プロローグ No.5
俺が目を覚ました。
手を繋いだまま寝てるからなかなか起きれないが。
昨日を思い出す。
途中から起きたわけだが
表には出られなかった。
間違いはなんにもない。
俺とコイツ(僕)は繋がっている。
好きだという感情を知った。
「た、大変です!」
ドアの外から大きな声が聞こえた。
「どうしたんですか?」
「あの、ご主人様がいくら呼んでも起きなくて、部屋に鍵がかかっているんです。」
走った。
ドアは簡単にはやぶれない。
「大丈夫ですか?出てきてください!」
ちっ!出ない。
「合鍵は!?」
「ご主人様の部屋はありません!」
消火栓でドアノブを叩き壊す。
1分ほどかかり壊れた。
部屋に入ると、、、
ダヴィンチの作品。
キリストの洗礼。
素晴らしいとしか言い様のない
「入るな!」
もとから入ってくる様子はなかったけど。
そこにはユウジの叔父の姿はなかった。
いたのは
ホリエ一家だった。
この作品は生きてる。
人間は死んでいても、、、
美しすぎる。感嘆。
写真を撮る。
「ユウジ、、、」
「叔父さんは?」
「居なかったよ。」
しかし、この惨事に誰も来ないなんて、、、
生き残りはもう一桁第だろう。
内線で食堂に集まるように言った。
数が少ない。
皆、恐怖で、出された食事さえ食べない。
「話があります。」
「なんだよ?犯人を見つけたのか?」
タカハシ社長がキレた口調で言ってきた
「違います。」
「ならでしゃばんなクソガキ!」
食事を投げてきた。
俺は避けない
寧ろわざと当たりに行ったくらいだ。
「あなたは何がしたいんだ?俺を罵ることか?生き残ることか?」
「俺はお前みたいなクソガキが嫌いなんだよ。」
俺はポケットからナイフを取り出す
「わかった。なら死んで頂こう。」
ゆっくり近づき一定の距離でスピードを速め、首にナイフを当てた。
震えている
「離せ。」
「あんたの命は俺が握っているも同然だ。」
「どうせ殺せないんだろうが」
「いや、殺せる。俺は同級生を一人殺した事がある。」
その台詞を言った瞬間、男は震えが最大になった。
「調子に乗りすいませんでした。」
タカハシ社長は落ち着きをとりもどした。
ナイフをしまった。
「さて、皆さんここで明日のヘリを待っていただきます。
渋々了解というところだろう。
ここで電話に出たが食堂に来てない家族がいることに気付き、俺は一人でその部屋にいった。
ここで殺害されてたならユウジの叔父がほぼ犯人確定だろうな
案の定殺されていた
音楽家の肖像。
と
糸車の聖母。
といったところか。
犯人は自分が人間という事を忘れているかのように無惨に赤ん坊をも殺してしまう。
そろそろ危険だ。
「おい、コウスケ。」
「ユウジ、、、ついて来てたのか。」
「あぁ。大変だな、、、」
「全くだ。危険だ。」
「犯人は?」
「わからん。」
「そうか、、、」
「うぅ」
頭がっ!
「どうした!?」
「頭が痛い、、、」
「大丈夫かっおいっ!」
「あれ?」
「目覚めたか。」
昨日の部屋だ。ユウジ、ヒメ、、、ヒトミさんとキノシタさん。
当たり前だけど当たり前じゃない。
「どうしたんだっけ?」
「お前が急に頭が痛いって言って倒れたんだ」
「、、、」
「どうした?」
「ユウジ、話があるんだ。」
「わかった」
2人で話をした。
僕は最近気付いた。
前からおかしかった。疲労感や記憶にない言動。
全てという訳じゃないけど聞いた。
「なるほど、、、そうだったんだね。」
「あまり驚いてないんだな」
「だってもう一人の僕ってわけ何でしょ?」
「だそうだ。」
「良かった、、、」
「何がだ?」
「いろいろね」
僕は部屋に戻り手紙を書いた。
もう一人の僕へ。
書き終わってヒトミさんと会話をした。
今までの事を聞いた。
知らなかった。
いやきっと知ってた。
全部聞いて
夕方僕は寝ることにした。
いやバトンタッチというわけかな
「ふっ。」
本当にバカなんだな。
同じ自分なんだ
気持ちはわかってるのにこんな手紙書くなんてな。
全く、、、
読んでやるか
コイツは、、、
いや僕はバカだったよ。