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デュナミス  作者: kou∞
4/56

トポロジカル 後編

なんだこれは?



そこは船の倉庫のような場所。



広い



いや、そんなことはどうでも良い。



檻に入った数十の人間



辺りを見た。



男しかいない



閉じ込められているのに血色がよい。



全員が驚いている。



そんな中、中高年男性に話かけた。



「何故ここに?」



「私は、1ヶ月前お金に困りこの会社のアルバイトをしました。

そして仕事が終わったあと食事が出ると言われて気づけばここに、、、」



「出ようとか、仲間や家族は?」


「毎日食事をだしていただけるので思いません。家族は離婚していません。」



「ここは男性だけですか?」



「はい。女性はわかりません。男性も何人か連れていかれて帰ってきてませんね。」



「臓器を売られてるのさっ。女は体を売られてるんだろう。」



横から若い男が言ってきた。



俺もそう思う。



若い男は続けて



「出してくれ!俺は働きたいんだ。母親を一人残してんだ。」



と叫んできた。



俺は焦る。



今の声を誰かに聞かれなかっただろうか、、、



ガチャ



扉が開く音。



クソ!



見つかる、、、



咄嗟に扉の横に隠れた。



入ってきた男は真っ直ぐ檻に向かって歩いていく。



「では明日お出ししますよ」





「ど、どうせ内臓売られるんだろう?」



映画で見たようなシーンだ



大概この後そんなことありません


と言われるが結局売られる



「はい、勘が鋭いですね」



想定外だ。



みるみるうちに顔色が変わる。



他の者たちもだ



いや今はそれどころじゃない



アイツがこの部屋を出るときバレてしまう。



スタンガンを使うのもいいが


問題点がある。



叫び声と後始末だ



しかし、背に腹はかえられない



上着を脱ぎ


その男の口が塞がるよう、巻き



倒して、スタンガンを当てた。



一瞬にして気絶した。



アイツが合気道の動画を見ていて良かったかもしれない。



「おい、ソイツ檻の鍵持ってないか?」



どうする



コイツらを逃がすのも面白いが



リスクが高い



俺は一般人だ高校生だ



権力が全くない社会的弱者だ。



他人のゴタゴタよりも自分優先があたり前。



社会的弱者



ここまで来たことを後悔する。



檻に入れられた人間は俺の慈悲を求めてるが



俺という存在に慈悲はない

感情というものが曖昧



コイツから分離した、、、いや創られた存在



いじめや不満を避けるための存在。



なのにこの体の主体はほぼ俺の思うがまま



この状況を楽しむ存在



この世界ではクズと呼ばれる存在。



そう、クズだ。



コイツもある種のクズだが



俺とコイツは違う種、しかし、両方この世界で生きるには苦しくて狭くてクズと呼ばれる



その俺に対しクズと呼ぶ人間は俺たちのような人間からは獲物として扱われる



価値観なんてそんな物だろう?



何を求めてるワケでもないように悪口をいう、書く



それをすることにより自分に共感する人物を探し、一人じゃないことを確認。



どちらも結局はクズなのだ



クズでは無い人間もいるかも知れないが価値観の範囲内だ



日本に住んでいて



無関係のブラジルの人が亡くなって



家族同様に泣ける人はこの世にいるか?



無表情だろう?



家族から見たらそいつはクズだ。


そう。俺にはコイツらを助ける義理なんて無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。無い。



「君はどこに行ってたんですか?」



「耐えられなくてトイレを探してました」



「そうですか。はやく運んでください」



こんな子供が何かをするわけないと思ったのだろう。

すんなりと持ち場に戻れた。



仕事は数時間に及び



やっと終わった。



「では食事を用意致しましたのでついてきてください」



ぞろぞろと歩いていく。



俺はコイツらがどんな目に遭うか知っている。



彼女を見つけた。



「ヒメジさん。俺が飯奢るからもう行こう。」



「でも、今からでるらしいよ」



「いいから、おいしいとこなんだ。予約もしてある。」



「え?でも私が来ること知らなかったでしょ?」



ケアレスミスだ



「会った時に携帯でしといたんだよ。」



「あっそうなの?私を口説く気?」



「あはは、そうかもね」



そうして、給料を受け取り、出ていくことにした



給料を渡され出るとき




「運良かったですね命をお大事に」



と言われた。



俺は鼻で笑ったが



彼女はワケが解らずお礼を述べていた。



さて、予約とレストランはどこにするか



きっとこの日の給料は無くなるだろう。



俺は働いてない。



俺は金欲は今は無いから彼女にあげよう



朝、僕は携帯を開く



メール新着一通



誰だろう?



…昨日はありがとう。

美味しかったよ

内緒にするね…



誰だっ!?



