頼れる知識がないんだよ。




