イドラ No.6
撃たれたぁ、、、
けど寸前で懐中電灯消したから当たらなかった。
危ないなぁもう。
どうする?
ボイスレコーダーは握り締めてる。
これさえあればコイツの犯罪は暴ける。
だけど、何処まで、、、?
コイツが彼女の父親を殺したことを立証出来るのか?
コイツが黙秘したら無理だろう?
通り魔で目撃者も、証拠もない。
僕がここで、、、
「外してますよ。」
「チッ!」
懐中電灯はつけない。
「一つ質問しても良いですか?」
「まぁ仏のところに召される前に知りたいこともあるでしょう。」
「あなたが全国で通り魔を起こしている犯人ですよね?」
「えぇ。」
「手口はその人の宗教を聞いて、何にも信仰してない人には勧め、他の宗教の人には改宗を勧め、断られたら殺害ですよね。」
「正解です。」
「貴方の名前を最後に教えてください。」
「羅際宗開祖カミガワノボル」
そこまで聞けば十二分だよ!
ボイスレコーダーの録音ボタンを離し、全力で下へ向かって走った。
その瞬間明るくなる。
そりゃ、懐中電灯もってるよね、、、
バンッ
いやいや、、、
僕も考えてるさ。
とあるアメフト漫画の主人公の如く、カットを多く取り入れた走りで走る。
バンッ
まぁそんな甘くはないさ。
足を撃たれた、、、
「痛っ!」
「ちょこまかと五月蝿いですねぇ。」
「はあはあはあはあ」
痛い、、、痛い痛い倒れてしまった。
近づいてくる足音が怖い。
「さてさて、よくも侮辱してくれましたね。」
「あ、、、」
声が出ない。
痛い。痛い。
「声も出ませんか。面白いですね、、、この生意気な口からもう言葉が無くなる。四苦八苦から解放されるんですよ。良かったですね。」
おいおい、、、
四苦八苦から現世で逃れても来世で引き継がれるんじゃないのか?
輪廻転生でしょ?
「安心してくださいぃ。私が殺せばあなたは輪廻から脱することが出来ます。」
コイツは本当の仏教徒じゃないことが判明した。
「ほらほらほら」
ガスッガスッガスッと撃たれた足を何度も何度も蹴られる
意識が飛びそうだ
痛い。
「唯じゃ、殺しませんよぉ。」
、、、ふっ、、、怖っ
「何を恐れているのです?」
バンッ
もう一つの足も撃たれた。
これはヤバい。
あー痛みも感じなくなってきちゃった。
これは後遺症が残るぞぉ
まぁここで死ぬんだろうけど
「残念ですぅ。」
はぁもう諦めムードだ。
まぁ僕は何度も死んでるから、安い命なのかもしれない。
「殺す前にお別れとは、、、さぞ不運なお方ですね。ではまた。」
は?
なるほど
警察が来て僕は助かったらしい。
意識が飛ぶ、、、