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デュナミス  作者: kou∞
32/56

プロローグ No.10

だから、、、



「だから僕のことは気にしないで!」



「なんでだよ!」



「どうせ、ユウジは三人って時点で残ろうとしただろう?」



「う、、、」



「僕は救える命も自分の快楽のために干渉し、奪ったんだ!」



「だからって死ぬ必要はないだろっ」



「いやいいんだ。僕は凄く幸せだもん。」



「そんなこと言うなよ」



「頼む、二人を守ってくれよ。」


「コウスケ君!」



「なに?ヒトミさん」



「お願いします。死なないでください。」



「まぁ頑張ってみるよ。」



「大好きです!」



「僕もだよ。大好きだ!あの、、、ヒトミさん。」



「なんですか?」



「もしも、なんだけど僕が死んだら僕のことは忘れて良い人を見つけてね」



「嫌です!君は生き残ります。」


泣き声を聞こえないふりして僕はちょっと離れた。



助かったときに三人が出られないってことが無いように、バリケードを作っておこう。



しかし、何故サクラダは僕が一人で来ると思っていたんだろうか?


なんでだろう、、、



まぁ今はいいか、、、



生きてたらヒトミさんとデートしたり、もしかしたら結婚したり出来たのかなぁ



どちらにしろクラスの皆に殺されてたろうけどね。



皆、厳しいもんな。人の幸せに



オギ君にはヒトミさんをとられたくないな。



なんか悔しいし



怖いし。



あはは。



きっと大丈夫だ



僕がいなくても。



家族には本当に申し訳ないなぁ



何も言わないで死ぬなんて



まぁわかってくれるだろうし



どうしよ、、、







生きたい。




みんなと一緒に笑いたい。

特にヒトミさんと、、、



どうしたらいいんだろ

どうにも出来ないよね



4人で来るとは思わなかった、、、

じゃ1人で来た時にあの3人をどうするつもりだったんだろ



ガソリンは撒かれてたわけだし

燃やすつもりだったんでしょ?



逃げるつもり



幸せを奪う



僕を殺し、燃やし、彼らも殺すつもりだったはず



ならどうする?



暖炉は確認してるはず。



すぐには出られない。



なら逃げ道を作ってるだろう。



探そう。



僕は生きたい。



僅な推測でしかないけど

生きたいんだ。



どうすればいいんだ?



煙が蔓延して前が見にくい、、、


俺は俺が助かる方法を考える。

俺は死ぬことに恐怖ないから俺が死ぬだろうな



どちらをサクラダは選んで聞いた?



僕を確実に殺すために、、、なにをする?



はぁ頭が回らない。

煙吸いすぎたなぁ。



死ぬ、、、



カルネアデスの板か、、、



殺された人はどうすれば良かったのだろう。



誰かが助かってるから自分もあそこに行けば助かる。



じゃなくて



誰かが助かってるから自分も板を探そうって



考えれば良かったんだ。



他力本願っていうのがいけなかった。



自分で考えるべき。



サクラダに惑わされるな。



道をサクラダが用意出来るワケがない。



何を考えてたんだろう。



ど真ん中。玄関まで50mくらい、火の海。



確実に暖炉の中は安全。

なら彼等を置いてきぼりにしても大丈夫。



「ごめんなさい。」



死体に手を合わせて



運び、火の海に投げる。



直ぐに燃えた。



悪臭と共に。



これじゃ六秒代の僕じゃだめかも知れない



だけど、これしかないんだろ?



あいつは嘘をついたんだ。



4人だからどの道、逃げたら追われて捕まる。



そんなわけない。実質敵は僕とユウジ。



あらかじめ玄関まではガソリンを撒いてなかった。



すぐ僕を殺して、逃げて



実は生きて閉じ込められてたと3人と合流。



火事になったのはマツモトのせい。コウスケが助けてくれた



3人を頼むと言われた。



適当な嘘並べて無罪放免。



これが幸せを奪うの意味だったんだ



しかし、同じ匂いのしていた俺じゃなくて、違う僕だったがために4人できた。



逃げることを悟られないために平然を装ったが火が回り、仕方なく自殺って感じだったんだ。



よし、どうなるかわからないけど走ろう。



「ヒトミさん。僕が生きてたらデートしよう。」



きっと聞こえてない。回りから木が燃える音がしてたから。



走った。



無我夢中。



無我夢中過ぎて上から落ちてきた木を避けられなかった。



意識が朦朧で泣いた。



でも冷静だったんだ。



「みんなごめんなさい。僕はここで終わりのようだよ」



残り5mくらいだったのに、、、ついてない人生だった。

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