イドラ No.3
というか、あの記者は何処に取りに行ったのだろうか、、、?
、、、わざわざ首都まで戻った?
そしたら三時間は帰って来ないよ。
昼飯、どうしよう。
外食かな、、、
お金がないのに、、、
「お昼はどうする?」
「どうでもいいよ?」
どうでもいいが一番難しい。
「ファミリーレストランでいい?」
「うん。本当は手料理がいいけど」
なんだよそれ、、、
まぁいいよ
「わかったよ。じゃ作るから何がいい?」
「君の得意な物で」
うーん好みがあるんじゃないのか?
取り敢えず、簡単にパスタを作った
意外に美味しいと言いながら食べてくれた。
僕らは記者が帰って来るまで話をした。
彼女は哀しみを隠している。
そんな気がする、、、
呼び鈴が鳴り
「集めて来たって事」
という記者の声が聞こえた時、僕は複雑な気持ちになった。
彼女は、父親が殺された事をネタにして名を売ろうとした女だと思われないだろうか、、、?
それは酷じゃないか?
いや、それくらいの覚悟はしているんだ。
それくらいの覚悟の下、僕に犯人を見付けて欲しいと思ってるんだ。
なら僕がする事は一つ。
犯人を捕まえてみせる。
「ありがとうございます。」
そう言って顔写真を当て嵌めていく。
その途中だった。
「わ、私この人見たことあります。」
一般男性を指差す
「君のファンで握手会とかに来たとか?」
「違います。確か父と友人だった、、、」
「えっ、、、?」
「いや、記者さん。そんな驚く?」
偶々という可能性があるじゃないか。
そんな急な展開があるわけ、、、
いや可能性を受け入れろ。
だからお前は遠回りをするんだ。
はぁ、そうだね。
そうだ。全ての可能性を受け入れよう。
テレビのチャンネルを変える。
あらゆる情報を手に入れよう。
一つ気になった番組があった。
犯人に通づるかわからないけど
何か、引っ掛かる。
「最近、よく出るよなこの人って事」
「凄い仏教徒だよね。」
「あぁ、今、全国を周り、信者を増やして名を売っているって事。」
「全国に、、、?」
パソコンを開く。
この仏教徒のサイトはあるかな、、、
あった!!
まぁご丁寧に回った所を書いていらっしゃる。
一つ一つメモしていく。
そしてこれからの予定も、、、
よし、書き終わった。
書いてる途中から気付いてた。
ドンピシャ。
そして、今日は隣の県。
「この人が犯人の可能性がありますね」
「仏教のお偉いさん何でしょ?あり得ないよ。って事」
「あり得ない事はあり得ない。」
全ての可能性をやるしかないんだよ。
と口調が変わってしまったけれども、、、
「ま、まぁ今日、このカミガワの泊まっている場所に僕らも泊まりましょう。」
「「えっ!?」」