プロローグ No.8
「だよね。サクラダ。」
「はっ!?」
皆が驚く。
「く、く、はははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!」
悪役そのものじゃないか
「いつ気付いた?コウスケ。」
隠れていたサクラダは冷静に僕に語りかけてきた。
「さっきなんだけど、違和感はずっと前からだよ。」
「そうか、、、笑えるな」
「全く笑えないよ。」
「それはそうだな。じゃもっと興奮するようにしてやろう。狂って笑えるように」
「は?」
ライターを取りだし廊下に投げた。
燃え方が異常だ
気づかなかった。
ガソリンを撒いてたなんて、、、
しかもこの部屋は館の一階のど真ん中
逃げ場がない。
「まぁお前の推理をきかせてもらおう。」
「まっそうだな焦ってもかわらない状況だしな、コウスケ聞かせろ。」
ユウジ、、、死ぬ覚悟を、、、?
「わかった。
サクラダとマツモト社長は何らかの形で手を組んだ。
目的は2つ、僕を殺すこと、快楽殺人。
ちょうどその時、ユウジの叔父さんからパーティー招待状がきた。
計画はその時、作られ実行されたんだ。
携帯からここの固定電話に父親に待っとくように言って、殺害。
靴を履かせて。燃やし、自分の死体だと思わせた。
僕たちはまんまと引っ掛かった。
気付いた理由は携帯が圏外だってことかな。
メール出来るはずないもんね。
メール内容も変だし。
きっと携帯持ってたのがサクラダでそう送ったんだよね。
固定電話も番号調べて電話かけたんだよね?
何かを持ってくるから来るのを待っててとか言ったんだと思ってる
そこから快楽殺害。
レオナルド・ダヴィンチの作品に見立てて、、、
そして、最終的にマツモト社長も殺した。」
「まぁそんなとこだ。」
「コウスケ君スゴいです、、、」
「でもわからないんだ。なんで唯一の家族を殺したり、マツモト社長を殺したりしたんだ?」
「家族?違う!アイツは憎むべき敵なんだよ。悪魔なんだよ。死ぬべき人間。」
感情剥き出しのサクラダに僕は何も言えなくなった
「推理を聞いたところで真実を付け足してやろう。
俺がマツモトと出会ったのはお前があの事件を解決した1週間後くらいだ。
お前のあの写真見た時の顔は凄かったぜ
憎しみだったな。
マツモトは話をしてくれたぜ
サクラダという名を隠していたらなぁ
腕の傷を見せてきたりした。
名誉の傷だとよ。
その時知ったよ。
アイツが俺の母親を殺したんだって
車で轢いて、蹴り飛ばした。
俺はすぐコイツを殺そうと思った。
しかし、酒に酔わせて殺害しようとしたらコイツは酒に酔った勢いで言ったよ。
『サクラダってIT業界のカリスマって知ってるか?
アイツに頼まれてそいつの奥さんを殺したことがある。
報酬に会社の社長にしてやるとな、、、
確かに社長にしてもらったが、赤字の経営破綻ギリギリの会社だった。
いつかアイツを殺してやる』
とな。
そして、
『裏でやっていた仕事を暴きやがったガキも。』
ともな。
その日からチャンスを伺い、いろんな情報を得、ユウジの叔父に流した。
そっからこの計画だよ。」
「な、なんで今、火をつけたんですか?もう終わったじゃないですか」
「違いますよ。ヒメジさん終わってはいない。」
「何がですか!?」
「コウスケ、、、お前の言葉だよな?苦しい時は一緒にいるから。辛い気持ちは分け合おう。」
「あぁ。」
「俺はこう言った。お前に何が分かるって言うんだ。きれいごとを二度と言えなくしてやる。お前の幸せを潰してやる。」
「その結果ってワケかよ。」
「そうだユウジ。」
「じゃ僕だけでいいじゃないかっ」
「お前の幸せを潰してやるって言ってんだ。ソイツらもお前の幸せだろうが」
「最低なヤツだな」
「おう最低なヤツだ。じゃ精々頑張れよ。逃げるつもりだったが4人で来るとはな。勝てる気がしねぇよ。コウスケ、、、お前も狂乱者になったと思ってたがな、、、」
そういうとサクラダはナイフで首を切った。
女子二人は悲鳴をあげた。
僕は考えた
考え、見渡し、考えた。
みんなが助かる方法を
この4人が助かる方法を
なのに、、、