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恋姫†無双-外史の傭兵達-  作者: ブレイズ
第三部:徒然なる日々
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36



久しぶりの投稿…。



和樹の台詞に元ネタあり。


詳細は後書きで。






「−−説明は以上だ。速やかに任務を遂行し、速やかに帰投せよ」


『了解』


建業城の一室には目出し帽で顔を隠した特殊作戦分隊18名が長椅子に腰掛けブリーフィングを受けている。


この部屋には彼等以外に、俺と相棒、華雄、伯符殿、公瑾殿、子布殿、興覇殿、そして幼平殿までもが同席していた。


「以上でこちらからの説明は終了だが…何か質問は?…いや…俺から尋ねたい事があったな…」


「?…少佐、なんですか?」


「…隊長?」


そうだ…ずっと気になって仕方なかったが、無視していたのだ。


「…何故、ミートパイを食っている?」


仮にも元特殊部隊所属の連中−それも部隊の中でも戦闘能力が秀でている奴等が、目出し帽を顔半分まで持ち上げ、持って来た、いくつのもミートパイを切り分け各員が1ピースずつ咀嚼しているのだ。


しかもブリーフィング中に。


正規兵ではないから別に構わない、というのもあるだろうが…とにかく気になってしまう。


「何故って……なぁ?」


「あぁ。晩飯です」


「……だろうな」


予想はしていたが……こうもはっきり言われると。


というか、格好からして不釣り合いだ。


夜間兼屋内戦闘迷彩服へ袖を通し、ボディーアーマー(この分隊だけは着用)、エルボー・パッドとニー・パッドを着けて、ヘルメットにはナイトビジョン装備。


要は…特殊戦闘装備なのに、ミートパイを食っているという不自然さ。


いくら晩飯とはいえ、それはないだろう…。


「和樹。硬いこと言わない。この、みぃとぱい、って凄く美味しいわよ♪」


「…ふむ…サックリとした食感に溢れ出す肉汁…それなのにしつこさがない…美味だ」


「…何回か食したが…やはり美味い。今度、作り方を教えてくれ」


「…これは中々…。儂のような老いぼれでも食べ易い」


「……ほぅ…美味い…」


「…ハムッ…おぉっ!!凄く美味しいです!!」


「硬いなぁ相棒は。お前だって好きだろ?ミートパイ」


そして…何故、同席している彼等も相伴に預かっているという疑問も尋ねてみたい。


…確かに相棒が言う通り、俺もミートパイは好物だが……これ見よがしに卓上へ置かなくても良いだろうに。


少しは緊張感を持ってもらいたいのだ。


本当に、少しでも…いや微塵でも良いから。


頭が痛くなりそうだが…仕方ない。


時間も限られている。


「…では、これより状況を開始する」


命令を下した瞬間、部下達は一斉に立ち上がり、サプレッサーを装着したAKS-74Uを手に持って目出し帽を元の位置へ戻す。


「興覇殿、幼平殿。道案内を頼む」


「うっうむ、承った」


「あっ、はっはい!!」


突然の変貌ぶりに反応が遅れたのか、彼女達も遅れ馳せながら立ち上がった。


二人に続いて部下達も部屋を出て行くと、室内が異様に静まり返る。


「…二人は行かなくて良かったの?」


口元を手巾で拭った伯符殿がいきなり尋ねてきた。


「…我々が居なくても連中だけで充分です」


「それに…元々は“こういった”特殊任務を遂行する訓練を受けた連中です。我々が居なくても困らない」


「…そう。信頼しているのね」


「それは当然です。我々のような人間が信頼できるのは、己と仲間だけ故」


にべも無く返答すると、卓の前にある椅子へ腰掛けた。


煙草が吸いたくなったが、眼前にある金属製パイ皿に乗った1ピースのミートパイが目に入ってしまった。


…果報は寝て待つとしよう。


パイを手掴みで口へ運ぶと、一口だけ齧り咀嚼する。


…作ったのは…おそらく補給小隊長か。


「……美味い」










建業城を出発して約1時間半。