間違いメールかっ



僕がなんかプレゼントしたのか!?



…誰ですか?…




…何言ってるの?冗談好きだね

ヒメジだよ(笑)…



ヒメジさん。

僕の記憶だとまさかの美少女



何故だ何で記憶がない



僕のようなブサイクに何故彼女のような美少女がメールをするんだ


そして何故かの好感触。



チャンスだろこれ



いくべきだろこれ



ちょっと春来たんじゃないの?



いっちまえよ←僕の中の悪魔



だよねいっちまうべきだよね



いやいやまてまて



そんな中途半端な記憶で

彼女が好感触を持っているかわからないぞ



しかも、あまり話したことない僕が彼女にへんなことしちゃいけないよね



僕の中の天使よ



いっちゃだめだよね?



、、、



ね?



、、、



おいぃー僕の中の天使よぉ


居ないのか



お前は居ないのかぁ



僕の中には天使がいないのか



くそ



ならば



…冗談だよ(笑)気に入ってもらえて良かったよ。良ければまた今度ね!なんてね(笑)…



よし。



これでいいだろう



きっと行かないだろう



惜しいことしたなぁ



馬鹿かなぁ?



…うん。また連れて行ってね!なんてね(笑)じゃまた…



もったいないことしたかも、、、


いやこれでいい。



はず、、、



いっちゃっていいんじゃないかな、、、←僕の中の天使



おいぃー天使でてくるのおせーよ


ってか肯定してるし



もうっ



ちょっと喉渇いたからジュース買ってまたメール送ろう



財布は、、、っと



あった。



あれ?レシート



レストラン、ラビューテ

スペシャルコース

お会計2万円



前言撤回。メールはしない。



セレブかっ



あれ、なんでかな体が震えるよ



目から水と塩分が流れるよ



なんでかな



、、、テレビ見よう



臨時ニュースです



昨夜、△△県の△△で以前から行方不明になっていた人々が見つかりました



全ての人々が△△コーポレーションでアルバイトをした後監禁され、内臓を売られると脅されていたと話しているそうです。



警察は本日にも行方不明になっていた人々と△△コーポレーション取締役の**さんに事情聴取をするそうです。



俺は昨日を思い出していた。



「おい、君!早く出してくれ。君は私たちの英雄だよ」



「助けてくれ、あんたが助けてくれたことをテレビで話すよ」



持ち上げているつもりか



そんな声を無視して出ようとした。



「結局、ビビりか?人を助けないなんてクズだなお前。」



誰かが言った。



「自殺や、金のためにきて監禁されたあんたたちに言われたくないな」



吐き捨てた

助けない。



そんなことを言われて助ける奴なんているか。



「助けてくれよ。確かに俺は馬鹿だ。今まで悪いこともした。けどお袋に会いたいんだよ。謝りたいんだ」



「私も離婚した妻と子供たちと会いたい」



「私も、家族に会いたい、、、」



慈悲に問いかけだしたか



現代社会じゃ通用しない技だろ?


俺はある人物たちを考えてた



「君は、助けてくれる」



誰だ?はっきり肯定してる奴は



「俺は本気で見捨てようとしてる」



「君がそんな人間だとは思わない」



「いや、そんな人間だ」



「いや私はわかる」



「もういい行けよ。いくら言っても無駄なんだろ?行けよ人殺し」


「俺は一般人だ高校生だ社会的弱者だ権力もなにもない。助けたら殺されるかもしれない。あんたたちは自殺を考えたんだろ?その行動の過ちを知る術はこれしかないだろ」



「わかったから行けよ」



「わかった。」



そう言って



条件を提示してソイツらを助けた。



「新しい情報が入ってきました。証言どおり△△コーポレーションの船から大量の麻薬が見つかったようです。」



一つ目



「また新しい情報です

え、脱出できたのは社員が鍵を渡してくれたからと言っているそうです。」



二つ目




れだけだ


これで俺は第三者となる



事情聴取も鷹田潤蒔じゃこないだろう



そうしてまた俺はクズと呼ばれる存在に戻る。



クズ。



どうでもいいさ



社会的弱者でもいいさ



ネットであいつはクズ、地位が低いくせに上から目線

と書かれたことがある。



俺は何も思わなかった



そうやって、上から目線で書かれたが何も思うことがなかった



書くこと自体無意味。



そこには矛盾しかない



不承不承のこの世には


自ら死ぬ人間


自然に死ぬ人間


他者によって死ぬ人間



がいる。



俺はどれに当てはまるかわからない



ただきっと全て受け入れられる



他者に殺されるなら美しく殺されたいとも思う



受け入れられない人間もいる



多分そのネットに書いてる奴らもだ



原因を自分で作っているとも知らずに、、、

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