2話 死亡フラグ無視ダメ絶対
「何がどうしてこうなった」
賑わっている道のど真ん中でたった10秒くらい前の事を思い出していた。
10秒前私はまだ周りにちゃんと人が居た所にいたはずだ、しかも公園で溜まってるヤンキーが居たし
それより前は学校で嫌な事があり半ばキレて校門を飛び出しフラフラしていた。
「まっすぐ家に帰ればなぁ」
いや、しかし今日は親戚連中が集まっていて帰ったら煩いしこき使われるし…
「観光地に来たつもりになろうかな…」
そもそも何で私が異世界に来たって分かったかって?そりゃ周りに獣耳っ子が居るし巨人がいるし
はじめは私だってアキバに来た⁈って思ってワクドキしちゃったけど、後ろから竜が走ってきて乗ってた厳つい顔したおじさんに怒鳴れればねぇ
「てゆうか、どでかい城に外壁、外国みたいな街並みに人外…」
しかもさっき見た女の子がファンタジーに出てくるみたいな感じですっごいすっごい可愛かった!
これらを見た私の感想
「何か…異世界ってこうもお約束な感じなんだ…ちょっと残念」
ラノベ知識のみの私二城蒼にとっては夢にまで見た異世界だというのに…
いざ来てみるとなんかげんなりしたっていうか何というか…
「取り敢えず持ち物はとにかく役立たない数学の教科書とihopeとiant、あとじゃがりんに飴」
うん、役たたねぇ!
これ私死亡フラグじゃん⁉︎
全国共通国民的ジャガイモ棒おやつに喉潤う蜂蜜入り飴って…
「音楽だって47曲全て聞いちゃったしihopeは充電85%って微妙勿論電波なし」
立ち上がり取り敢えず腹ごしらえと宿確保かな
お金も私の持ってるやつ使えたら良いのに…
まあ全財産1530円って微妙な金額だけどさ
ノロノロと噴水の縁から立ち上がり歩き出す
どうにかなるだろ、ならないとしたら喧嘩売られたり追剝ぎにあった時だけだろうし
あれ?フラグ立った気がするけど気にしない気にしない!
その直後ドンッと音がして肩と肩がぶつかった
「あ、すいません」
すぐに立ち去ろうとしたが人の悪そうな顔をした2人のおっさんはすぐさま道を塞いだ
「おい!悪いと思うなら100万フルール払うか持ち物全て置いてけ!」
死亡フラグって当たるんだ
無視するんじゃなかったなあ
ガタイの良い男2人vsか弱い(笑)花の女子高生
のバトルがついに幕を開けた!
「いや、これ無理ゲーだろ…」
死亡フラグって無視するもんじゃないね