特殊作戦分隊18名は思春と明命の案内で目的地へ到着した。


馬を走らせ辿り着いたのは建業の郊外の、とある老臣の別邸。


宴会をやっているのか、一階建てのそれからは笑い声が漏れている。


「我々は此処でお待ちする」


「皆様の成功をお祈りいたします!」


「…了解。申し訳ありませんが馬をお願いします」


「心得た」


林の中に乗ってきたそれぞれの馬を繋ぐと、分隊長の中尉が目出し帽を被った隊員達へ視線を向ける。


「各班長、任務確認」


「A班。屋外北と東の警備兵排除、周辺警戒」


「B班。屋外西および南の警備兵排除、周辺警戒」


「C班。A・B班による駆逐完了後、邸内へ潜入し使用人、侍女の保護と護衛」


「D班。C班と同時に潜入。邸内の警備兵を駆逐後、目標の確保」


「E班。屋外の駆逐完了後、屋根へ昇り、D班の突入と同時に窓から踏み込む」


「F班。退路の確保と現状を隊長へ報告。そして後始末の用意」


「宜しい。各員、時計合わせ」


酷く事務的に、感情が感じられない声で決められた役割を確認する彼等を見て、彼女達は本当に先程までだらけきっていた人間達と同一人物なのか、と疑問に思ってしまう。


「作戦開始は現刻より5分後。開始から10分以内に作戦を完遂せよ」


『了解』


「俺はD班と行動を共にする。以上だ。各班、行動開始」


スリーマン・セルで組まれた各班が音もなく静かに、だが素早く行動を開始する。


事前情報によると、この別宅にいる警備兵−老臣の私兵は約10名、そして雇われている使用人と侍女は7人。


和樹達ならば、作戦に邪魔な民間人をも殺害しそうだが、それは必要ならするとのこと。


だが、実際は殺害を考えていた事を雪蓮が見抜き、保護した使用人達を彼女直々のそれにしよう、と言った為に彼等は命拾いをしたのだ。


要は監視下に置くという事だ。



特殊作戦分隊の動きは、さながら機械。


速く動き、速く殺害しろ、とプログラムされた動く機械だ。


開始から僅か3分足らずで屋外の警備をしていた私兵達は物音もなく殺害され、C班とD班は邸内へ潜入を、そしてF班は一人の隊員を土台に屋根へ昇り始める。


潜入した二つの班は事前に頭へ叩き込んだ見取り図の内容を思い出しながら、慎重に、素早く邸内を進む。


班の一人ひとりが互いの死角を警戒しあい廊下を進んでいると、途中で巡回する私兵を発見した。

物陰から様子を確認したポイントマンが、後続へ向けハンドサインを送る。


私兵が巡回してきた廊下を戻ろうと背中を向けた瞬間、ポイントマンが物陰から静かに出ると、後続の一人がポジションを変える。


足音を立てずに近付いた隊員が、両手を使い、さほど力を入れた様子もなく私兵の首の骨をねじ折った。


あらぬ方向へ首を曲げられた私兵は何が起こったかも判らぬまま絶命し、それと同時に身体の力が抜ける。


素早く両手を脇へ差し込んで死体を引き摺ると直ぐ側の部屋へ放り込み、再び前進を開始する。



少し進むと灯りの点いた部屋が現れた。


ポイントマンが握り拳を作り、それを掲げ、停止を合図する。


耳を澄ませれば…人間の声が四つ。


二つは男の声、そして同数の女の声。


しかも室内からは卑猥な水音と、小さいながらも抵抗する声までもが聞こえてくる。


僅かに戸を開けたポイントマンが様子を確認すると、目出し帽の下に隠れた顔が歪む。


彼は後続に振り向くと、指を二本立て、自分の眼を指した。


続けてハンドサインを送ると、後続の六人が親指を立て了解を伝える。


それと同時に二人がポイントマンの前と後ろに立つ。


頷き合うと、ポイントマンが一気に戸を開けた。


瞬間、控えていた二人が室内へ突入し、構えたAKS-74Uを発砲。


サプレッサー装着時の発砲音独特のそれと共に、女達へのし掛かっていた二人が撃ち抜かれた。


何が起こったのか判らなかった女達だが、場の状況に気付いた瞬間、悲鳴を上げようとするが、既に至近距離まで近付いていた隊員によって口を塞がれていた。


「安心しろ。君達を害そうとは考えていない…腐れ外道が…」


