表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
デュナミス  作者: kou∞
3/56

トポロジカル 前編

あの日、あの忌まわしい事件からもう1ヶ月。



犯人への裁判はまだ始まってない


早く死刑になればいい。



これが僕の意見だ



この世には死刑を反対する団体がいるけど



きっとその団体に入ってる人の大切な人も理不尽な理由で殺害されてしまえば、考えも180度変わるだろう。



そんなものなんだ。



この世は自分中心に回っている。


僕は悲しくもこの歳でいやこの歳になるずっと前から気づいてた。


それで良いとも思う。



そんな中、メールが届いた。



自殺願望者募集中。

高収入アルバイト!!



電話番号とメールアドレス



くだらないイタズラメールだなぁ


僕はイライラしていたのでよく読まず閉じた。



最近、寝れてないな



いや寝てるんだけど疲れがとれない。



ちょっと寝よう、、、



俺は公衆電話でそこにかけた



理由なんてない



ただ面白いと思っただけだ。



Prrrr…



「はい。△△コーポレーションです。」



唖然だ。



こんなガキでも騙されないよなメールが大手製薬会社につながるとは



「メールを受けとった自殺願望者ですが」



「えっ?少々お待ちください」



やはりイタズラか

帰るかな



「お待ちしてました何県にお住まいですか?」



何の説明も無いのか?



「△△県です。」



「では△△支店にお繋ぎしますのでお待ちください」



待ってる間、十円玉を入れた。



「お待たせいたしました。△△支店、特別営業課の**です。

この度は誠にありがとうございます。まずはお名前をお聞きしたいのですが、、、」



口調がはやい



ここで俺は仕掛けようと思った


「タカダジュンジ」



明らかにおかしい

さすがにチョイスをミスったか



「わかりました。えー、漢字の方をお伺いしたいのですが」



コイツは馬鹿なのか

それとも本当は名前に興味ないのか



どっちだ?



「鳥の鷹に田んぼの田。潤うの潤で時に草冠で蒔です。」



鷹田潤蒔すごい名前だな



「わかりました。では×月×日の午前×時ちょうどに△△に来てください」



返事はせずにきった。

行くか迷っていた。



俺は自分が現場に干渉するのが嫌いだ。



危険が大きすぎる。



第三者として眺めているのが好きなんだ。



しかも、自殺願望者募集ということは死ぬ確率もあるわけだ。



死ぬのには構わないが、ここで死ぬのは惜しい気がする。



が行くことに決めた。



理由は特にない。



待ちに待ってもない普通の日が来た。



俺は支度をして、その場所に向かった。



念のために用意したスタンガン(違法物)を持って行くべきか躊躇していたが



一応持って行くことに決めた。



場所に着くとそこは港で老若男女問わず集まっていた。



老人がいるのが不思議だったが、今は関係のないことだ



人を観察していたら、見覚えのある人物がいた。



あっちもこちらに気づいたようだ。



「えっ!?何でここにいるの?」


「いやちょっとね、、、ヒメジさんこそなんで?」



同級生の彼女にここにきた理由が興味本意なんてことを言ってしまったら、、、



俺やコイツが住む世界が今以上に窮屈になる。



それは避けておきたい。



「わ、私もちょっとあってね」



確か彼女の家庭は母子家庭だった。



大変なのだろう。



その後、異常な緊張感の中、沈黙が続く。



数分後、テレビでしか見たことないようなデカイ船が来た。



流石大手一流会社ということなのだろう。



「御集まりいただき有り難うございます。今から名前と持ち物の検査をいたします。」



やはりな。

持ち物検査は覚悟していた。



「じゃ行こうか」



俺は驚いている彼女を促し歩く



内心焦っている。



このズボンの足元に隠したスタンガン。

どうなるか



前の大人たちは入念な身体検査をしている。



脈拍数が上がっているのがわかる。



そして俺の番。



バックの中身をチェックされバックごととられた。



「仕事が終わってから返しますね」



そしてポケットを調べられて終わった。



俺のような年頃が変な物を持っているはずがないと思っていたんだろう。



身体検査の男は早くいけと言わんばかりの顔をしていた。



次は彼女の番だ。



俺は扉の向こうで待っていた。



やはり俺の検査より何倍の時間がかかった。



長すぎたので扉をあけた。



無意識だったことに驚いたが、理由は考える必要もない。



男たちの手は彼女の肌に触れていた。



きっとコイツの時なら殴りに行ってただろう。



彼女は安堵の顔を、男たちは羞恥と怪訝な顔をしていた。



俺は無表情で



「バックに薬を忘れました」



と言った。



「そ、そうですか。ではとりに来てください。あっあなたはもう行っていいですよ」



「ありがとう」



すれ違い様に言われた。



返事はせず、カバンから睡眠薬をとった。



扉を開き振り向き様に嘲笑ってやった。



あいつらはクズだ。



弱いものに力を見せつける以外に快楽をえられない。



そんな奴らは自分じゃ人を殺せない。



部屋を出ると彼女が待っていた。


ありがとうの言葉を何度聞いたか


話を聞くと歪曲されているのがわかる。



強姦紛いのことされたのだろう。


笑っていたが目は暗い。



結局はここもそんなところか



人間の欲とは尽きない。

形は違えど…



彼女は一般的に美人と言われる類だ。



俺の学校でも彼女に想いをよせる奴らも少なくない。というか多い。



俺はそんなことあまり気にしてなかった。



俺の時はあまり話をした事がなかった。



だからここにいることや、ここでこんなに話をすることに驚いている。



きっと、顔見知りがいることに少し安心したのだろう。



緊張しながらもそんな感じがするのがわかった。



次は面接だった。



「何故この仕事を?」



「親が亡くなり親戚もいなく、高校をやめ、働き先も無く生活に困ってるんです。」



帰る場所が無いことをアピールする



「警察や保護は?」



「17なので受けてません」



そんな感じで終わった。



女性だったから彼女を気にすることなく次に進んだ。



仕事説明。



意外に単純な荷物運び



それだけだった。



来た人全てがそれだった。



中身を聞くと



「薬品です。」



それだけだった。



大量に積まれた箱

船から外に出すもの



監視の目をすり抜けてはこの中身を見た。



本当に薬品だった。



しっかりした薬品。



期待したのが馬鹿みたいだった。


が外から中に積む二個目の箱の軽さと中身を見たとき俺は顔がにやけているのがわかった。



コカイン



大麻



その他もろもろ



一応薬だ。



やはりそうか



来る前この会社を調べた。



3年前破綻危機に陥ったこの会社は代表取締役が自殺。



代表取締役が交代した日からこの会社は破綻危機は免れた。



しかし、赤字には代わりがない。


はずなのに大きくなった。



話しは変わるが社長が変わった頃から始まった事件が失踪事件だ。



ネットでもこの会社と事件が何らかの関係があるのではないかと噂されている。



だがまだ確信はない。



俺は抜け出すタイミングを図った。



一瞬の隙で隠れて探索を始めた。


広すぎる船内。



人も多いいが暗いので隠れられる


そして一際異彩の放つ部屋の扉を開けた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