第八章 少年の正体
第七章 あらすじ
少年を追っていた孫呉たちがそこで見たものはもう一つの扉だった。
鈴鐘は扉は十二ある事を思い出し、扉はあと九ヶ所にある事がわかった。
次の日にみんなそれぞれ情報を集めることを見当し、
その夜、それぞれが新しい特訓を始めた・・・
その夜、
「今日の特訓は札を作ること。自分の能力を集中させて札を作るの。」
「わかった・・・」
優里は鈴鐘をクロス(自分の体へ取り込むこと)して特訓を始めた。
「俺は何するんだ?」
「・・・今日はクロスをしないで特訓をする。」
・・・クロスをしないで?
「それで何が出来るんだ?」
「敵の攻撃を読み、回避しろ。」
「・・・なるほどな。」
いつ襲われるかわかんねぇからな。
特訓を始めてからしばらくして、
「お前一日ですごい上達振りだな・・・」
「・・・そうか?」
「あぁ、驚異的な速さだ。」
そうなんだ・・・
「お前はもうこの特訓はしなくていいな。」
「それは・・・マジか?」
「あぁ、次から違う特訓に移るぞ!」
「へいへい・・・」
いいのか・・・?
こんなんで・・・
次の日
「おい、聞こえるか?」
「あぁ、バッチリだ。」
「私たちのも聞こえるわ。」
俺は悟空の能力を使い通信機を作り皆に配った。
「よし。じゃあ各自何か手がかりが見つかることを祈って・・・」
「行くぞ!」
それぞれが目的の場所へ向かった。
しばらくして・・・
『悟空。何かわかったか?』
「・・・なんでお前はそんな声を小さくしてる・・・?」
・・・なんでって・・・
『俺は今あの少年を追っている所なんだぞ?声を大きくしたら見つかっちまう。』
「そうだったな、今は何もないな・・・」
『そうか、鈴鐘は?』
「私も特には・・・」
『優里は?』
「んー・・・あの男の子の名前、性格、特技・・・くらい・・・」
手がかりか・・・!
『それを教えてくれ。』
「でも・・・役に立つの?」
『あぁ・・・きっとな。』
「・・・名前は風樹、この町の人たちはそう呼んでるみたい。」
本名はないのか・・・?
「性格は皆に優しくてダメな事はダメと言い、弱いものいじめをする奴にはちゃんと立ち向かう優しい心の持ち主なんだって。」
・・・良い奴なのか・・・
良かったぜ・・・
「あと特技は走り、100メートルを4秒で走る強い脚力も持っていて、この町で一番はやんだって。調子の良い時はチーターを同じ速さで走るみたい。」
『・・・チーターと同じ・・・』
なんて速さなんだ・・・
チーターっつったら時速100kmだぞ・・・
もう人間じゃな・・・
人間じゃない・・・!?
『こいつ・・・もしかして・・・』
「どうしたの?」
『悟空!こいつもしかして妖かもしれん!』
「何!?」
第八章 完