小声で注意する隊員は近くに散乱していた着物を取って、口を塞いだ女性の裸身を隠すようにそれを掛けた。


「…軍曹、急げ」


部屋の外で警戒に当たっている中尉が隊員へ声を掛ける。


時間がない、と言いたいのだ。


それに気付いた軍曹が彼に向かって指を三本出した。


30秒待って欲しい、という意味だ。


だが、怯えている二人を安心させなければ、時間がなくなり必要な情報を聞き出せない。


軍曹は特殊作戦において、最もしてはならない暴挙に出た。


それは、顔を隠している目出し帽を脱ぎ、素顔を曝すこと。


小銃を床に置くと、二人は意を決して空いた片手で目出し帽を剥いだ。


そして精一杯の笑顔を女性達に見せる。


「我々は孫策様の命で此処に来た。使用人、そして侍女がいる場所を教えてくれ。時間がないんだ」


「俺達は君達を助けに来たんだ。だから頼む」


そう言うと二人は、ゆっくりと口を塞いでいる手を退けた。


まだ若干の怯えで身体を震わせながらも、一人の女性が小さく口を開く。


「ほっ…本当…ですか…?」


「あぁ。君達を助けに来た。だから教えてくれ」


もう既に約束した30秒は過ぎている。


これ以上のロスタイムを避けたい中尉は、二人に作戦続行を命令しようとしたが、それよりも一瞬だけ速く女性が声を出した。


「…皆はたぶん…厨房と詰所に…」


「そうか。それと、此処の家主達は何処にいる?」


「…奥座敷に…」


「ありがとう、協力に感謝する。…それと…遅れて済まなかった」


不意を突いた謝罪に彼女達は泣き声を上げそうになってしまうが、また二人に口を塞がれる。


「もう一つだけ。今は泣かないでくれ…こっちも色々と辛くなる。C班」


目出し帽を被りつつ軍曹が部屋の外で警戒していたC班へ声を掛けると、続けてハンドサインを送る。


頷いた彼等は部屋に入ると彼女達の傍らに近付き、労るようにゆっくりと立ち上がらせた。


「後は頼む」


「あぁ。貴女方は我々が護衛します。残っている方々がいる場所まで案内を」


「はっはい」


慌てて服を着込む彼女達の三方を守るようC班がポジショニングする。


それを見届けると二人は班に戻り、作戦を再開した。



事前情報の通り、老臣達がいるのは奥座敷。


屋内を巡回している私兵を音もなく排除しつつ前進していると、中尉が片耳に着けているイヤホンに通信が入った事を知らせる刹那のノイズが響いた。


<C班より各班へ。要救助者を確保、これより脱出する。なお、二名と接敵したが、これを排除した。over>


必要な事だけを伝えてきたC班からの通信が切れる。


現状を再確認した彼等は前進を再開し、奥座敷があるフロアへ辿り着いた。


その中からは喧噪−というよりも何か言い争う声が聞こえている。


「まったく…しくじりおって!!」


「そう憤慨なさりますな。そもそも10人やそこらであの者共を害する事自体、無理だったというだけのこと」


「そうは言うが…傭兵じゃぞ!?」


「傭兵だからこそ、とも言えますぞ? 伊達に戦場を渡り歩いてはいない」


「それはそうと…次は如何なさる?」


「決まっておる!今度こそ必ずや仕留めるのだ!!」


「ですからどうやって!?」


なかなかに議論は白熱しているが、彼等はそれに熱中しすぎて外の様子に気付いていない。


僅かに戸を開けたポイントマンが人数と位置を確認すると、真後ろにポジショニングしている中尉へ指を三本立て、人数確認のサインを送る。


続いて位置もハンドサインで伝えると彼は頷き、トランシーバーの回線を開いた。


「…こちらD班。E班、現状を報告せよ」


<こちらE班。位置についた。指示を>


「目標群は想定通り、奥座敷だ。M84を投げ込む、注意しろ」


<了解。over>


「out」


回線を閉じた中尉はポイントマンへ指示を出す。


それに頷いた彼は弾帯からM84スタングレネードを取り出した。


この手榴弾は爆発時の爆音と閃光により、付近の人間に一時的な失明、眩暈、難聴、耳鳴りなどの症状と、それらに伴うパニックや見当識失調を発生させて無力化することを狙って設計された物だ。



