エンドエルゴ No.3
出入り口に向かう。
男はいないみたいだ。
さっき撃たれた人々は死んでいた。
手を合わせる。
「おいおいお前さっきの、、、」
「あんた、、、さっきの、、、」
「こんなとこで何してんだ?早く隠れてろよ」
「全く、、、本当は隠れたいですよ。」
「なんだ?アイツらを止める気か?」
アイツらというのには引っ掛かりがあるけど、、、
「どうですかね」
「まぁこれ使えよ。」
「えっ、、、?」
ずっしりと思い拳銃。
「何驚いてんだよ」
「普通驚くでしょうが拳銃渡されたら。」
「あぁ、言っておくが俺はアイツらの仲間じゃない。」
そういって歩いて言った。
仲間じゃない、、、か、、、
一応参考として受けておこう。
騒がしくなっているところへ向かう。
全力で逃げる人々、人間を切り裂き笑う悪魔
助けたいという感情より先に怖いという感情がでる。
助けて欲しい。
「俺」ならどうする?
そりゃあアイツをコレで撃つだろ。
いや、でも殺すって、、、
足を、、、
そんな腕前があるのか?
ない、、、
しかも、足撃ってもアイツがスキンヘッドの男のようにマシンガンを持っていたとしたら?
そんな事を考えている間に次々と人間が刺されている。
小学生が転けた。
「お兄ちゃん助けて!」
その子が僕を見ながら請う
僕は、足が震えてる。
「俺」なら見捨てるだろうな
自分に利益が無いから。
「僕」は、、、?
何を悩んでいるんだか、、、
バカみたいだ。
僕は助けるでいいじゃないか
「俺」に対抗して、助けるという選択をとる。
それでいい。
僕は異常者なんだ。
俺が異常者だから。
僕はとりあえずヒトミさんやユウジ、キノシタさんを守るために何かしよう。
僕は転けた小学生とその子に近付く黒尽めで金髪の男の間に入る。
自然と足取りは軽くなった、、、
気がする
「ふぅー」
深く息を吐く
『何がしたいんだ?殺されたいか?』
英語だった。
『あんたたちこそ、何を求めてこんなことをしてるんだ?』
『お前話せるのか。こりゃいい。俺が求めてんのは快楽さ。』
『そうか、、、お前はスイッチを持っているのか?』
『さぁな、教えたらここにいる奴等で俺を殺すだろう?教えるわけないさ』
『まぁそうだろうな』
『生意気だなてめえ』
『あんたイギリス人か。』
『あぁそうだ、チェルシーだ』
『そっか、、、』
バン。
足を撃つ。
いや、本当は腹部を狙ったんだけど、、、
後ろに回って頭を蹴る。
気絶。
周りを見ると、当たり前のように逃げていた人々が
僕を
悪魔を見るような顔で見る。
助けた小学生は僕を見て泣く。
親が小学生を抱き抱える。
僕から離れるように
僕から逃げるように
僕を避けるように
「ふっ」
僕は笑う。
強がりだった。
「お兄ちゃん!助けてくれてありがとう!」
その言葉を聞いた時、自然と涙が落ちた。