6話 強制イベント発生しました☆
ふらふら〜ふらふら〜ふらふら〜
あっちへふらふら〜こっちへふらふら〜
噴水の周りをぐるぐるぐるぐる…
「うん、いい案が思いつかない!」
ドヤ顏で決めてみたら周りから引かれる始末で…
本名異世界世知辛いな!
誰も『あなた大丈夫?えっ?今日の寝るところにも困ってるの?じゃあ良かったらうちに来る?少し狭いけどあなたが良かったら泊めさせてあげるわ」
とかいう心優しい人がいないんだけど
来る人来る人私の事を白い目で見て目があうとすぐにそそくさと行ってしまうし
「異世界が…私に…優しくなーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーい!」
ハァハァ息を吐きながら大声で叫ぶ
その声にビクリと肩を震わせチラリとこちらを見て逃げていく獣耳少女
可愛い!モフリたい!なんか犬みたいな耳してるし可愛い!
そんな目で見ていたら獣耳少女は、
「ママ〜!怖いよ〜!」
大号泣して逃げて行きました。
南無三
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と、まぁそんなこんながありました(笑)
………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………いや(笑)じゃないないやいやいやこれまじでどうしようもない野宿?野宿なのかな?
落ち着け二城蒼
召喚された者は何かしら特別なイベントやら能力やらを兼ね揃えられて送り出されるものよ。
そうよ、たまたま何かしらの事故でエクスカリバーを落としてしまったかタイムラグが発生して取り残されてるとかきっとそんなよ!
だって見たことある⁈
能力値0戦闘力0体力0耐性0なラノベの主人公を!
私は無いよ⁈
もしくは召喚したイケメンか超絶美少女が『あなたの力を借りたいの、お願い、私達を助けて!』
っていうのがお約束でしょ?
こんな異世界ファンタジーのお約束な中世ヨーロッパみたいな街並みなのにそこだけお約束じゃ無いとかさ!もう!
なんでこっちの世界でも無力さを痛感しなきゃいけないんだよ!
だんだん空が暗くなっていってるし、こっちでは向こうのお金使えないし文字読めないし…
ん?文字読めないのに何で喋る言葉は同じなのかな?
まぁ、そこは補正かな?
「まぁ〜たく、これからどうしようかな」
またまた噴水の縁に腰掛けて足をぶらぶらする
ふと視界が真っ暗になり慌てる
「え?いきなり夜になったの?うわーーー!助け…助けてーー!」
無情にも時は過ぎ去り
私こと二城蒼は路地裏に引きずり込まれました☆
これって必ず踏まなきゃいけないイベントなのかな?めんどくさっ!
など考えているといきなり体が浮いて固い地面に打ち付けられた
「いったいな!女の子の扱い方がなってないわよ!あなた達モテ無いでしょう?」
後ろを振り向き文句を言うと男のうちの1人がにやり顏をして言い放つ
「おい、立場弁えろよお前どういう状況か分かってんのか?」
「そうだそうだ!弁えろよ」
取り敢えず後者のセリフのチビ助を殴りたくなってくるかな?
「持ってるもの全て置いてけじゃなきゃ命は保証しない」
「しないぞ〜」
よし、決めた
チビ助殴ろう☆