ちなみに、ゲームなどでこれを食らった敵が気絶する描写があるが、実際は行動不能になって倒れるだけで意識はある。


トリガーを握り、ピンを抜くと同時に僅かに開けた戸の間からスタングレネードを投げ込むと、三人は眼を閉じ、耳を塞ぐ。


「…ん?何か転がって…」


「なんじゃ…?」


「判ら−−−ッ!!?」


爆発した瞬間、4人の老臣の網膜へ閃光が焼き付き、爆音が鼓膜を激しく揺さぶった。


直に食らったのだから一溜まりもない。


堪らず床に倒れてしまった4人を確保するため、遂に突入が行われる。


ポイントマンが戸を開け放ち、後続の二人が室内へ突入すると同時に、鉤縄を使用してぶら下がっていたE班が窓の障子をぶち破り突入した。


あっという間に肉薄した6名は倒れた老臣達を押さえ付け、銃口を押し当てる。


「目標群確保。F班、用意しておけ」


<了解>


トランシーバーで撤収用意を命令すると中尉は隊員達によって床に顔を押し付けられている老臣達へ向ける。


「どうだ聞こえるか?」


「…ア…グ…」


「駄目…か」


「当然です。あんなの食らったら、誰でもこうなりますって」


「だな。…無理矢理でも正気に戻せ」


耳鳴りと眼に焼き付いた光で行動不能となっている4人に隊員達は平手打ちと水筒による水攻めを行う。


しばらく続けていれば、段々と老臣達の意識が現世へ戻ってきた。


というよりも、スタングレネードの効果が切れてきたのだろうが。


「どうだ、気付いたか?」


「うぅ…きっ貴様等は!?」


「……黒狼隊の傭兵共!?」


「はいそうですよ〜♪恐い恐い、傭兵さん達で〜す♪」


「……軍曹」


「へ〜い。…いますぐぶっ殺してぇ…」


にこやかな挨拶をした軍曹を中尉が窘めると、彼は物騒な声を出した。


「貴様等、このような事をして、ただで済むと思うておるのか!!?」


「…あ〜。隊長、応答願います」


「とうとう頭がおかしくなったか?ここに貴様等の頭など−−」


「…あっ…はい了解…っと」


和樹から中尉へ命令があったのか、彼はトランシーバーからマイクとイヤホンの端子を引き抜くと、それを取り抑えられている老臣達に向けた。


「良いですよ」


<結構だ>


「なっ声が!!?」


「こやつら妖術使いか!!?」


<色々とツッコミたいが…まぁ良い。こちらは韓狼牙だ>


「こっこれはいったい何の真似だ!?隠れていないで姿を現せ!!」



<…そこには居ないので無理だ。さて…時間が無ければ暇も無い。簡潔に言おう。そちらが放った刺客が全て吐いた。孫家の情報、私と呂猛の殺害、それらを手土産に曹操の所へ仕官するつもりだと>


「ッ!?」


「生き残った者が−ッ!?」


口を滑らせた一言に自分で気付いた老臣が慌てて口を閉ざすが、既に後の祭りだ。


<…充分だ。……はっ。全員処刑しろ>


その一言に隊員達が銃爪へ指を乗せる。


彼等−部下達にとって、和樹や将司を散々コケにしてきた連中を殺すのは、まさに悲願である。


殺す事に一片の躊躇など、頭の片隅にもない。


「まっ待て!!お主達ほどの腕前ならば、曹操殿は重用する!!」


「そうじゃ!!今からでも遅くはない、考え直せ!!」


「我等と共に魏へ行こう!!なんなら金も渡しても良い!!一生、遊んで暮らせるぞ!!!」


「韓甲殿、どうか考え直せ!!!」


4人の無様な命乞いの声が奥座敷に響く。


その中、トランシーバーから溜め息を吐き出したかのような音が漏れた。


<…伯符殿。だそうですが?>


「……は?」


「……え?」


<………話は聞かせてもらったわ。もう何も言わなくて良い。むしろ口を開くな。…冥府で我が母、文台へ詫びるが良い>


トランシーバーから流れたのは雪蓮の声。


それは江東の地にしては冷たく、底が見えぬほど暗かった。


<…最期にこれだけは言っておこう。…犬は餌で飼える、人は金で飼える。だが、群れる黒い狼を飼う事は何人にも出来ん。殺せ>


「待−−−−」


制止の声を聞く暇もなく、彼等の頭へ銃弾が撃ち込まれた。


脳漿や頭蓋骨の欠片が床に飛び散り、惨劇の場特有の形容し難い臭いが立ち込めてくる。


「4名の死亡を確認しました」


<了解、撤収せよ。over>


「out」


通信が終わった途端、両班は奥座敷を抜け、一気に廊下を駆け抜ける。


潜入した入り口に近付くと、一人の隊員−F班のそれが待ち構えていた。


その横を両班は走り抜け、最後尾の一人が擦れ違いざまに待っていた隊員の肩を叩く。


その瞬間、彼が握っていた電子装置のレバーが握られ、邸宅の一角から火が吹き上がる。


彼等の言う“後始末”とは邸宅を木っ端微塵に爆破するのではなく、火事に見せ掛けること。


万が一、爆破してまったら不自然な事になってしまう。


痕跡は何ひとつ残してはならないのだ。



全班が所定の任務を完了し、集合すると点呼を取る。


欠員なし、負傷者なし。


制限時間は約2分ほどオーバーしてしまったのは痛いが、上々と言えるだろう。


任務を終えれば、さっさと逃げるに限る。


馬を繋いでいる林へ駆ける途中、彼等の脳裏にふと疑問が浮かび上がる。


(((彼女達、どうやって連れて行けば……)))


先程までの活躍からは思いもつかない素朴で阿呆らしい疑問である。










「……フゥ」


トランシーバーを元の位置へ戻すと、俺は溜め息を吐き出した。


「…随分と速く終わったわね。…一刻かかったかしら…」


伯符殿の呟きに触発されたのか、腕時計の針を確認する。


…二時間は掛かっていないな。もっともギリギリだが。


「我々の仕事は此処までです。後の処理はそちらにお任せする」


「承知している。…連中の死は、火事によるモノだとでもしておこう。現場検証は思春や明命達に任せる」


「…なるほど。判りました」


こちらにもあちらにも傷みはない。


反乱分子がいた、などと公表すれば、纏まってきた国内の情勢を乱しかねない。


それならば、これが一番なのだろう。


「…さて、我々は帰らせて頂きます」


「大丈夫?」


「えぇ。それに徐哉の様子も気になりますので」


使用人には、城に急用が出来た、とだけ兵士に伝えてもらった。


彼はこの事情を知らない上、屋敷には護衛の細作がいる。


…まぁ心配はないだろうが、それでも気にはなる。


「そっか…うん、そうよね…判ったわ。後の事はこっちに任せてちょうだい」


「感謝します。では…」


軽く一礼すると、卓に置いた軍帽を被る。


出口へ向かい歩き出すと、二人も俺の後を着いて来た。


…さて、帰ったら……そうだな……寝よう…。










「…内々に処理は出来たわね」


「あぁ。火事の検分と使用人達の保護は我々の仕事だ」


「そうだな。周瑜、任せたぞ」


「はい。これは明るみに出てはならぬ事ですので」


「そうね。…“今夜は何も無かった”。良いな二人とも?」


「「御意」」









元ネタは“るろうに剣心”の齋藤一から。


…齋藤さん…無駄にカッコいい!!




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